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20歳の冬
アルバイト
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「やあ圭吾くん」
「こんばんは、磯崎さん。何飲まれますか?」
「ブラック・ルシアンを作ってくれる?」
「分かりました」
僕はロックグラスに氷を入れ、ウォッカとコーヒー・リキュールを注いだ。「はいどうぞ」と磯崎さんの前にグラスを置くと、手を握られた。
「圭吾くんにも、同じものを」
「ありがとうございます」
磯崎さんはニコリと笑った後で手を離した。棚の後ろからリキュールを取り出し、自分の分を作る。うん、まずい。
「おいしいですね」
「ああ。私の一番好きなカクテルだ」
「渋い磯崎さんにぴったりですね」
「……」
「どうかされましたか?」
「あ、ごめんね。見惚れてた」
「またまたぁ」
「本当なんだけどなあ」
その後も僕は、磯崎さんと僕のカクテルを作って一緒に飲んだ。10杯くらいは飲んでくれたかな。目指せ15杯。
「それにしても、圭吾くんは匂いの濃いΩだね」
カクテルを揺らしながら磯崎さんが囁いた。そんなこと言われるのなんて慣れてる僕は軽く笑ってさらっと流した。
「それより磯崎さんも濃いですよね」
「ああ。私は世界で見ても1,2を争うほど匂いが濃いらしいからね」
「やっぱり。磯崎さんほど濃いα、はじめてですもん」
「ああ。これでも強い薬を飲んでいるんだよ。君もだろう?」
「はい。一番きつい薬飲んでこれです。まったく、困っちゃいますよ」
「分かるよ。君はαに、私はΩに付きまとわれる人生だ。君くらいだよ、僕になびかない子なんて」
「僕は変わり者なΩなんです」
「ふふふ」
確かに磯崎さんの匂いはやばい。スルトだってすごく濃いαだけど、正直比べ物にならないくらいα性が強い。気を抜けば磯崎さんの匂いにクラクラして、体をじっと見てしまうことがあるくらい。僕にもしスルトとエドガーがいなかったら、あっという間に落とされてただろうなって思う。それくらい、磯崎さんの匂いはΩにとって危険なものだった。
しばらく磯崎さんと談笑してると店のドアが開いた。3人の客が入ってくる。…見覚えのありすぎる顔ぶれだ。
「こんばんは、磯崎さん。何飲まれますか?」
「ブラック・ルシアンを作ってくれる?」
「分かりました」
僕はロックグラスに氷を入れ、ウォッカとコーヒー・リキュールを注いだ。「はいどうぞ」と磯崎さんの前にグラスを置くと、手を握られた。
「圭吾くんにも、同じものを」
「ありがとうございます」
磯崎さんはニコリと笑った後で手を離した。棚の後ろからリキュールを取り出し、自分の分を作る。うん、まずい。
「おいしいですね」
「ああ。私の一番好きなカクテルだ」
「渋い磯崎さんにぴったりですね」
「……」
「どうかされましたか?」
「あ、ごめんね。見惚れてた」
「またまたぁ」
「本当なんだけどなあ」
その後も僕は、磯崎さんと僕のカクテルを作って一緒に飲んだ。10杯くらいは飲んでくれたかな。目指せ15杯。
「それにしても、圭吾くんは匂いの濃いΩだね」
カクテルを揺らしながら磯崎さんが囁いた。そんなこと言われるのなんて慣れてる僕は軽く笑ってさらっと流した。
「それより磯崎さんも濃いですよね」
「ああ。私は世界で見ても1,2を争うほど匂いが濃いらしいからね」
「やっぱり。磯崎さんほど濃いα、はじめてですもん」
「ああ。これでも強い薬を飲んでいるんだよ。君もだろう?」
「はい。一番きつい薬飲んでこれです。まったく、困っちゃいますよ」
「分かるよ。君はαに、私はΩに付きまとわれる人生だ。君くらいだよ、僕になびかない子なんて」
「僕は変わり者なΩなんです」
「ふふふ」
確かに磯崎さんの匂いはやばい。スルトだってすごく濃いαだけど、正直比べ物にならないくらいα性が強い。気を抜けば磯崎さんの匂いにクラクラして、体をじっと見てしまうことがあるくらい。僕にもしスルトとエドガーがいなかったら、あっという間に落とされてただろうなって思う。それくらい、磯崎さんの匂いはΩにとって危険なものだった。
しばらく磯崎さんと談笑してると店のドアが開いた。3人の客が入ってくる。…見覚えのありすぎる顔ぶれだ。
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