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取引先
4
◇◇◇
「……ん、高戸くん」
「……はっ……!」
KT会社の藤ヶ谷社長に呼びかけられ、僕はビクッと我に返った。
いけない。商談中だったのに、ボーッとしてしまっていた。いつも社長と商談したあとってボーッとしちゃうんだよな。あれかな。茶菓子を食べすぎて血糖値が上がっちゃうのかな。
今日は確か……、TRACEGURDに興味を持ってもらえて、その説明をして、おためし期間をとりあえずしてもらえることになったんだっけ。
僕は慌てて笑顔を作り、テーブルに広げた書類を鞄にしまった。
「社長、この度はありがとうございます」
少し心配そうに僕の様子をうかがっていた社長が、にっこりと笑みを向ける。
「こちらこそありがとう。高戸くんの説明はほんとにすごく丁寧で助かるよ。おためし期間でじっくり使ってみるね」
「そう言っていただけると嬉しいです。ぜひぜひ、たくさん触ってみてください」
「でも、ちゃんと使えるか不安なんだよねえ。また、使い方を教えに来てくれないかな?」
「もちろんです。社長のご都合のつくときにお声がけいただければ、いつでも伺いますよ」
「それは心強いなあ。じゃあ、早速次のアポを取りつけたいんだけど、水曜日の――」
「ええ。大丈夫ですよ。では、その日に」
あー。今日も営業頑張っちゃった!
営業って時間が過ぎるの早いんだなあ。もう夜になってるじゃん。そりゃ、スルトも残業まみれになるわけだ。
でも、やりがいがあって、楽しいお仕事だなあ。
達成感で、体もスッキリしている。
次に藤ヶ谷社長にお会いできるのが楽しみだなあ。
◇◇◇
一カ月後――
「あんっ!♡ あんっ、あぁぁっ!♡ 圭吾くん! 圭吾くぅぅぅん!!♡ おためし期間、今日で五回目のえっち……じゃなかった、サポートだねっ♡ えっち終わってからちゃんと契約書にも捺印するからねっ♡」
「は、はいっ……! 本日は……ご契約、ありがとう、ござっ……あっ、ん、あぁっ……!」
「ここっ? ここで合ってるっ!?♡ 圭吾くんの好きなところっ!♡」
「あっ……! んんっ、そこじゃなくてっ、もう少し上のボタンを……クリックしてくださいっ……!」
「ここっ!? ここかなあっ!? あぁっ!♡ ダメッ、そんな締め付けないでっ!♡ 私のほうが出ちゃったじゃないかあ……♡」
「申し訳、んっ……ありま、せん……っ」
「もう一回やるから、今度はちゃんと教えてねっ♡」
「はいっ……」
そのとき、圭吾のスマホに着信が鳴った。スマホ画面を見ると、「スルト」と書かれている。
圭吾はそれを確認し、スマホを裏返した。
藤ヶ谷はニコッと笑い、そのスマホを圭吾に手渡す。
「出なくていいのかい?」
「はい……。まだ業務中なので……。きっと、プライベートの電話でしょうし……」
「かまわないよ」
そう言って、藤ヶ谷は時計を見上げた。
「わ。もうこんな時間だったのか。そりゃあ、旦那さんも心配するよ。出てあげなさい」
「は、はい……。では、お言葉に甘えて、三分だけ……」
圭吾は藤ヶ谷と繋がったまま電話に出て、低めの声で「なに」と言った。
《ケーゴ! どこで何をしている!?》
「KT会社だよ……。まだ社長とお話し中だから……、切るよ」
《はあ!? まだKTにいるのか!? もう夜だぞ! 何かされているんじゃないだろうな!!》
「失礼だな……。藤ヶ谷社長はそんなことしないよ……。ただ……ご契約をいただいたあとに、権限設定の初期入力を手伝ってるだけ……」
会話中に、藤ヶ谷が圭吾の乳首に吸い付いた。
「今も一生懸命……操作を頑張っていらっしゃるよ……。ほら……、難しいでしょ……、初期設定」
《確かに、難しいが……》
「社長は……デジタルがちょっと苦手だから……手伝って差し上げないと……ちょっと……難しいの、分かるでしょ……」
《むぅ……》
藤ヶ谷が、圭吾に「電話代わって」と手を差し出す。
圭吾は言う通りにした。
「もしもし。彗斗くん?」
《あっ……! お世話になっております、藤ヶ谷社長》
「悪いね。高戸君を長時間引き留めちゃって」
《いえ……。あの、その……》
スルトが言葉を選んでいる間に、藤ヶ谷は軽く腰を揺らしはじめた。
「っ……んん……、んぅ……」
かすかに漏れる圭吾の声は、スルトの耳まで届かなかった。
《あの……。ケーゴは営業ではありませんし、社長に迷惑をかけているのではと、心配を……》
「そんなことないよ。むしろ丁寧に説明をしてくれるから、助かっているんだ。正直、そちらの営業の人たちより、よっぽど親切で、信用できる。君も悪くなかったけど、やはり……君はαだからねえ。無意識に高圧的で、少し、しんどかったんだよ」
《……そ、それは……申し訳ありません……》
「高戸くんは良い。Ωならではの優しさがある。(催眠もかかりやすいしねえ……♡)。パソコンが苦手な私には、とても助かるんだよ。(なんたってオメガケツおまんこが最高だし……♡)」
《……》
「そういうわけで、これからも高戸くんでお願いするよ。長時間引き留めたのは悪かったと思ってる。今日のところはもうすぐ終わるから、それまでの間、辛抱してくれないかな?」
《……はい》
「安心しなさい。家まではタクシーで送らせるからね」
《お心遣い、ありがとうございます……》
切電後、藤ヶ谷はスマホを放り投げ、激しく腰を振った。
「あぁっ!? あぁっ、あぁぁっ……!!」
「全く。過保護な旦那さまだねえ。こんな最高のオメガケツおまんこ、すぐに帰らせられるわけないのに、ねえ? 圭吾くん?」
「すみません……っ! あ、あぁっ……」
「さて。じゃあ操作の続きを教えてもらおうかな♡ 今日こそ君を中イキさせたいんだ……♡ 中イキさせるまで帰さないんだから、早くイイトコ教えてよっ♡」
「は、はいっ……、あっ、あぁっ、もう少し、奥っ……」
「ここかなぁ?」
「あぁぁっ!? そこ……そこですっ……! そこを、ダブルクリックしてっ……! あっ!あぁぁっ……!!」
「かわいいっ!♡ かわいい圭吾くんんんっ……♡ ズンズン押しちゃうっ♡ いっぱい押しちゃうぅぅっ!!」
「あ、あ……っ、あぁぁぁ……っ!」
圭吾の中がきつく締まる。全身がビクビク痙攣し、圭吾はその度に「んっ……、んんっ……!」と声を漏らしている。
同時に射精した藤ヶ谷は、肩で息をしたまま圭吾にキスをした。
「圭吾くんっ♡ はじめて私で中でイッたねっ!♡ どうだった!? 気持ちよかった!?」
「はいっ……とても、きれいに設定されています……っ。慣れている方でも……ここまで整理できる人は……多くないですよ……」
「圭吾くんっ、ヨシヨシしてっ♡」
「はい……。上手にできましたね、社長……」
「圭吾くん……♡ また来週もえっち……じゃなかった♡ システム設定しようね……♡ 圭吾くん、だいすき♡」
「はい……来週は……絞り込み条件の組み合わせ設定をしましょうね……」
「うんっ……♡ うんっ……♡」
【取引先 END】
ケーゴ……ごめんな……(作者より)
「……ん、高戸くん」
「……はっ……!」
KT会社の藤ヶ谷社長に呼びかけられ、僕はビクッと我に返った。
いけない。商談中だったのに、ボーッとしてしまっていた。いつも社長と商談したあとってボーッとしちゃうんだよな。あれかな。茶菓子を食べすぎて血糖値が上がっちゃうのかな。
今日は確か……、TRACEGURDに興味を持ってもらえて、その説明をして、おためし期間をとりあえずしてもらえることになったんだっけ。
僕は慌てて笑顔を作り、テーブルに広げた書類を鞄にしまった。
「社長、この度はありがとうございます」
少し心配そうに僕の様子をうかがっていた社長が、にっこりと笑みを向ける。
「こちらこそありがとう。高戸くんの説明はほんとにすごく丁寧で助かるよ。おためし期間でじっくり使ってみるね」
「そう言っていただけると嬉しいです。ぜひぜひ、たくさん触ってみてください」
「でも、ちゃんと使えるか不安なんだよねえ。また、使い方を教えに来てくれないかな?」
「もちろんです。社長のご都合のつくときにお声がけいただければ、いつでも伺いますよ」
「それは心強いなあ。じゃあ、早速次のアポを取りつけたいんだけど、水曜日の――」
「ええ。大丈夫ですよ。では、その日に」
あー。今日も営業頑張っちゃった!
営業って時間が過ぎるの早いんだなあ。もう夜になってるじゃん。そりゃ、スルトも残業まみれになるわけだ。
でも、やりがいがあって、楽しいお仕事だなあ。
達成感で、体もスッキリしている。
次に藤ヶ谷社長にお会いできるのが楽しみだなあ。
◇◇◇
一カ月後――
「あんっ!♡ あんっ、あぁぁっ!♡ 圭吾くん! 圭吾くぅぅぅん!!♡ おためし期間、今日で五回目のえっち……じゃなかった、サポートだねっ♡ えっち終わってからちゃんと契約書にも捺印するからねっ♡」
「は、はいっ……! 本日は……ご契約、ありがとう、ござっ……あっ、ん、あぁっ……!」
「ここっ? ここで合ってるっ!?♡ 圭吾くんの好きなところっ!♡」
「あっ……! んんっ、そこじゃなくてっ、もう少し上のボタンを……クリックしてくださいっ……!」
「ここっ!? ここかなあっ!? あぁっ!♡ ダメッ、そんな締め付けないでっ!♡ 私のほうが出ちゃったじゃないかあ……♡」
「申し訳、んっ……ありま、せん……っ」
「もう一回やるから、今度はちゃんと教えてねっ♡」
「はいっ……」
そのとき、圭吾のスマホに着信が鳴った。スマホ画面を見ると、「スルト」と書かれている。
圭吾はそれを確認し、スマホを裏返した。
藤ヶ谷はニコッと笑い、そのスマホを圭吾に手渡す。
「出なくていいのかい?」
「はい……。まだ業務中なので……。きっと、プライベートの電話でしょうし……」
「かまわないよ」
そう言って、藤ヶ谷は時計を見上げた。
「わ。もうこんな時間だったのか。そりゃあ、旦那さんも心配するよ。出てあげなさい」
「は、はい……。では、お言葉に甘えて、三分だけ……」
圭吾は藤ヶ谷と繋がったまま電話に出て、低めの声で「なに」と言った。
《ケーゴ! どこで何をしている!?》
「KT会社だよ……。まだ社長とお話し中だから……、切るよ」
《はあ!? まだKTにいるのか!? もう夜だぞ! 何かされているんじゃないだろうな!!》
「失礼だな……。藤ヶ谷社長はそんなことしないよ……。ただ……ご契約をいただいたあとに、権限設定の初期入力を手伝ってるだけ……」
会話中に、藤ヶ谷が圭吾の乳首に吸い付いた。
「今も一生懸命……操作を頑張っていらっしゃるよ……。ほら……、難しいでしょ……、初期設定」
《確かに、難しいが……》
「社長は……デジタルがちょっと苦手だから……手伝って差し上げないと……ちょっと……難しいの、分かるでしょ……」
《むぅ……》
藤ヶ谷が、圭吾に「電話代わって」と手を差し出す。
圭吾は言う通りにした。
「もしもし。彗斗くん?」
《あっ……! お世話になっております、藤ヶ谷社長》
「悪いね。高戸君を長時間引き留めちゃって」
《いえ……。あの、その……》
スルトが言葉を選んでいる間に、藤ヶ谷は軽く腰を揺らしはじめた。
「っ……んん……、んぅ……」
かすかに漏れる圭吾の声は、スルトの耳まで届かなかった。
《あの……。ケーゴは営業ではありませんし、社長に迷惑をかけているのではと、心配を……》
「そんなことないよ。むしろ丁寧に説明をしてくれるから、助かっているんだ。正直、そちらの営業の人たちより、よっぽど親切で、信用できる。君も悪くなかったけど、やはり……君はαだからねえ。無意識に高圧的で、少し、しんどかったんだよ」
《……そ、それは……申し訳ありません……》
「高戸くんは良い。Ωならではの優しさがある。(催眠もかかりやすいしねえ……♡)。パソコンが苦手な私には、とても助かるんだよ。(なんたってオメガケツおまんこが最高だし……♡)」
《……》
「そういうわけで、これからも高戸くんでお願いするよ。長時間引き留めたのは悪かったと思ってる。今日のところはもうすぐ終わるから、それまでの間、辛抱してくれないかな?」
《……はい》
「安心しなさい。家まではタクシーで送らせるからね」
《お心遣い、ありがとうございます……》
切電後、藤ヶ谷はスマホを放り投げ、激しく腰を振った。
「あぁっ!? あぁっ、あぁぁっ……!!」
「全く。過保護な旦那さまだねえ。こんな最高のオメガケツおまんこ、すぐに帰らせられるわけないのに、ねえ? 圭吾くん?」
「すみません……っ! あ、あぁっ……」
「さて。じゃあ操作の続きを教えてもらおうかな♡ 今日こそ君を中イキさせたいんだ……♡ 中イキさせるまで帰さないんだから、早くイイトコ教えてよっ♡」
「は、はいっ……、あっ、あぁっ、もう少し、奥っ……」
「ここかなぁ?」
「あぁぁっ!? そこ……そこですっ……! そこを、ダブルクリックしてっ……! あっ!あぁぁっ……!!」
「かわいいっ!♡ かわいい圭吾くんんんっ……♡ ズンズン押しちゃうっ♡ いっぱい押しちゃうぅぅっ!!」
「あ、あ……っ、あぁぁぁ……っ!」
圭吾の中がきつく締まる。全身がビクビク痙攣し、圭吾はその度に「んっ……、んんっ……!」と声を漏らしている。
同時に射精した藤ヶ谷は、肩で息をしたまま圭吾にキスをした。
「圭吾くんっ♡ はじめて私で中でイッたねっ!♡ どうだった!? 気持ちよかった!?」
「はいっ……とても、きれいに設定されています……っ。慣れている方でも……ここまで整理できる人は……多くないですよ……」
「圭吾くんっ、ヨシヨシしてっ♡」
「はい……。上手にできましたね、社長……」
「圭吾くん……♡ また来週もえっち……じゃなかった♡ システム設定しようね……♡ 圭吾くん、だいすき♡」
「はい……来週は……絞り込み条件の組み合わせ設定をしましょうね……」
「うんっ……♡ うんっ……♡」
【取引先 END】
ケーゴ……ごめんな……(作者より)
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