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4月

高戸家の夜

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僕が家に帰宅したのは19時前だった。ピーターも今日は22時過ぎに帰ってくるらしいから、典久と二人でモンハンをすることになった。僕は早速典久にLINEを送る。

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【圭吾】家帰ったよー
【圭吾】典久はー?

【典久】俺はもう準備万端です!

【圭吾】はやw

【典久】ダッシュで帰りました笑

【圭吾】どうしよう
【圭吾】僕まだスイッチ起動してないけど
【圭吾】電話かけていい?
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そう送ると、すぐに典久から電話がかかってきた。僕は電話に出ながら服を着替える。

「はーい」

《もしもし、圭吾先輩?聞こえますか?》

「聞こえてるよ。ちょっと待ってね、今着替えてるから」

《あっ、電話かけるのはやすぎましたね。すみません!》

「ううん。僕もかけるつもりだったから。…よし、着替えたよー。今から自分の部屋行くね」

《うわー…なんかやばいですねこれ》

「え?なにがやばい?」

《いやなんでもないです!…先輩の部屋着ってどんなですか?》

「スウェットだよ」

《スウェット…!やっば》

「だからなにがやばいんだよ笑」

《すみません先輩…スウェット姿の先輩見てみたいです…》

「ん?カメラ付けようか?」

《いいですか…?》

「別にいいよ。…はい」

カメラをオンにすると、画面を覗き込んでる典久の顔が移った。僕の部屋着姿を見て典久が《うわぁぁぁぁ!!!》と大声をあげたからびっくりした。

「うわっ!なに急に大声あげて!」

《すみません!!スーツ姿の先輩しか見たことがなかったもので…!!そそそそんな気の抜けた格好してる先輩見るの初めてで思わず叫んじゃいました…。なんですかそのボロボロのスウェットはぁ…かわいすぎるでしょ…。会社では高級スーツしか着てないくせに…》

「いやー…僕着古した服の方が愛着湧いて好きなんだよね。見て。穴開いてるんだこれ」

《うわー…ほんとに穴開いてる…かわいいー…》

「スルトとエドガーも同じ反応するんだよね…。意味が分からないけど」

《絶世の美人がボロボロの穴開いたスウェット着てるんですよ…?これで興奮しない人します?》

「ちょっと分かんない。ほら典久!スイッチ起動したよ!」

《分かりました!じゃあ先輩のとこ入りますね》

「はーい。カメラもう切っていい?」

《はい!ありがとうございました!》

カメラをオフにする前に画面に向かって手を振ると、典久が《ん"ん"っ…!!!》と変な声を出した。最近典久の反応があの絶倫たちに似てきてる気がする。

そのあと僕たちは電話を繋ぎながらモンハンを楽しんだ。典久はけっこうガチでやってるみたいですごく上手だ。ひたすらキノコを採ってる僕に、本当の楽しさを教えたいと言ってモンスター狩りに誘ってくる。死ぬのがいやだもんって言ったら「大丈夫です。俺が守るんで」って言われてちょっとドキっとしてしまった。なんだよこの子男前かよ。そこまで言われたらついていくしかない。僕なりに頑張って戦ったけど、きっと典久にとっては邪魔でしかなかったと思う。それでも典久は楽しそうにしてくれていた。

「ぎゃー!!こわいこわいこわいしぬしぬ!!たすけて典久たすけてええええ!!」

「うわー!!先輩なにしてんすか?!と、とりあえず逃げてください!!俺倒すんで!!」

「わぁぁあついてくるなぁぁぁぁ!!!典久ぁぁあ!!典久はやくたすけてぇぇぇ!!!」

「せんぱぁぁぁい!!!」

何時間プレイしてたのか分からないけど、ちょっと狩りの楽しさを分かってきた頃、僕は調子に乗って一人でモンスターに立ち向かった。それで一瞬で瀕死になり、助けを求めて叫びまくっていた。

両耳にイヤホンをつけて、自分の部屋のベッドにうつぶせになってゲームをしていた僕は(その上叫びながら必死で逃げ回ってたし)、部屋のドアが開いたことに気が付かなかった。話しかけられても、イヤホンと自分の声で聞こえない。

「ケーゴ。帰ったぞ」

「やだあああああ!!典久のりひさノリヒサぁあぁ!!!どこにいるんだよ早くきてよぉぉぉ!!!」

《もうすぐ着くんで!!!それまで持ちこたえてくださいよ?!》

「おいケーゴ」

「分かったよぉぉ!!ああああやっぱりモンスターこわい!!キノコ採りたいキノコ採りたいキノコ採りたい!」

《あはは!なんですかその呪文》

「ケーゴぉぉ…。俺が帰っているのに無視をするのか?」

「あ!典久ぁぁぁあ!!!やっと来てくれたよぉぉぉ!!」

《お待たせしました…!!すぐ倒すんで!!先輩はここから離れてキノコ採っててください!!》

「はい神!!典久さいこう!!」

「ちっ…典久典久とぉ…」

「?!」

突然シャツの中に誰かの手が差し込まれて僕は体をびくつかせて振り返った。そこにはムスッとしたスーツ姿のスルトがいる。

「わっ!スルトいつからいたの?!おかえり!」

「さっきからずっといた。玄関に迎えがなくて寂しかったぞ」

「ごめんね。典久とモンハンしてて気づかなかった」

「典久と電話を繋いでいるのか?」

「うん」

《先輩?彗斗先輩帰られたんですか?》

「うん。帰ってきた。このクエストで最後でいい?」

《分かりました!ささっと終わらせましょう》

「いいよ焦らなくても」

「そうだぞ典久。ゆっくりしてくれてかまわない」

スルトが僕のスマホに向かってそう声をかけた。イヤホンを僕の耳から外し、通話をスピーカーにする。スルトに話しかけられた典久は挨拶をしながら謝っていた。

《彗斗先輩こんばんは!すみません、せっかくのお二人の時間を邪魔してしまって》

「かまわない。夜は長いからな」

「げぇ…」

《先輩、そんな声出しちゃだめですよ》

「はぁい…」

「圭吾は本当に典久に弱いな」

スルトはそう言いながら僕の隣に寝そべった。ほっぺたに執拗にキスをしてくるから、僕は「もう…」と言いながら唇にキスしてあげた。スルトはニッと笑って舌を入れてくる。

「んっ…ちょ、スルト」

「すまんすまん」

おどけた様子で顔を離し、スルトはゲーム画面を見ながら僕の体をまさぐる。お尻を撫でたり、シャツの中に手を入れて背中をさすったり、乳首をつついたりしている。僕は声が出そうになるのを必死に抑えながらゲームをした。

《先輩今なにしてます?》

「え?!い、今?!」

《はい。またキノコ採ってるんですか?》

「あっ、ゲームの方だね。びっくりしたー。うん。キノコ採ってるよ」

《じゃあそのままキノコ採っててくださいね。俺ボス倒しに行きます》

「お願いしますー」

《はーい》

「っ…!ちょ、スルト…」

「なんだ?俺はなにもしていない」

いやしてるよね?スウェットパンツずらしましたよね今?僕いまおしり丸出しになってますよね?何する気ですかスルトさん?

スルトは起き上がり、僕の腰を持ち上げて膝をつかせた。それからこの人なにし始めたと思う?…おしりをちろちろ舐め始めました。

「っ…、っ~~…!」

僕は必死に声を殺してキノコ採りを続けた。スルトが舐めるたびにぴちゃぴちゃ音が鳴ってる。典久に聞こえてないか心配すぎる。

《わー!しくりました先輩!ちょっと俺死にそうです!!回復アイテム持ってますか?!》

「持って…っ、るよ。キノコいっぱい採って…たからっ」

《さすがですね先輩!!もらいに行きます!》

「んっ…!」

「ケーゴ…」

僕の耳を舐めながら、スルトの指が中に差し込まれる。ゆっくりと出し入れされるその指に、僕の体がぴくぴく反応してしまう。僕は布団を噛んで声を殺しながら、典久に渡す回復アイテムを用意した。

《あ!先輩みつけた!すみません、アイテム分けてください!》

「はいっ…これ…っ」

《ありがとうございます!助かりましたー!キノコ採りも悪くないですね!その調子でキノコ狩り頑張ってください!》

「うんっ…いってらっしゃい…っ」

《いってきます!》

自分の愛液が垂れてるのが分かる。スルトが起き上がり指を抜いた。終わったと思ってホッとしていると、次の瞬間スルトの硬いものがゆっくりと中に入ってきた。

「~~~っ!!!」

「ふっ…あー…」

気持ちよさそうなスルトの声が聞こえてくる。こいつ…やりやがった…。そういえばこの人見せつけセックスするの好きだった…。ピーターの次は典久がその標的になっちゃったか…ごめんなさい典久…。

僕がかろうじて声を出さない程度に手加減して、ゆっくりゆっくりと腰を動かしてる。僕こういうゆったりしたセックスすきなんだよバカ…やめてくださいよ…。めちゃくちゃ気持ちいいじゃんか…。

「はっ…ん…」

「こらケーゴ」

あんまり気持ち良すぎて、僕は典久と電話が繋がってることも忘れて声を漏らしてしまう。それに気付いたスルトが腰を動かしながら僕の口に指を突っ込んだ。唾液がスルトの指を濡らす。舌が背中を這いゾクゾクする。コントローラーを握ってるものの、僕はもうゲームに集中できずに壁に向かって走ってる始末だ。

《よしっ!!倒せました先輩!!素材取りに来てください!!…あ、すみません。暎弥先輩から電話かかってきました。一旦切ってもいいですか?》

「っ…、っ…」

「ああ、いいぞ。今日はケーゴの相手をしてくれてありがとう。また遊んでやってくれ」

《はい!彗斗先輩、お邪魔してすみませんでした。それでは失礼します!》

「ああ、またな」

電話が終わり、スルトの指が口から離れる。そのとたん僕の口から今まで我慢していた声が溢れ出た。

「あっ!あぁっ…!スルトのっ…ばかぁっ…んっ、あぁっ…!」

「ふふん。そのわりには今までにないくらい気持ちよさそうなんだが?」

「スルトの意地悪っ…!僕がそういうの好きって分かってやってたんでしょ…っ!ばかぁっ…!あぁっ、あっ」

「いつもより声が激しいな。我慢していたのも良かったのか?」

「そんなわけなっ…」

そのとき、僕の部屋にエドガーが入ってきた。スマホを手に持ちながら、ニコニコ笑いながら。

「典久見える?実はケーゴ、君とゲームしながらスルトとセックスしてたんだよ」
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