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その後

【56話】スルトとエドガーの戯れ

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エドガーは僕たちの死後について教えてくれた。スルトと僕を殺してしまったエリザベスは当然処刑されたそうだ。僕たちを失ったエドガーは、ショックのあまり病気になってしまう。ピーターに支えられながら、なんとか50歳まで生きたという。

「あ、そうだ。ピーターも今世にいるよ」

「ほんとに?!会いたいなあ!!」

「あとでLINE教えてあげるね」

「エドガー、俺にも教えろ」

「もちろん」

エドガーが息を引き取った瞬間、夢の中で神を名乗る人と出会ったという。そして転生後は必ず僕たちに出会えると約束してくれたとか。

「ああ、俺もそいつに出会ったな。周りの女二人にすごく罵られた」

「そりゃああなたのクズっぷりは罵られて当然のものですからね」

「むぅ…言い返せん…」

「僕、ずっと君たちのことを探していたんだけど。なにせβだからね。ケーゴの匂いも、スルトの匂いも分からない。本当に苦労したよ」

エドガーが僕たちを抱きしめた。

「会えないんじゃないかって…本当に不安だった…」

「エドガー…」

「僕たちを見つけてくれて、ありがとうエドガー」

僕はエドガーの頬を両手で包んで、唇を合わせた。懐かしいキス。ずっと待ちわびていた、エドガーとのキス。

「エドガー、こちらへ向け」

スルトがぐいとエドガーの顔を持ち唇を奪った。激しく舌を絡めるスルトにエドガーは驚いて目を見開いている。

「ス、スルト!なにをするんだ!僕たちは兄弟だろう!?」

「はん。もう兄弟ではない。赤の他人だ。ケーゴにも気持ち悪がられない」

「う、うん…。何も言わないよ?前世の記憶が絶叫してるけど、僕は必死に抑えることにするよ」

「ということだ。黙って受け入れるんだな」

「んんっ…!」

エドガーはスルトに押し倒され、深くてじっくりとしたキスを受け入れる。夢中になってエドガーを求めるスルトと、困惑しながらもそれに応えるエドガー。僕はそんな二人がたまらなく愛おしくて思わずスマホで写真を撮った。

「…おい、ケーゴ、何をしている」

「いやもう…可愛くて…僕のスルトと僕のエドガーが戯れている…!どうぞ、続けて…!」

「ケーゴっ写真はやめてくれっ恥ずかしいだろう!」

「いえいえ僕のことは空気と思ってくれてかまいませんから!スルト!エドガーの下半身が大きくなってるよ!触ってあげて!」

「ほう。エドガー、なんだかんだ言って興奮しているじゃないか。可愛いやつめ」

「えええどうして僕スルトで反応してるんだ?!今までどんな女の子にもぴくりともしなかったのに…!弟で勃起するとか…自分が気持ち悪すぎる…」

ああああ顔真っ赤にしてるエドガーもかわいい!
スルトがエドガーのズボンを下ろし、大きくなったものを握る。エドガーがぴくんと反応する。

「ん…っ」

「ぁああぁあっ!気持ちよさそうにしてるエドガーかわいいい!!」

「ケーゴうるさいぞ。お前が面白すぎて集中できんだろうが」

「転生してよかった転生してよかった転生してよかった」

ちゅくちゅくと音を立てながら、スルトの手がエドガーを悦ばせる。透明の液がたらりと溢れている。

「ふ…んっ…」

「エドガー、お前、童貞か?」

「もちろんそうだよ…ケーゴとしかしたくないからね…」

「こういうこともされたことないのか?」

「ないよ…んっ…スルト、出そう…っ」

「かまわない。出せばいい」

スルトはそう言ってエドガーにキスをしながら、手を激しく動かした。

「んっ、ふ…あっ…!」

びくんと体がのけぞり、エドガーの精液が床に飛び散る。くたっと脱力したエドガーをスルトが大事そうに抱きかかえた。

ポロロン

「えっ?」

「なんだ今の音は」

「あ、動画撮ってました。ごちそうさまです。おかずにさせていただきます」

「ケーゴォ…」

「ケーゴ、ちょっとそのスマホ貸してくれる?」

エドガーがニコニコしながら手を差し出した。絶対へし折る気だよねこの人。

「やだ!!家宝にするんだもん!!」

「そんなの家宝にされちゃあ子孫が可哀そうすぎるからやめたげて?!」

「…ケーゴ、ちょっと俺にも見せろ」

「いいよ!一緒に見ようスルト」

「ちょ!ちょっと待って!」


《ないよ…んっ…スルト、出そう…っ》

《かまわない。出せばいい》

《んっ、ふ…あっ…!》


「おお…!これは…ケーゴ、俺にも送れ」

「いいよ」

「うわあああやめてくれえええ!!」

「ねえ、エドガー」

熱くなった体を、僕はぴたりとエドガーにくっつけた。

「ふぇ…?」

「あのね、僕。今までちゃんと童貞と処女守り抜いてきたんだよ」

「え…?てっきりスルトともう済ませているのかと…」

「おれも童貞だ。ケーゴの強い希望のもとでな」

「スルトが…童貞…?信じられない…」

「ねえ、どうしてだと思う?」

「もしかして、僕を待っていてくれたのかい?」

「うん。初めては3人でって決めてたんだ。それに…」

僕はエドガーの手を掴みおしりに触れさせた。

「今世の処女は、エドガーにあげたくて」

「っ!!」

「いいでしょ?スルト」

「ああ。前世は俺がもらったからな。そうするつもりだろうと思っていた」

「いいって。エドガー。どうする?明日にする?来週にする?僕はいつでもいいよ」

力強く押し倒される。ふぅ、ふぅと息を荒げながら、エドガーが乱暴に僕のシャツを引きちぎった。目がギラギラしている。

「ふふ。さっきまでちんこいじられて喘いでた人とは思えない」

「ケーゴ、煽ったのは君の方だからね?手加減できないよ」

「いいよ。エドガーの初めてをもらえるんだもん。何されたっていい」
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