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夏休み上旬
17話 7月28日:最悪な日
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怜の痕跡を消すために、俺は部屋を掃除しまくった。シーツも変えたし、喚起もばっちりだ。
床掃除をしているときに、クラスメイトのアルファ三人がうちにやって来た。玄関のドアを開けるなり、アルファたちは無遠慮に家に上がり込む。そして一直線に俺の部屋に向かった。
アルファたちが、なんのゲームをするかどうかを話しながら大はしゃぎで階段を駆け上がる。俺はそいつらを放っておいて、台所で人数分の飲み物を用意した。あとは適当にお菓子もお盆に載せて、階段を上がる。
部屋に入った俺は、目の前の光景に唖然とした。
俺が飲み物の準備をしていた時間は十分もかかっていなかったはずだ。
それなのに、こいつらはなぜかハァハァ言いながらシコッていた。別にAVも観ていないのに、虚空をぼおっと眺めながら。
「……お前らなにしてんの」
俺に気付いた菊池が、ちんこをしごきながら俺を見た。トロンとした目でこっち見るな気持ち悪いな。
「あ……、朱鷺……」
「なんでうちに来て五分でシコッてんだ? キモすぎるんですけど」
「いや……だって……あっ……!」
ぴゅ、と菊池のちんこから精液が飛び出た。
「この部屋、すっげえ良いオメガ臭するんだもん……」
「は……?」
俺はザッと青ざめた。
なんでだ? シーツも変えた。喚起もした。
それでも、怜の本来のオメガ臭は、微かな残り香でさえクソ雑魚アルファをこんなふうにしてしまうくらい強いのか。
狼狽えている俺を見て、菊池はニヤッと笑った。そして、再びちんこをシゴき始める。
「お前、今朝ここで発情オメガ抱いただろ……」
抱いてねえよ。あいつはここで発情期になってないし、怜を抱いたのは昨日の夜が最後だ。
「あ、まだ勃起止まんねえ。もう一回――」
「おい!! やめろお前ら!!」
俺はちんこを握っているクラスメイト三人の首根っこを引っ掴み、部屋から追い出した。
ダメだ。こいつらを殺したい。こいつら、怜の匂いでちんこしごきやがった。射精しやがった。怜の匂いで。
「ちょ……どうしたんだよ朱鷺……そ、そんな怖い顔すんなよ……」
「こんなん俺らの間じゃ普通じゃねえか……」
「そいつ誰? 飽きたら紹介してくれよ。飽きたらでいいから、な?」
そばにあった壺でこいつらの頭をカチ割りたいという欲に駆られたが、なんとか衝動を抑えた。
ダメだ。こいつらとの会話が不快すぎて吐きそうだ。それに、少し前まで自分が当たり前にしていたことが気持ち悪すぎる。
それからのアルファたちは、何事もなかったかのように俺の家でくつろいだ。
「なあ朱鷺~。海行こうぜ、海」
「おー……」
「オメガいっぱい捕まえてさ、抱きまくろうぜ~」
「……」
「なんだよ今日のお前! 変だぞ!」
「そうか?」
こっちの俺が変なのか? 今までの俺が変だったのではなく?
「そういや、高浜ゲームはどうなったんだー?」
「……」
「おい朱鷺!」
「……進展なし」
「あー、やっぱりそうだったかー! 恥ずかしくて今まで言えなかったんだろ? ん?」
「そうだな」
早く帰れ。さっさと帰れ。何度言っても、こいつらは帰らなかった。
それどころか……
「……?」
アルファたちがうちに来て二時間が経ったとき、インターフォンが鳴った。カメラには見知らぬ男女三人が立っている。怪訝な顔でカメラを見ている俺の隣で、菊池が応対ボタンを押した。
「お! やっと来たー! 入って入って!」
「おい!? 誰だこの人たち!」
すると菊池はニッと笑い、親指を立てた。
「大学生オメガ三人。俺の姉ちゃんもいるから、今日、お前は抱けばいい。俺が許す!」
「……」
こいつらがとんでもない滅茶苦茶なことをしていると思うだろう? 間違いなくそうなんだが、仕方ないところもある。なぜなら少し前まで、これが俺たちの普通だったからだ。
俺の家に来て、オメガを数人呼んで、好き勝手にセックスをするというのが、俺たちの普通だった。
だからこいつらはいつも通りのことをしているだけなんだ。ついていけなくなった俺が、この空間では異常だった。
◆◆◆
「はじめまして! すごい立派な家だね! 一人暮らし?」
家を褒めるのは、大学生オメガ♂のマサルさん。初対面だ。
「うわあ……朱鷺くん、ほんとにすごい良い匂いするね」
俺と向かい合っただけで欲情しているのは、大学生オメガ♂のダイキさん。
「朱鷺くん……。久しぶり。ごめんね、急に押し掛けて」
上目づかいでおっぱいを揺らしながら近づいてくるのは、女子大生オメガ♀のナナさん。菊池の姉だ。
「マサルとダイキは、私とサークルが同じなの。朱鷺くんの話をしたら、ぜひ会いたいって言って聞かなくて」
「は、はあ……」
家に上がり込んでしまったオメガ三人に、俺はリビングでジュースを出した。談笑で終わらせなければ。絶対にベッドがある部屋に招いてはいけない。
明らかに俺を狙っているナナさんとダイキさんには絶対に近づいてはいけない。襲われる。そう考えて、俺はマサルさんの隣に腰掛けた。
「ひっ」
「ねえ、朱鷺くんは夏休みなにか予定あるの?」
そんなことを話しながら、マサルさんはテーブルの下で、俺の太ももに手を乗せた。そしてゆっくりとさする。
「あ、えっと、別に」
「そうなんだ。俺たち、八月に海でバーベキューするんだけど。君たちも来ない?」
「いや、えっと」
言い淀む俺の代わりに、菊池たちクソ雑魚アルファがノリノリで頷いた。
「え!? いいんですか!? 行きたいっす!!」
「もちろん。バーベキューは人数が多いほど楽しいし」
「うおー! やったぜ! 念願の海だー!!」
「あはは。やっぱり男子高生は元気だなあ」
……まずい。表で何事もないように喋っているくせに、マサルさんの手が俺のちんこに伸びた。しばらくさすってからチャックに指をかけたので、さすがに俺は小声で拒絶した。
「あの、マサルさん。ちょっとそれは……」
「ん? どうしたの朱鷺くん」
「あの、やめてください……」
「なに? 聞こえない」
「っ……」
チャックが下ろされる。指がズボンの中に差し込まれ、ちんこを取り出された。
「ちょっと、マサルさん。やりすぎですって……」
マサルさんはフッと笑い、俺の耳元で囁いた。
「二人になろうよ、朱鷺くん」
「あ、いや、俺は……」
「ほら、みて」
「……」
マサルさんが俺の手を自分のちんこに触れさせる。完全に勃起している。
「君に触れただけで、こんなになっちゃった」
「あの、俺……」
そこでダンと菊池姉がテーブルを叩いた。
「ちょっとマサル!? ひょっとして朱鷺くんになにかしてる!?」
「げっ」
「あー! やっぱりイタズラしてた! 抜け駆けダメだって!! 私が先でしょ!?」
「いやいや、順番なんか決まってないだろ!」
「ダメよ! 私が先!!」
二人の口論をダイキさんが仲裁する。
「お前ら落ち着けって。朱鷺くんびっくりしてるだろ」
わ、一番危ないと思っていたダイキさんが一番マトモだった――
「この際四人でしたらいいじゃん」
――こともなかった。
「まー……それが一番平和かなあ……」
「そうだな、そうするか」
なんか俺を放ったらかしにして三人で勝手に話が進んでいる。これはいけない。
「あの! お、俺、誰ともする気ないんですけど!」
勇気を出して発言すると、オメガ三人もアルファ三人も硬直していた。
しかしすぐに菊池姉が笑顔を取り戻す。
「あはは! 朱鷺くん焦らすの上手~!」
「いや、そうじゃなくてマジで……!」
立ち上がろうとした俺を、マサルさんが腕をつかんで引き留める。くそっ、なんだこいつ力つええ……!
「冗談だよね? 朱鷺くん?」
「いや、冗談じゃないですけど……」
「そうなんだ。でも大丈夫だよ。俺たちで気持ちよくさせてあげるから。そしたら君もきっと、その気になってくるでしょ?」
「いや、あの、やめて――やめろって! おい……!」
マサルさんとダイキさんに引きずられて、俺はベッドのある部屋――俺の部屋に連れていかれた。
「おい! お前ら! 菊池! おい! 助けろよオイイイ!!」
しかしアルファ共は助けてくれなかった。もしかしたら前もって買収されていたのかもしれないし、バーベキューに釣られたからかもしれない。どちらにせよ、あいつらは俺をオメガ三人に売りやがった。
床掃除をしているときに、クラスメイトのアルファ三人がうちにやって来た。玄関のドアを開けるなり、アルファたちは無遠慮に家に上がり込む。そして一直線に俺の部屋に向かった。
アルファたちが、なんのゲームをするかどうかを話しながら大はしゃぎで階段を駆け上がる。俺はそいつらを放っておいて、台所で人数分の飲み物を用意した。あとは適当にお菓子もお盆に載せて、階段を上がる。
部屋に入った俺は、目の前の光景に唖然とした。
俺が飲み物の準備をしていた時間は十分もかかっていなかったはずだ。
それなのに、こいつらはなぜかハァハァ言いながらシコッていた。別にAVも観ていないのに、虚空をぼおっと眺めながら。
「……お前らなにしてんの」
俺に気付いた菊池が、ちんこをしごきながら俺を見た。トロンとした目でこっち見るな気持ち悪いな。
「あ……、朱鷺……」
「なんでうちに来て五分でシコッてんだ? キモすぎるんですけど」
「いや……だって……あっ……!」
ぴゅ、と菊池のちんこから精液が飛び出た。
「この部屋、すっげえ良いオメガ臭するんだもん……」
「は……?」
俺はザッと青ざめた。
なんでだ? シーツも変えた。喚起もした。
それでも、怜の本来のオメガ臭は、微かな残り香でさえクソ雑魚アルファをこんなふうにしてしまうくらい強いのか。
狼狽えている俺を見て、菊池はニヤッと笑った。そして、再びちんこをシゴき始める。
「お前、今朝ここで発情オメガ抱いただろ……」
抱いてねえよ。あいつはここで発情期になってないし、怜を抱いたのは昨日の夜が最後だ。
「あ、まだ勃起止まんねえ。もう一回――」
「おい!! やめろお前ら!!」
俺はちんこを握っているクラスメイト三人の首根っこを引っ掴み、部屋から追い出した。
ダメだ。こいつらを殺したい。こいつら、怜の匂いでちんこしごきやがった。射精しやがった。怜の匂いで。
「ちょ……どうしたんだよ朱鷺……そ、そんな怖い顔すんなよ……」
「こんなん俺らの間じゃ普通じゃねえか……」
「そいつ誰? 飽きたら紹介してくれよ。飽きたらでいいから、な?」
そばにあった壺でこいつらの頭をカチ割りたいという欲に駆られたが、なんとか衝動を抑えた。
ダメだ。こいつらとの会話が不快すぎて吐きそうだ。それに、少し前まで自分が当たり前にしていたことが気持ち悪すぎる。
それからのアルファたちは、何事もなかったかのように俺の家でくつろいだ。
「なあ朱鷺~。海行こうぜ、海」
「おー……」
「オメガいっぱい捕まえてさ、抱きまくろうぜ~」
「……」
「なんだよ今日のお前! 変だぞ!」
「そうか?」
こっちの俺が変なのか? 今までの俺が変だったのではなく?
「そういや、高浜ゲームはどうなったんだー?」
「……」
「おい朱鷺!」
「……進展なし」
「あー、やっぱりそうだったかー! 恥ずかしくて今まで言えなかったんだろ? ん?」
「そうだな」
早く帰れ。さっさと帰れ。何度言っても、こいつらは帰らなかった。
それどころか……
「……?」
アルファたちがうちに来て二時間が経ったとき、インターフォンが鳴った。カメラには見知らぬ男女三人が立っている。怪訝な顔でカメラを見ている俺の隣で、菊池が応対ボタンを押した。
「お! やっと来たー! 入って入って!」
「おい!? 誰だこの人たち!」
すると菊池はニッと笑い、親指を立てた。
「大学生オメガ三人。俺の姉ちゃんもいるから、今日、お前は抱けばいい。俺が許す!」
「……」
こいつらがとんでもない滅茶苦茶なことをしていると思うだろう? 間違いなくそうなんだが、仕方ないところもある。なぜなら少し前まで、これが俺たちの普通だったからだ。
俺の家に来て、オメガを数人呼んで、好き勝手にセックスをするというのが、俺たちの普通だった。
だからこいつらはいつも通りのことをしているだけなんだ。ついていけなくなった俺が、この空間では異常だった。
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「はじめまして! すごい立派な家だね! 一人暮らし?」
家を褒めるのは、大学生オメガ♂のマサルさん。初対面だ。
「うわあ……朱鷺くん、ほんとにすごい良い匂いするね」
俺と向かい合っただけで欲情しているのは、大学生オメガ♂のダイキさん。
「朱鷺くん……。久しぶり。ごめんね、急に押し掛けて」
上目づかいでおっぱいを揺らしながら近づいてくるのは、女子大生オメガ♀のナナさん。菊池の姉だ。
「マサルとダイキは、私とサークルが同じなの。朱鷺くんの話をしたら、ぜひ会いたいって言って聞かなくて」
「は、はあ……」
家に上がり込んでしまったオメガ三人に、俺はリビングでジュースを出した。談笑で終わらせなければ。絶対にベッドがある部屋に招いてはいけない。
明らかに俺を狙っているナナさんとダイキさんには絶対に近づいてはいけない。襲われる。そう考えて、俺はマサルさんの隣に腰掛けた。
「ひっ」
「ねえ、朱鷺くんは夏休みなにか予定あるの?」
そんなことを話しながら、マサルさんはテーブルの下で、俺の太ももに手を乗せた。そしてゆっくりとさする。
「あ、えっと、別に」
「そうなんだ。俺たち、八月に海でバーベキューするんだけど。君たちも来ない?」
「いや、えっと」
言い淀む俺の代わりに、菊池たちクソ雑魚アルファがノリノリで頷いた。
「え!? いいんですか!? 行きたいっす!!」
「もちろん。バーベキューは人数が多いほど楽しいし」
「うおー! やったぜ! 念願の海だー!!」
「あはは。やっぱり男子高生は元気だなあ」
……まずい。表で何事もないように喋っているくせに、マサルさんの手が俺のちんこに伸びた。しばらくさすってからチャックに指をかけたので、さすがに俺は小声で拒絶した。
「あの、マサルさん。ちょっとそれは……」
「ん? どうしたの朱鷺くん」
「あの、やめてください……」
「なに? 聞こえない」
「っ……」
チャックが下ろされる。指がズボンの中に差し込まれ、ちんこを取り出された。
「ちょっと、マサルさん。やりすぎですって……」
マサルさんはフッと笑い、俺の耳元で囁いた。
「二人になろうよ、朱鷺くん」
「あ、いや、俺は……」
「ほら、みて」
「……」
マサルさんが俺の手を自分のちんこに触れさせる。完全に勃起している。
「君に触れただけで、こんなになっちゃった」
「あの、俺……」
そこでダンと菊池姉がテーブルを叩いた。
「ちょっとマサル!? ひょっとして朱鷺くんになにかしてる!?」
「げっ」
「あー! やっぱりイタズラしてた! 抜け駆けダメだって!! 私が先でしょ!?」
「いやいや、順番なんか決まってないだろ!」
「ダメよ! 私が先!!」
二人の口論をダイキさんが仲裁する。
「お前ら落ち着けって。朱鷺くんびっくりしてるだろ」
わ、一番危ないと思っていたダイキさんが一番マトモだった――
「この際四人でしたらいいじゃん」
――こともなかった。
「まー……それが一番平和かなあ……」
「そうだな、そうするか」
なんか俺を放ったらかしにして三人で勝手に話が進んでいる。これはいけない。
「あの! お、俺、誰ともする気ないんですけど!」
勇気を出して発言すると、オメガ三人もアルファ三人も硬直していた。
しかしすぐに菊池姉が笑顔を取り戻す。
「あはは! 朱鷺くん焦らすの上手~!」
「いや、そうじゃなくてマジで……!」
立ち上がろうとした俺を、マサルさんが腕をつかんで引き留める。くそっ、なんだこいつ力つええ……!
「冗談だよね? 朱鷺くん?」
「いや、冗談じゃないですけど……」
「そうなんだ。でも大丈夫だよ。俺たちで気持ちよくさせてあげるから。そしたら君もきっと、その気になってくるでしょ?」
「いや、あの、やめて――やめろって! おい……!」
マサルさんとダイキさんに引きずられて、俺はベッドのある部屋――俺の部屋に連れていかれた。
「おい! お前ら! 菊池! おい! 助けろよオイイイ!!」
しかしアルファ共は助けてくれなかった。もしかしたら前もって買収されていたのかもしれないし、バーベキューに釣られたからかもしれない。どちらにせよ、あいつらは俺をオメガ三人に売りやがった。
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ショックを受けた天音だが、理人の為には別れるしかないと考え、番解消薬について調べることにするが……。
表紙は天宮叶さん@amamiyakyo0217
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