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食堂で自分の夕食を貰い自室に向かう結に座敷童子達がやって来た。
「「結ー!」」
「わわっ」
突然抱き着かれて思わず夕食を落としそうになるが何とか持ちこたえた。
「あ····危ないよぉ」
「「へへっ」」
見た目は子供の実年齢600歳超えの座敷童子。
無邪気に笑う二人に自分より遥かに歳上なのについつい「可愛いなぁ」と、絆されてしまう。
「今からご飯?」
「そうだよ~」
「ふぅん。····長の所で食べた方がいいよぉ~」
どうして?
「「···なーいしょー」」
「え?ちょっと·····っ」
楽しそうに言う座敷童子達が結を引っ張り連れて行く。
「早く早くー」
「長の所に行こー!」
「分かったから!押さないでぇー!」
零れそうになりそうな夕食を必死に死守して繋の元へと向かった。
-------
「どうした?」
「えっと····座敷童子ちゃん達が····」
繋の所で食べろって連れてきた。
「まぁ、良いけど····」
煙管を燻らせている繋の傍で夕食を食べる事になるなんて思わなかった。
フー···と、煙をふく繋の姿は何処か色気があるなと繋を眺める。
「·····?どうした??」
そんな結の視線に気付いた繋はフッと笑う。
「何でもない!」
「··········」
ポンポンと頭を軽く叩かれる。
「なぁ、結」
「······何?」
-----チュ。
「·········」
「隙あり」
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
少しだけ苦い煙の味が唇に残り唇を重ねた事を理解するのに少しだけ時間がかかった。
「········長っ」
「繋」
「····き···ずな」
頬を赤くして名前を呼ぶ結にまた繋は唇を合わせた。
「「結ー!」」
「わわっ」
突然抱き着かれて思わず夕食を落としそうになるが何とか持ちこたえた。
「あ····危ないよぉ」
「「へへっ」」
見た目は子供の実年齢600歳超えの座敷童子。
無邪気に笑う二人に自分より遥かに歳上なのについつい「可愛いなぁ」と、絆されてしまう。
「今からご飯?」
「そうだよ~」
「ふぅん。····長の所で食べた方がいいよぉ~」
どうして?
「「···なーいしょー」」
「え?ちょっと·····っ」
楽しそうに言う座敷童子達が結を引っ張り連れて行く。
「早く早くー」
「長の所に行こー!」
「分かったから!押さないでぇー!」
零れそうになりそうな夕食を必死に死守して繋の元へと向かった。
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「どうした?」
「えっと····座敷童子ちゃん達が····」
繋の所で食べろって連れてきた。
「まぁ、良いけど····」
煙管を燻らせている繋の傍で夕食を食べる事になるなんて思わなかった。
フー···と、煙をふく繋の姿は何処か色気があるなと繋を眺める。
「·····?どうした??」
そんな結の視線に気付いた繋はフッと笑う。
「何でもない!」
「··········」
ポンポンと頭を軽く叩かれる。
「なぁ、結」
「······何?」
-----チュ。
「·········」
「隙あり」
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
少しだけ苦い煙の味が唇に残り唇を重ねた事を理解するのに少しだけ時間がかかった。
「········長っ」
「繋」
「····き···ずな」
頬を赤くして名前を呼ぶ結にまた繋は唇を合わせた。
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