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四
五
しおりを挟む集縁祭が近いからなのか、見慣れない海外の妖が増えた。
「妖怪って行っていいものなのかなぁ?」
繋には
「暫く屋敷から出るな」と、前にも言われたことを言われて缶詰め状態だ。
空を飛ぶ妖は繋や姫雛の様な倭の妖怪だけではない。
「想像上の生き物もあながち間違ってないのね~」
「何が~?」
一緒に団子を食べていたムギが首を傾げる。
西洋の怪物。
ヴァンパイアや妖怪男、セイレーン等が代表的だが、コウモリの様な羽で飛んでいる外国人をみて結が人間界の怪物のイメージを話す。
「あぁ、ヴァンパイアは昼間とばないよ」
そうだった。
じゃあ、アレは何と聞けば「西洋妖怪の事なんて詳しい事まで分からないよ」と、返事が帰ってきた。
「ここに来ることってあるの?」
「大丈夫だよ」
どうやらムギの話では屋敷中に結界をはっているからここに侵入する事はないらしい。
結さえここの屋敷から出ない限り安心だ。
「悪魔や悪神は人間大好きだからね」
それはどう言う意味でしょうか?
「人間の肉にしても魂にしても···悪魔なら性的にしても?」
どれをとってもタチが悪い事だけは分かった。
---------
「じゃあ、行ってくるわ」
賑わう町の治安の様子を見に行くと言って繋が出かけて行った。
集縁祭が近くなれば町は潤うがその分治安が悪くなる。
治安部隊はしっかりと機能しているのか、町の住民に迷惑がかかっていないかと辺りを見渡す。
「繋じゃん!」
「おわっ!」
後ろから誰かにのしかかられた。
「····【鳳来】殿。帰ってきたんですか?」
金色の瞳と髪を持った長身の男性。
旅芸人の団長を務めていると言う鳳来と言う男がニコーっと笑いかける。
「町の方も随分と賑わってて驚いたぜ」
「集縁祭まじかですからね。そりゃ賑わいますよ」
ところで。
今回もこの町でやってくれるのかと繋が鳳来に聞く。
「·········
勿論」
国を渡り歩く旅芸人。
その為にここにやって来たと鳳来が笑った。
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