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一
先輩後輩
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「で?こんな所で何しに来たの?」
先輩だと思われるヤンキーがそう答えてくる。流石に「自殺しに来た」だなんて不謹慎な事は言えずに困っていると
「ちょうど暇してたんだわ」
遊ぼうと軽いナンパのように誘ってくるその先輩に思わず警戒する。
きっと遊ぼうとは皆と同じ様な意味だろうと、どうしても考えてしまう。
人あたりの良さそうなその笑顔の裏にはどんな醜悪な本音が書かれているのだろうか。
「ははっ。他の下半身の事しか考えてねぇ猿共と一緒にすんなし」
自分の考えている事がなぜわかったのだろうか。先輩は笑っているが少し低い声色で怒っていた。
素直に謝っておいた。
ーーーーーーー
この先輩はずっと自分の事を語っていた。
やれ、ここの屋上には自分以外誰も来ないやら
やれ、授業をサボるのに持ってこいの場所だから鍵を外したやら
死にに来たのに先輩が居るせいでタイミングを逃してしまったからただ、話を聞いているだけだ。
「ここ、俺のお気に入りだから飛び降りんなよ」
「·············」
やっぱり気付いてたんだな。
しまいには「話し相手になってやるから毎日来い」と言われた。
話を聞いて欲しいのは先輩なのではないだろうか。
とりあえず、怖かったので言う事を聞くことにした
先輩だと思われるヤンキーがそう答えてくる。流石に「自殺しに来た」だなんて不謹慎な事は言えずに困っていると
「ちょうど暇してたんだわ」
遊ぼうと軽いナンパのように誘ってくるその先輩に思わず警戒する。
きっと遊ぼうとは皆と同じ様な意味だろうと、どうしても考えてしまう。
人あたりの良さそうなその笑顔の裏にはどんな醜悪な本音が書かれているのだろうか。
「ははっ。他の下半身の事しか考えてねぇ猿共と一緒にすんなし」
自分の考えている事がなぜわかったのだろうか。先輩は笑っているが少し低い声色で怒っていた。
素直に謝っておいた。
ーーーーーーー
この先輩はずっと自分の事を語っていた。
やれ、ここの屋上には自分以外誰も来ないやら
やれ、授業をサボるのに持ってこいの場所だから鍵を外したやら
死にに来たのに先輩が居るせいでタイミングを逃してしまったからただ、話を聞いているだけだ。
「ここ、俺のお気に入りだから飛び降りんなよ」
「·············」
やっぱり気付いてたんだな。
しまいには「話し相手になってやるから毎日来い」と言われた。
話を聞いて欲しいのは先輩なのではないだろうか。
とりあえず、怖かったので言う事を聞くことにした
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