【R18】番解消された傷物Ωの愛し方【完結】

海林檎

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32.病院

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 総合病院に辿り着き、昊が何処に居るのか緊急外来の受け付けに聞く。

「【一ノ瀬昊一ノ瀬そら】さんの番の方ですね。こちらです」

 既に洋の事を聞かされていたのだろう受け付けがスムーズに対応してくれる。

「俺らここで待ってるから」

「行ってこい」と、クラスメートが待合室で待機してくれる。
 礼を言い、洋は受け付けまでやって来た看護師に連れられて診察室まで向かう。





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「先生···痛い···まじ痛い·····」

「肋骨折れてるからね。それにしても鎖帷子で命拾いするとか聞いたことないよ」

「普通に考えたらいないっすね。見た時、戦にでも出るのか?って思ったわ」

「職場···イコール···戦場····」

 診察室に行くと、ストレッチャーに乗せられた昊とレントゲンの検査結果を見せている医者、そして恐らく店の責任者だろう。
 高そうなスーツを着た二十代後半から三十代位の男性と呑気な会話をしていた。

「····昊さん?」

「あ、洋···君···」

洋に気づき「来てくれたんだ」と嬉しそうにしている昊を見た洋は彼らに近づく。
 医者と男性に会釈をして横になっている昊を見る。

「鎖帷子···役に立ったわ」

「····ぅん」



 シャンパンタワー時にお客がショルダーバッグの中から家庭用包丁を取り出し昊の腹部に勢いよく突き刺したのだが、本当に着込んでいた鎖帷子が包丁を止めてくれて九死に一生を得る事が出来た。
 ただ、そのまま倒れた衝撃で肋骨が骨折したと言う。

「····大事な洋君残して死んでたまるかっての····」
 
 鎖帷子買っててよかったと本気でそう思う。
 痛そうにしながらも洋の手を握り、昊はそう言った。

「惚気けるのは後でにしてくれませんかね?」

 一応お前のオーナーが目の前にいるんだぞ···と、昊に言えば昊が「ヤキモチ妬かないでくださいよ」と煽ってきた。

「······お前、治ったら覚悟しとけよ?」

「····す····んマセンした」

 オーナーに喧嘩売るのは命知らずのやる事。
 目の前で見ていた洋はそう思った。

「少しの間だけ入院してもらうから。あと、そろそろ警察の方が来られるかと····」

「····ウッス」

 警察の事情聴取が面倒くさいと昊は苦い顔をする。

「じゃあ、とりあえず部屋を案内するから警察が来るまで一緒に居てあげてくださいね」

「·····あ、はい」


 オーナーの方は「俺も一応聞かれると思うから待ち合いの方にいる」と、言って診察室から出ていった。

 
 
 
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