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一章 旅立ち
『銀の戦剣』崩壊 *カーナ視点
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ダンジョンから帰ってから、三日が過ぎた。
幸い誰も酷い怪我をせず、教会で二日間療養する程度だった。
依頼もちゃんと完了した。自分以外は教会に預けたので一人で報告し、管理者たちも正式に異常事態と判断しSランク冒険者を数人派遣することとなった。
これでダンジョンについては解決することだろう。
問題は……。
「………おい、どういうことだ?」
絶賛不機嫌中なのはカインさんである。
それも当然だ。今パーティー解散の危機にあるのだから。自分からしたら危機でも何でもないが。
ダンジョン都市でった宿の一室に、回復したメンバーが集った。
「言った通りだ。俺はパーティーを抜ける。今回の依頼でまだ実力不足だということがわかった。一から鍛え直す」
「私も研究に専念するわ。魔法耐性の対策について徹底的にね。私の魔法が通用しないとか冗談じゃないわ」
と、この通り皆さん自分のことに集中するみたいっす。
まぁ、他にも思うところはありそうっすけど。
ちなみにマリンさんはもういないっす。今回の依頼でトラウマになったのか、現在教会で引きこもり中っす。
「カーナ、お前もか」
「ん?そうっすね。自分も人探しが目的でこのパーティーに入ったんで。こんな状態ならもう無理そうっすけど」
そう言うと、カインさんは苦虫を嚙み潰したような顔を浮かべる。
納得いかないようだ。
「ちっ。お前ら誰のおかげでここまでこれたと思ってんだ?」
相変わらずこの人は勘違いしているようだ。どれだけ自分に自信を持っているのだろうか。
そろそろこの勘違いをどうにかしたい思う。他の二人も同じみたいだ。
「生憎だが、お前のおかげだと思ったことは一度もない」
「そうよ。私も自分の力でここまで来た。それよりあんたは今後の身の振り方を考えたほうがいいと思うわ。一人じゃ冒険者として何もできないのだから」
確かにそうだ。
カインさんは、戦闘以外のことは全部人任せにしている。そんな人が一人で冒険者として活動するのは無理があるだろう。
自分にはもう関係ないんでいいっすけどね。
「バカにすんじゃねぇ!俺はAランクだ!一人でもやれるっ!
それに俺ぐらいになれば呼ばなくても勝手に人が寄ってくるんだよ!」
「そう。なら私たちはいらないわね。
……まぁ、どうせすぐにランクも下がるわ。自分の実力も弁えず粋がってるなんて滑稽でしかないもの。……私には関係ない話ね。もう行くから」
「少しは自分を見つめなおしたらどうだ?そんなことではこれからも同じ道をたどることになるぞ。……いやもっと酷いことになる。
忠告はしたが決めるのはお前自身だ。俺も行く」
お?ランドルさん意外に優しいっすね。本人には一ミリも届いてないけど。
カインさん言いたい放題言われて顔真っ赤になってるっす。
自分もこれまでの鬱憤を晴らすため、一言言ってから行こう。
「自分も行くっすよ。他の方みたいに辛辣な事は言わないでおくっすけど、一つだけ。今回は運が良かっただけっす。もうちょっと頭使って生きられるようになるといいっすね。
――それじゃ、おさらばっす~」
そうして部屋を出る。――後ろから怒りの叫び声。
うわ~、めっちゃ怒ってるっす。
それも当然か。仲間全員に憐れまれ、パーティーが解散になったのだから。
一応リーダーとしての悔しさはあるのだろう。
自分にはもう関係ないっすけど。
「さぁ~て。とりあえずリリィを探すっすよ~。王都に戻れば会えるかな~?リリィのことだからもうどっか行っちゃってると思うっすけど。
まあ、居なかったらそれはそれで。ミーシアさんに聞けば教えてくれるっすよね~」
お気楽な気分で王都に向かう。
もうパーティー内での面倒事もないのだ。気分がいい。しばしの自由を謳歌しようではないか。
そして自分は変な歌を口ずさみ、スキップをしながらダンジョン都市を出た。
周囲の人に見られているとも知らずに――。
◇◇◇
余談だが、解散後カインの話をするとしよう。
あの後カインは、Aランク冒険者だと周囲に威張り散らした挙句、簡単な依頼の失敗が続き、どんどんと降格させられDランクまで落ちた。
元々の性格もありパーティーに加入できず、カインはひとりボロボロの装備で日銭を稼ぐ毎日を過ごしていたとかなんとか。
――まぁ、リリナにもカーナにも、関係のない話である。
幸い誰も酷い怪我をせず、教会で二日間療養する程度だった。
依頼もちゃんと完了した。自分以外は教会に預けたので一人で報告し、管理者たちも正式に異常事態と判断しSランク冒険者を数人派遣することとなった。
これでダンジョンについては解決することだろう。
問題は……。
「………おい、どういうことだ?」
絶賛不機嫌中なのはカインさんである。
それも当然だ。今パーティー解散の危機にあるのだから。自分からしたら危機でも何でもないが。
ダンジョン都市でった宿の一室に、回復したメンバーが集った。
「言った通りだ。俺はパーティーを抜ける。今回の依頼でまだ実力不足だということがわかった。一から鍛え直す」
「私も研究に専念するわ。魔法耐性の対策について徹底的にね。私の魔法が通用しないとか冗談じゃないわ」
と、この通り皆さん自分のことに集中するみたいっす。
まぁ、他にも思うところはありそうっすけど。
ちなみにマリンさんはもういないっす。今回の依頼でトラウマになったのか、現在教会で引きこもり中っす。
「カーナ、お前もか」
「ん?そうっすね。自分も人探しが目的でこのパーティーに入ったんで。こんな状態ならもう無理そうっすけど」
そう言うと、カインさんは苦虫を嚙み潰したような顔を浮かべる。
納得いかないようだ。
「ちっ。お前ら誰のおかげでここまでこれたと思ってんだ?」
相変わらずこの人は勘違いしているようだ。どれだけ自分に自信を持っているのだろうか。
そろそろこの勘違いをどうにかしたい思う。他の二人も同じみたいだ。
「生憎だが、お前のおかげだと思ったことは一度もない」
「そうよ。私も自分の力でここまで来た。それよりあんたは今後の身の振り方を考えたほうがいいと思うわ。一人じゃ冒険者として何もできないのだから」
確かにそうだ。
カインさんは、戦闘以外のことは全部人任せにしている。そんな人が一人で冒険者として活動するのは無理があるだろう。
自分にはもう関係ないんでいいっすけどね。
「バカにすんじゃねぇ!俺はAランクだ!一人でもやれるっ!
それに俺ぐらいになれば呼ばなくても勝手に人が寄ってくるんだよ!」
「そう。なら私たちはいらないわね。
……まぁ、どうせすぐにランクも下がるわ。自分の実力も弁えず粋がってるなんて滑稽でしかないもの。……私には関係ない話ね。もう行くから」
「少しは自分を見つめなおしたらどうだ?そんなことではこれからも同じ道をたどることになるぞ。……いやもっと酷いことになる。
忠告はしたが決めるのはお前自身だ。俺も行く」
お?ランドルさん意外に優しいっすね。本人には一ミリも届いてないけど。
カインさん言いたい放題言われて顔真っ赤になってるっす。
自分もこれまでの鬱憤を晴らすため、一言言ってから行こう。
「自分も行くっすよ。他の方みたいに辛辣な事は言わないでおくっすけど、一つだけ。今回は運が良かっただけっす。もうちょっと頭使って生きられるようになるといいっすね。
――それじゃ、おさらばっす~」
そうして部屋を出る。――後ろから怒りの叫び声。
うわ~、めっちゃ怒ってるっす。
それも当然か。仲間全員に憐れまれ、パーティーが解散になったのだから。
一応リーダーとしての悔しさはあるのだろう。
自分にはもう関係ないっすけど。
「さぁ~て。とりあえずリリィを探すっすよ~。王都に戻れば会えるかな~?リリィのことだからもうどっか行っちゃってると思うっすけど。
まあ、居なかったらそれはそれで。ミーシアさんに聞けば教えてくれるっすよね~」
お気楽な気分で王都に向かう。
もうパーティー内での面倒事もないのだ。気分がいい。しばしの自由を謳歌しようではないか。
そして自分は変な歌を口ずさみ、スキップをしながらダンジョン都市を出た。
周囲の人に見られているとも知らずに――。
◇◇◇
余談だが、解散後カインの話をするとしよう。
あの後カインは、Aランク冒険者だと周囲に威張り散らした挙句、簡単な依頼の失敗が続き、どんどんと降格させられDランクまで落ちた。
元々の性格もありパーティーに加入できず、カインはひとりボロボロの装備で日銭を稼ぐ毎日を過ごしていたとかなんとか。
――まぁ、リリナにもカーナにも、関係のない話である。
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