異世界で生まれ日本に転生し、また異世界に転生したが俺の周りの女は不幸になる。でも俺は美味しい目に合うしこれはこれで有りだね。

しん

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第一部

第八話

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「はあっ!?」



 青筋を立て、マンビーラは怒りをこちらに向ける。

 娼婦服からいつもの痴女風魔法服に着替え、いつもの優しい顔から一転プリプリ怒っている。

 整った綺麗な顔は、怒るとこうも怖いのか。



「まんこさん……まさか処女を汚いおっさんたちに取られるとは。ご愁傷さまです」

 クールは全力で煽っているに違いない。

 ひくひくと口が上がっている。笑いを堪えているな。



 世界一(自称)の美人クールに食われた次の日、合流したマンビーラに正座をさせられています。

 例の宿にて年下に正座で怒られる俺たちっていったい……。



 マンビーラはどうやら処女膜を失ってしまったらしい。

 いつもの余裕がないことを見るに、相当ショックだったのだろう。



「ずっ――ぐすっ、まあ別にいいんだけどねー」

 何でもない風に言う彼女だが、声が震えていた。

 泣きそうに、悲しそうな感情が隠そうにもあふれ出していた。



 こんなん、惚れてまう。可愛すぎじゃねこいつ。もうべた惚れですわ。



「大丈夫ですよマンビーラ」

 正座をしながら彼女に微笑むかっこいい俺。

 ここでドンっとかっこいいセリフでマンビーラの心をゲットだ。

 傷心の女に付け込む人間の屑。





「――丁稚」

 彼女も何かを言うのを察したのか、俺の目をじっと見てくる。



「処女のブスより非処女のマンビーラで――ぐふっ!!」

 慰めの言葉を言い切る前に、彼女に殴られた。



 ま、前が見えねぇ。













「ふーん、そいつが証拠ってわけか。まんこにしてはやるな、一切期待していなかったが」

 マンビーラが差し出した資料を受け取り、クールは偉そうにペラペラ捲りながら煽る。



 お前……だったらなんで俺たちに頼んだんだよ。



「――最近思っていたんだけど、クールさんって私に厳しいよね」



 最早呼び名がまんこだからな。



「自分の下品な胸に聞いてみろ、男を誘うしか能がない下品ッパイが」

「あ、あなたが言いますか?」

 さすがのマンビーラも引き気味だ。





 マンビーラは一晩中お偉いさんたちの精子を搾り取り、力尽きた隙に机の引き出しから癒着の証拠をつかんできたらしい。

 ついでに媚薬の情報もあったらしいが、そっちは証拠としては弱いらしい。



「――っ!?」

 その時、俺に電流が走る。



「ど、どうしたの丁稚?」

「なんだ、乳首でも開発しすぎてイったのか?」



 俺の一瞬の変化を察する辺り、この二人の観察眼はすごい。



「俺……気づいたんです」

 さも大変なことを、みたいな俺の言い方に唾を飲む二人。



 黙ってこちらを見ている二人に言ってしまう。



「マンビーラが処女膜失ったってことは犯し放題やんけ!」



 そうさ、俺もさすがに彼女たちの処女膜まで破るのは違う、そう思っていたのでこれは朗報だ。

 クールとマンビーラにはもう容赦はいらんやんけ。

 よし、これからはもっと過激にセクハラしてやろっ。



「――で魔術師ギルドのほうはどうするの?」

 俺の発言はスルーすることを決めたのか、クールに問う。

 まあ我々はマンビーラが身体を張っている中、ヤってただけだからね。



 俺たちは一晩中ヤっていたらしいのだが、覚えていない。

 すごく気持ちよすぎたところと、何か大事なことに気が付いた気がしたが……。



「不甲斐ないお前らに期待していない賢い私は、もう一人に潜入させていたのだ」



「「……」」

 鎧で目立たない爆乳を張り威張る彼女。そんな彼女を冷たい目で見る俺たち。



「なんだその目は? まさか自分たちだけで成功できると思っていたのか?」

 少なくてもマンビーラは自分の任務を果たしたんだよなぁ。

 果たしてないのはお前(俺)や。



 そもそもこいつって「お前の仲間は立派」みたいに褒めてなかった?



 ガタッ――。



 二人で白けていると、部屋の窓が開いた。



「な、なんだっ!? 敵襲?」

 マンビーラは窓に杖を向けた。



 あれ? その杖どっから出したの。



「うわっ――ちょ、待って! 私だよ、ナトリだよ!」

 窓縁に足を掛け今にも部屋に入ろうとしていたのは、いつものノースリーブの腹の出た服に、緑のスカーフ、尻肉の出たホットパンツの黒髪ロリ。

 ナトリ・ネトラレ。うちのパーティの情報収集担当だった。



「――ナトリ? 何しているのー」

 うーむ、尻肉はみ出しコンビは圧倒だな。

 ナトリに駆け寄るマンビーラの尻、窓から乗り出し入ってきたナトリの尻。どっちも別々の良さがあった。



 デンっ! と存在感を押し付ける爆発ぱっつんお尻のマンビーラ。

 腰がくびれているせいで余計に引き出る存在感が、ぱっつんぱっつんの尻の半分までしかないスカートと、黒いレースのパンツが合わさり『暴力』と表現したいお尻だ。



 プリンっと弾む瑞々しい白桃のお尻がナトリだ。

 悪く言えば寸胴な彼女ではあるが、三百六十度見渡してなお目を離せない山。たったそれだけの双山が女らしさを爆発させ、ホットパンツからはみ出すプリンは『至高のデザート』と言ってやることに些かの躊躇いもない。



「ぐふっ――」



 そんな彼女たちのフリフリお尻を吟味していたら、クールに腹にヒップアタックされる。

 なんでや。



「ふんっ」

 プイっとそっぽを向く彼女は可愛いなぁ。

 君って全然冷静じゃないよね。名前負けってやつだな。



「――そうか、それは大儀だったわね」

「いやいや、マンビーラに比べたら大したことないよ! ……処女、失っちゃったんでしょ? なんて言ったら良いのか分からないけど、私に何でも相談して! 幼馴染でしょ」

「――ありがと」

 マンビーラはナトリをギュッと抱きしめた。

 俺も抱きしめてくれないかな。





「――て言うわけで工場にはチーンとビラコが行っているんだ。公爵様は自ら来るらしくてマーキとビンカンさんとイーヤンさんが護衛としてこっちに向かっているよ」



 今回、相当がばがばな作戦と思われていたが、実はそうでは無かったのだ。



 俺たちは(というか俺は)陽動で、裏でうちのパーティが行動を起こしていたらしい。

 知らされていなかったのは俺とマンビーラだけらしい。



「おい、それで処女失ったマンビーラの気持ち考えろよ!」

「――でっち……」

 俺の怒鳴りに、マンビーラはウルウルとこちらを見る。

 ナトリは申し訳なさそうに俯く。



 もっとマシな作戦はいくらだって立てられた。

 アホな作戦でマンビーラは処女を失ってしまった。こんなことが許されていいのか。



「悪いと思ってるんならお前の処女も寄こせや!」

「誰がやるかっ!!」

 思いっきり飛び蹴りを食らいぶっ飛ぶ空気読めない男が一人。





「――まさかそんな作戦だったなんて」



 小声で驚愕しているクールの呟き。ぶっ飛びながらも聞こえてきた。

 お前も知らんかったんかい!

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