RPGの魔王が乙女ゲームに転移して、俺様王子に逆攻略される話

二階堂まりい

文字の大きさ
3 / 24

魔王、決闘する

しおりを挟む
 美形男に引っ張られ、俺は学園の隅に建つ競技場へと連れて来られていた。
 煉瓦よりも随分丈夫そうな、金属で組まれたドームだ。


 乙女ゲームの世界は古風な建物や文化が多く残っているというだけで、俺の居たRPGに比べると文明がかなり進んでいるらしいというのは、二か月ほど暮らすうちに分かっていた。

 プレイヤーにとっては「過去の時代」というよりも、「現実世界と異なる歴史を辿ったパラレルワールド」ということになっているらしい。
 でないと、綺麗な紙とインクで製法された本が図書館に何万冊とあったのもおかしな話だしな。
 ゲームシステムと設定の辻褄を合わせるためには、その方が都合が良かったのだろう。

 それにしても見事な建物だ。


 騒ぎを聞きつけた人々が集まってきて、ドームのスタンドにずらりと並ぶ。


 美形が軽く念じただけで、吹雪が巻き起こった。
 あっという間に俺の腰から下は氷漬けにされる。

「君が今までどれだけ甘やかされて育ったかは知らない。
 だが、ここは将来に直結する学びの場だ。
 準備不足故の無知が許されるような所ではないんだよ」

 美形は、低くて深みのある声でくどくどとお説教してきやがる。
 話す時の息遣いひとつからも、高貴な雰囲気が漂ってくる。
 こいつのキャラクターボイスは、俺の中の人に負けず劣らずのベテランが務めていると見た。


「反省したなら……」
 詩を百回書き写せとでも言うのだろうか。
 別にそれくらい構わない。

 ただ俺は、グラフィックもCVもお綺麗な、お前みたいな野郎の怯える姿が大好物なのでね!

「魔王トラゴスの実力におののく、記念すべき初のにえとなるがいい。光栄に思え!」
 俺は宣戦布告すると、魔法で頭上に小さな太陽を発生させた。
 俺を包んでいた氷はどろどろと溶け始め、蹴飛ばすとあっけなく崩れる。


「逆らうか……」
 美形は冷ややかに呟くが、あいつには状態異常「ねつ」「どんそく」というスリップダメージと速度低下が発生している。
 美形のステータス表を呼び出せば、HPがじりじり減っていくのが目に見える。


 小さな太陽を生み出す魔法は、俺が操るものの中でも強力な部類だ。
 これの強さは、単なる火力だけではない。
 放出される電磁波によるデバフこそが厄介なのだ。


 デバフを受けながらも、美形は両手に力を集中させた。
 手の中に氷が集まっていき、それはすぐに弓と四本の矢の形を成した。
 煌めく矢を、優美な仕草でつがえる。

「そんなもので俺を射る気か?」
 俺が笑いかけると、美形は黙ったまま——矢を四本、一気に天井に向かって射った。


 氷の矢は天井に突き刺さり、刺さった地点でさらに周囲を凍らせる。
 天井の一部分が、美形に向かって崩落してきた。

 しかし美形は慌てることなく、落ちてきた天井を掴むと、それを盾のように構えた。
 即席の盾を氷で包み込み、さらには弓を溶かして氷の剣を生成し直すと、美形は俺に突進してくる。


「殺すつもりは無い。
 胸の校章に打撃を喰らわせた方が勝ちとしよう!」
 美形の決闘宣言に、観客が湧いた。


 盾の効果か、デバフによるHP減少の勢いが弱まり、鈍っていた速度もほとんど戻っている。

 そして盾と剣には氷魔法が毎秒付与され続けており、太陽熱と拮抗している。

 氷の剣が、俺の胸に迫ってきた。



 ——ここまで全て、俺の計算通り!


「させるか!」
 俺は、掌にチャージした炎を思いきりぶつけた。

「そんな炎で、この盾が破れるか!」
 何の変哲も無い炎を見て、美形は勝ち誇ったようにえる。


 しかしこの勝負、俺がもらった。
 炎で盾を破る、なんて考え方がそもそも陳腐なのだよ!

 俺の炎で、盾を包む氷は溶けて水となる。
 炎は盾の表面を炙り、盾を少し溶かし、そして!


 次の瞬間、俺たちの間には爆発が起こっていた。


「っ……」
 競技場の壁に、吹き飛ばされて叩きつけられた美形が寄りかかっている。

 あまりのことに、観客たちは声も出ないようだ。
 ああ、ゾクゾクする。みんなが俺を恐れているのが分かる! 俺が好きなのはこれだ、これ!


 俺は拍手をしながら、美形に向かって悠々と歩き、解説を垂れてやる。

「その屋根にはマグネシウム合金が使われている。
 電磁波に強い物質だからな。デバフを防ぐためにそれを盾として使ったのは褒めてやる。
 しかし、そいつが燃えている状態で水を掛けると爆発することもある……ということは知らなかったかな?」

 文明が進んでいた故に、軽量化された合金が天井の建材に用いられていた。
 この世界の素晴らしい技術が、試合の命運を左右した訳だ。


 くぅ~っ、今の俺、完璧なラスボスムーブしてる!
 

 解説が終わると、美形が無言で顔を上げた。

 てっきり恐怖でお綺麗な顔を歪ませていると思っていたが、彼は無表情で俺を見つめている。


 俺と戦ってもなお俺を恐れない人間なんて、初めて見た。


 俺が呆気にとられていると、美形は氷の仮面で顔を覆った。

 次の瞬間、猛烈な息苦しさが俺を襲った。

 美形が魔法で作り出した絶対零度で、俺の周りの空気が凍ってやがる!

 待て待て、いくら俺が厳密には非生命体だからって、一応呼吸はしてるから!
 鼻がいっっってぇ! あと頭も! ガンガンする!
 
 魔法を発動する余裕も無くもがく俺を、美形は微動だにせず見つめている。

 こいつ、単純にクソ強え……!




 目が覚めると、目の前に美形の顔があった。
「気がついたか。君は少し気絶してたんだよ」
 そう言われると、だんだん記憶と意識がはっきりしてきた。

 後頭部に当たっているもの……競技場の床とは違うみたいだ。

 俺、美形に膝枕されてる!?
 
 悟った瞬間、俺は身体を起こした。
 善意でやってくれたんだろうが、魔王が膝枕で介抱されてる絵面はちょっとプライドが傷ついた。

「急に立ち上がるな、危なっかしい」
 そう言って立ち上がった美形は、手の中で俺の校章をもてあそんでやがった。

 ああ、俺は試合にも勝負にも負けたのか……。
 

「君の強さは今回でよく分かった。
 学園でよく学び、力を皆のために振るえる人物になるよう期待している。
 トラゴス・ビケット・オーデー」
 そう言いながら、美形は俺のジャケットに校章を付け直してくれる。

 ……あれ?
「なあ。俺、お前に名乗ったか?」
 そういえば寮の庭で会った時から、こいつは何故か俺を名前で呼んでいた気がする。


 美形はあっさりと答える。
「王子なら、未来の家臣候補の名を全員覚えるのは当たり前だ」
「王子……」
 情報が、俺の中で結びついた。

「つまりお前が、ジーヴル・ポエジー?」
「なんだ、知らなかったのか?」

 王子……こいつが、俺が蹴落とそうとしていた相手……!?


 ジーヴルは傲慢ごうまんさが透けた顔で、にやりと笑う。
「お前、面白い奴だな」


「出た、ジーヴル王子の『お前、面白い奴だな』!」
「ルート突入のフラグ立ったわね!」
「王子様はパッケージに一番デカデカと描かれてるけど攻略難易度高いぞー、頑張れよ」
 見物していた奴らが騒ぎたてる。

 ルート突入……? 待て、凄く嫌な予感がするぞ。


「ねえ、このゲームって貴女が主人公でしょ? 攻略対象取られそうだけど、あれで良いわけ?」
 モブ女子生徒がこのゲーム本来の主人公である少女に話しかける声が、スタンドのどこかから聞こえてきた。

 主人公の清楚な声が、それに答える。
「うん。バグのせいで、もうプレイヤーさんとは会えないみたいだからね。
 だったらプレイヤーさんが喜ぶこととは違う、私がゲーム内で試してみたかったことをやろうかなって思ってて」
「そうなんだ。頑張ってね」

 主人公が本来の相手役としてジーヴルを引き受けてくれれば良かったのだが、望みは薄そうだ。

 この乙女ゲームは、もうめちゃくちゃだ……!


 目を泳がせていた俺の手を、ジーヴルはぎゅっと握った。
「私の伴侶になってくれ」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる

七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。 だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。 そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。 唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。 優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。 穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。 ――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。

転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした

リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。  仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!  原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!  だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。 「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」  死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?  原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に! 見どころ ・転生 ・主従  ・推しである原作悪役に溺愛される ・前世の経験と知識を活かす ・政治的な駆け引きとバトル要素(少し) ・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程) ・黒猫もふもふ 番外編では。 ・もふもふ獣人化 ・切ない裏側 ・少年時代 などなど 最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。   ※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました! えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。   ※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです! ※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください! ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。 BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑) 本編完結、恋愛ルート、トマといっしょに里帰り編、完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 きーちゃんと皆の動画をつくりました! もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら! 本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)  インスタ @yuruyu0   Youtube @BL小説動画 です!  プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです! ヴィル×ノィユのお話です。 本編完結しました! 『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけのお話を更新するかもです。 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

処理中です...