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容疑の民
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とはいえ、この状態からして役目というか役割があるみたいですね。
アニーさん、今度は小屋の草を移動させてました。
どうも今朝の失礼な青年たちが運んだらしい乾草の空間を埋めているようです。
これまた肉体労働、女子の仕事ではないかと思います。
そう思ってもやらなければいけないのでしょうが……。
アニーさんに見習って同じように黙って乾草を詰め合わせますよ、はい。
そんなこんなで作業も割と早めに片付いた後、アニーさんは昨夜寝た場所へと移動しました。
驚いていると私を手招きし、横へ来るように促しました。
デジャブですかね? 寝る前の行動と全く一緒です。
予感は的中。私に布をかけるとアニーさんは眠ってしまいました。
まだ陽は昇っていて正確な時間は判りませんが、午前中かと。
もしかすると休憩ってことですかね?
アニーさんは全く語らないので憶測ですけども。
まあ、夜明けとともに起きて重労働をこなしたので充分眠れそうですが。
と思っていたらあっという間、気づいたらアニーさんに揺り起こされてました。
今度は昼食時の片づけ、パンとスープのランチ、そしてまた休憩と、意外と休めることにホッとしました。
しかし、重労働には間違いありません。
それに見合った食事が少ないので体力が持たないと宣言できます!
今だって現に休んでいてもお腹が空いてますから。
私はそんなに大食いではありませんが今は無性に肉類が食べたいです。
ファーストフードのハンバーガーでもチキンナゲットでもそんな範囲でいいのです。
分厚いステーキ肉だとかを要望しているわけではなく、とにかくちょいガツンと食べたい、ああ、肉食べたよって実感したい、育ち盛りですから……。
やはり日本と違って生活圏が違うとこんなにも食事に恵まれないものなのかなぁと痛感しました。
確かにファーストフード店やコンビニなんてものは簡単に存在してないし、飲食店もどこだかよく分かりません。
もしかするとあの洗い物の宝庫がそれに該当する場所なのでしょうか?
食器の量を考えると大勢の飲食する方々がいるのが判りますが、私たちの食べる量が少なすぎます。
お腹が空いているとつい食べ物のことばかりを考えてしまいます。
日本に戻ったらユニ〇フに募金しなきゃと思いました。
……戻れたらの話ですが。
その後も昨日と同じく、夕食時の片づけで一連の作業が終了と理解できました。
どうやら鉄格子から出て、裁判までの期限付きでここで過ごすことが確定のようです。
つまり、朝・昼・夕と皿洗いをすると食事が貰えること。
ただし、残り物と失敗したものだから量に変動があること。
そのほとんどが一人分に満たないスープと焦げたパンだということ。
この状態でしたら下手をするとパンしかない時だってきっとありますね、残念なことに。
数日経った様子から確実に一人分として計算されてないのが分かりますので。
今は特に私が増えたからアニーさんの分はかなり減っている模様。
私同様にお腹を鳴らしている音が小さく聞こえていましたから。
それでも何も言わず気持ち多めに分け与えてくれるアニーさん。
……もしかしてそれで話してくれないのかもしれませんね。
どこの世界でも食べ物の恨みは怖いですよね、多分。
それに加え、新入りだからと面倒をみさせられている感が嫌で必要最小限の接触を図っている可能性も否定できません。
ひょっこりと現れた罪人らしき身元不明の異国の娘。
よく考えればそうですよね、スパイ説もあるでしょうし。
お手数をかけてしまって、ごめんなさい、アニーさん。
アニーさん、今度は小屋の草を移動させてました。
どうも今朝の失礼な青年たちが運んだらしい乾草の空間を埋めているようです。
これまた肉体労働、女子の仕事ではないかと思います。
そう思ってもやらなければいけないのでしょうが……。
アニーさんに見習って同じように黙って乾草を詰め合わせますよ、はい。
そんなこんなで作業も割と早めに片付いた後、アニーさんは昨夜寝た場所へと移動しました。
驚いていると私を手招きし、横へ来るように促しました。
デジャブですかね? 寝る前の行動と全く一緒です。
予感は的中。私に布をかけるとアニーさんは眠ってしまいました。
まだ陽は昇っていて正確な時間は判りませんが、午前中かと。
もしかすると休憩ってことですかね?
アニーさんは全く語らないので憶測ですけども。
まあ、夜明けとともに起きて重労働をこなしたので充分眠れそうですが。
と思っていたらあっという間、気づいたらアニーさんに揺り起こされてました。
今度は昼食時の片づけ、パンとスープのランチ、そしてまた休憩と、意外と休めることにホッとしました。
しかし、重労働には間違いありません。
それに見合った食事が少ないので体力が持たないと宣言できます!
今だって現に休んでいてもお腹が空いてますから。
私はそんなに大食いではありませんが今は無性に肉類が食べたいです。
ファーストフードのハンバーガーでもチキンナゲットでもそんな範囲でいいのです。
分厚いステーキ肉だとかを要望しているわけではなく、とにかくちょいガツンと食べたい、ああ、肉食べたよって実感したい、育ち盛りですから……。
やはり日本と違って生活圏が違うとこんなにも食事に恵まれないものなのかなぁと痛感しました。
確かにファーストフード店やコンビニなんてものは簡単に存在してないし、飲食店もどこだかよく分かりません。
もしかするとあの洗い物の宝庫がそれに該当する場所なのでしょうか?
食器の量を考えると大勢の飲食する方々がいるのが判りますが、私たちの食べる量が少なすぎます。
お腹が空いているとつい食べ物のことばかりを考えてしまいます。
日本に戻ったらユニ〇フに募金しなきゃと思いました。
……戻れたらの話ですが。
その後も昨日と同じく、夕食時の片づけで一連の作業が終了と理解できました。
どうやら鉄格子から出て、裁判までの期限付きでここで過ごすことが確定のようです。
つまり、朝・昼・夕と皿洗いをすると食事が貰えること。
ただし、残り物と失敗したものだから量に変動があること。
そのほとんどが一人分に満たないスープと焦げたパンだということ。
この状態でしたら下手をするとパンしかない時だってきっとありますね、残念なことに。
数日経った様子から確実に一人分として計算されてないのが分かりますので。
今は特に私が増えたからアニーさんの分はかなり減っている模様。
私同様にお腹を鳴らしている音が小さく聞こえていましたから。
それでも何も言わず気持ち多めに分け与えてくれるアニーさん。
……もしかしてそれで話してくれないのかもしれませんね。
どこの世界でも食べ物の恨みは怖いですよね、多分。
それに加え、新入りだからと面倒をみさせられている感が嫌で必要最小限の接触を図っている可能性も否定できません。
ひょっこりと現れた罪人らしき身元不明の異国の娘。
よく考えればそうですよね、スパイ説もあるでしょうし。
お手数をかけてしまって、ごめんなさい、アニーさん。
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