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不運な学園生活の日々 1 ~読書に興じる授業中~
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あ~あ、何でこんなところにいるんだろ?
レンズ越しに見える雑然とした教室内で私はため息を一つ。
うっとうしいほどの梅雨空の下である6月中旬。
夏休みまでまだちょっとある今日この頃。
徳栄学園の2年3組の教室内。
私、倉持未来、16歳と3ヶ月は居た。
ただ今、古典の真っ最中。
…とはいえ、頭の頂点が禿げた教師、鷲茂の授業、誰も聞いてないっつうの。
ま、正確には一部は真面目に聞いててあとは好き勝手にしてるってとこかな。
私はもちろん、好き勝手にしてる派。
一応、教科書は開いてる。でもそれとは別に読書に興じてたりしてる。
というのも、鷲茂ってば、ボソボソと何言ってんだかちっとも分かんないし、黒板の文字も何を書きたいんだか意味不明だし受けるだけ無駄。
それに周りではやりたい放題で近くでは雑談の真っ最中だし、うるさくて仕方がない。
まあ、はっきりいってこの高校、どの授業でもこんな状態なんだけどね。
そこで時間を有効に使うため、読書に没頭するって訳よ。
そんな時だった。鷲茂の視線がこっちに向けられて、一部のクラスメイトたちもこっちを見てるのに気づく。
「倉持さん、呼ばれたよ」
当てられたことすら気づけない状況で斜め前の席の関口良子がそっと囁く。
「鷲茂先生、何でしょうか?」
立ち上がって壇上の教師を見る。
「いやぁ~、続きを読んでくれないかと…」
頭をかきむしりながらしどろもどろで蚊の鳴くような声。
私は教科書を見つめ、この辺だろうとすぐに読み始めた。
「…はい、そこまででぇ…」
鷲茂の情けない声が響く。
そして私が読んだ内容の解釈がボソボソと呟かれていた。
これって中学でも習ったんじゃないの?
もう内容が低すぎて馬鹿らしくなっちゃう。
半分呆れながら椅子に腰掛け、眼鏡を直す振りをしながらぐるっと教室を見回す。
ホント、やりたい放題だっつーの。
ちょっとパーマっ気のある女子はファッション雑誌を広げてたり、ネイルアートに夢中。
髪を染めてる男子はドラムのスティックで机を叩いてたり、デジタルプレイヤーで音楽鑑賞中。
あとは漫画描いてたりだとかトランプしてたりと好き放題の真っ最中。
頬杖を付きながらもう一つ、ため息。
…そもそもこんな学校、来るはずじゃなかったのに。
自分でいうのもなんだけど、私はいわゆる優等生。
学年トップの成績をキープし、それ以上にIQが高いらしい。
昔から大体のことは1回で憶えてしまうからただ記憶力が良いだけ、なんだけど。
その様子が周りでは驚異的らしく、天才少女なんて呼ばれている。
おまけに冷静沈着で真面目って噂され、面倒くさいのでそれを貫いてる。
本当はそうじゃなかったのに、小さい頃の名残は恐ろしい。
こんな小悪な私、表面ではだせやしない。
だから今まで私には友達という存在は居ない。
別にいじめにあってるとかじゃなく、一目置かれてるって感じ。
…それにこの学校では特に関わりたくないし。
もっともみんな好き勝手にやってる個人主義ぽい雰囲気だけどね。
そんな中に紛れ込んでる私の現状。
こんなはずじゃなかったのに…!
読みかけだった本の続きをもう読む気になれずパタンと閉じた。
ほんっと、最悪。
自分の情けなさに、またため息だ。
レンズ越しに見える雑然とした教室内で私はため息を一つ。
うっとうしいほどの梅雨空の下である6月中旬。
夏休みまでまだちょっとある今日この頃。
徳栄学園の2年3組の教室内。
私、倉持未来、16歳と3ヶ月は居た。
ただ今、古典の真っ最中。
…とはいえ、頭の頂点が禿げた教師、鷲茂の授業、誰も聞いてないっつうの。
ま、正確には一部は真面目に聞いててあとは好き勝手にしてるってとこかな。
私はもちろん、好き勝手にしてる派。
一応、教科書は開いてる。でもそれとは別に読書に興じてたりしてる。
というのも、鷲茂ってば、ボソボソと何言ってんだかちっとも分かんないし、黒板の文字も何を書きたいんだか意味不明だし受けるだけ無駄。
それに周りではやりたい放題で近くでは雑談の真っ最中だし、うるさくて仕方がない。
まあ、はっきりいってこの高校、どの授業でもこんな状態なんだけどね。
そこで時間を有効に使うため、読書に没頭するって訳よ。
そんな時だった。鷲茂の視線がこっちに向けられて、一部のクラスメイトたちもこっちを見てるのに気づく。
「倉持さん、呼ばれたよ」
当てられたことすら気づけない状況で斜め前の席の関口良子がそっと囁く。
「鷲茂先生、何でしょうか?」
立ち上がって壇上の教師を見る。
「いやぁ~、続きを読んでくれないかと…」
頭をかきむしりながらしどろもどろで蚊の鳴くような声。
私は教科書を見つめ、この辺だろうとすぐに読み始めた。
「…はい、そこまででぇ…」
鷲茂の情けない声が響く。
そして私が読んだ内容の解釈がボソボソと呟かれていた。
これって中学でも習ったんじゃないの?
もう内容が低すぎて馬鹿らしくなっちゃう。
半分呆れながら椅子に腰掛け、眼鏡を直す振りをしながらぐるっと教室を見回す。
ホント、やりたい放題だっつーの。
ちょっとパーマっ気のある女子はファッション雑誌を広げてたり、ネイルアートに夢中。
髪を染めてる男子はドラムのスティックで机を叩いてたり、デジタルプレイヤーで音楽鑑賞中。
あとは漫画描いてたりだとかトランプしてたりと好き放題の真っ最中。
頬杖を付きながらもう一つ、ため息。
…そもそもこんな学校、来るはずじゃなかったのに。
自分でいうのもなんだけど、私はいわゆる優等生。
学年トップの成績をキープし、それ以上にIQが高いらしい。
昔から大体のことは1回で憶えてしまうからただ記憶力が良いだけ、なんだけど。
その様子が周りでは驚異的らしく、天才少女なんて呼ばれている。
おまけに冷静沈着で真面目って噂され、面倒くさいのでそれを貫いてる。
本当はそうじゃなかったのに、小さい頃の名残は恐ろしい。
こんな小悪な私、表面ではだせやしない。
だから今まで私には友達という存在は居ない。
別にいじめにあってるとかじゃなく、一目置かれてるって感じ。
…それにこの学校では特に関わりたくないし。
もっともみんな好き勝手にやってる個人主義ぽい雰囲気だけどね。
そんな中に紛れ込んでる私の現状。
こんなはずじゃなかったのに…!
読みかけだった本の続きをもう読む気になれずパタンと閉じた。
ほんっと、最悪。
自分の情けなさに、またため息だ。
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