UNLUCKY?

おりのめぐむ

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不変な幼き思い出たち 4 ~惑わせの囁き~

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「・・・未来、大丈夫か?」
 
 気がつけば高山の腕の中。

「ごめん、ちょっと気持ちが高まりすぎた」

 横抱きで高山の股の上に座らせられた形。
 どうやら気を失ってたよう。全身の力が抜けてまだ力が入らない。
 ったく、気絶させるまでキスしてどうするんだっつーの!
 すぐ間近にある顔。相変わらずじっと見つめる高山。
 思わず顔を背けてしまう。そんなに見られたら恥ずかしいじゃないか!
 鼓動が再び波を打つ。目を逸らしても視線を感じて、ああ、もう~~!!

「そ、そんなに見るな!」

「未来を見ていたいんだ」

 高山はニッと笑うと視線を投げ続ける。
 ドキドキが止まらない。いい加減にしやがれ、このヤロー!!
 完全にコイツのペースに巻き込まれそうで思うツボじゃんか!
 ヤバイ、ヤバイ。けど私、何でこんなに意識してしまうんだろう?

「じょ、冗談じゃない!」

 ようやく力が入るようになって反発。
 この状況を奪回せねば的確な受け答えが出来なくなりそうだ。
 手足をバタバタと動かしたものの、意味がなさそう。

「逃げられないよ」

 もがいても放さないとばかりにしっかりと抱きしめられてる。

「なあ、未来、またキスしていい?」

 今まで散々しといて今度は改めて訊き直すなんて!!
 コイツ、一体何考えてるんだ!!
 高山は返答しない私に向かって余裕な表情で顔を近づける。
 さっきみたいなものを再びするつもり?!
 唇に触れると思った瞬間、ギュッと目を瞑って思わず構えていると、

「・・・未来、今すごくドキドキしてる?」

 心臓の音を聞くかのように押し付けられた横顔。
 いつの間にか高山の頭が胸元に、いや、胸の上にあるじゃないか~~~っ!!

「こ、ここ・・・このエロ教師が~~!!」

 頭にカァ~と血が上り、全身の力を入れて引っ剥がす。
 両手で隠すように胸を覆うと思いっきり睨み付けた。

「返事しないから身体に訊いただけ、なのに?」

 からかうようないたづらっぽい微笑み。
 いつもの雰囲気を醸し出した高山にピクリと反応。

「き、訊くまでもないでしょう~が!! ダメに決まってるでしょ!」

「何でだよ? 未来が好きだから何度もキスしたいだけなのに」

 高山の気持ち、本気なんだろうか?
 ただ私を負かしたいだけでそう言ってるのじゃない?
 何せ相手はエロ教師、伊達に9歳も上じゃない。
 色恋沙汰にはこいつの方がウワテだし・・・。怪しい。
 ・・・そう思いつつも信じていいような感じもする。
 私、何でこんなに戸惑ってる? 今までの私なら・・・。
 落ち着け、冷静に考えるんだ! 惑わされちゃダメ!

「・・・高山、何言ってるのよ。私たち、教師と生徒の関係でしょ? 恋愛なんてありえない」

 そう、そうよ。高山にとって負かしたい対象であっただけ。
 そうでなきゃ、おかしいもの。私に近づくなんて。

「だってそうでしょ? 別に教師じゃなくても知り合うコトだってできたでしょう? そんな風に距離を置いた関係だった方が都合が良かったんでしょ? ・・・私を嘲笑うために」

「未来、それ本気で思ってるのか? オレは自然に近づきたくてそうしただけだ」

 私は首を振る。まともに訊いちゃいけないと言い聞かせながら。

「高山が私を好きだなんてありえない」

 天才少女と崇められる園児をやり込めるための甘い囁き。

「オレは本気だ」

「本気かどうかさえ、信じられない!」

「・・・どうしたら信じてもらえる?」

 高山はちょっと悲しそうな瞳をしていた。

「・・・じ、自分で考えればっ!!」

 私は投げ捨てるようにそう言うと寝室へと逃げ込んでいた。
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