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第18話 聖女と従者の行進
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「では、ここからは私がご案内しましょう」
クライブを先導に私たちは長い廊下を歩いていく。
………私はアリスに手をつながれたままだった。
「もう、ここまで来たら逃げないから、もう離して大丈夫だからね」
「そうでしたね、どうしてでしょうか、つい離したくなくて、わたし………、癖になってしまいそうでした」
アリスに可愛らしく微笑まれると少し胸がゾクゾクっとなってしまった。いけない、おねぇさまですね、お仕置きしますよってな感じで私、手錠をハメられてアリスに………、いやいや、ありえないでしょう。わたし、女の子とする趣味は………ないからね。
さすがに………、この国の王女に手をつながれたまま引っ張られてる姿を王に見られでもしたら、王にドン引きされるのではないだろうか。クライブに行った変態行為の次に黒い歴史が残ってしまう。
そして、豪華な造りをしている金属製の扉の前に到着した。クライブが先導し扉を開くと、その先には、騎士の服を身に纏った、私と同じ銀色の髪をした男がいた。男は豪華な装飾をほどこした剣を腰に携えていた。彼と目が合ってしまう。
どうして、あなたが、ここにいるの? と思わず声が出そうになった。
「なんだ、クライブに姫様、お前はまた相変わらずの恰好してんだな」
義弟のエストがわたしに話しかけてきた。幼い頃のエストは私を警戒しているようだった。初めの頃はそうだったけど、今は大丈夫なのかな?
相変わらずの格好って、辺境伯領にいた頃は、確か、白シャツ1枚にミニスカ、ときには半ズボンの身軽なファッションで木の棒振り回してたけど、もしかして、この世界では受け入れられなかった? でも村の人たちは奇抜な装いですね、って褒めてくれたのに。
「このトレーニングウェアは、どうかな、かなり、イケてると思わない? 」
「いや、お前………、ピンクを選ぶ時点で………、本気でそう思ってるのか、ヨレヨレでボロボロになって、前より酷くなってるだろう」
「ち、違うんだよ、これはね、何度も引っ張られて、よれよれになったから、数分前までは大丈夫だったんだよ。いけてたんだから、これをした犯人は」
「ごほん、エスト、彼女はわたしの恩人なのです、それが、どういう意味か、分かりますよね。そうです。あなたも同行してください、そろそろ謁見の間に行きましょう」
「恩人、なるほど君がそうだったのか」
「そういことか、またお前がね」
アリスに話を遮られてしまった。ストーキングスキルにスルースキルまでうまく扱うことが出来るなんて、もし性別が男だったら監禁王子といい勝負になっていたかもしれないね。
クライブとエストは私を見て何かを納得しているようだった。
私達はクライブを先頭にして、さらに扉の奥へと進んでいく。光を除く聖痕の継承者がすべてそろってしまった。雷=エスト、風=クライブ 火=アリスティア、そして、わたし――。
私達は王がいる謁見の間へと向かう。
これはまるで聖女と従者の行進だった。
クライブを先導に私たちは長い廊下を歩いていく。
………私はアリスに手をつながれたままだった。
「もう、ここまで来たら逃げないから、もう離して大丈夫だからね」
「そうでしたね、どうしてでしょうか、つい離したくなくて、わたし………、癖になってしまいそうでした」
アリスに可愛らしく微笑まれると少し胸がゾクゾクっとなってしまった。いけない、おねぇさまですね、お仕置きしますよってな感じで私、手錠をハメられてアリスに………、いやいや、ありえないでしょう。わたし、女の子とする趣味は………ないからね。
さすがに………、この国の王女に手をつながれたまま引っ張られてる姿を王に見られでもしたら、王にドン引きされるのではないだろうか。クライブに行った変態行為の次に黒い歴史が残ってしまう。
そして、豪華な造りをしている金属製の扉の前に到着した。クライブが先導し扉を開くと、その先には、騎士の服を身に纏った、私と同じ銀色の髪をした男がいた。男は豪華な装飾をほどこした剣を腰に携えていた。彼と目が合ってしまう。
どうして、あなたが、ここにいるの? と思わず声が出そうになった。
「なんだ、クライブに姫様、お前はまた相変わらずの恰好してんだな」
義弟のエストがわたしに話しかけてきた。幼い頃のエストは私を警戒しているようだった。初めの頃はそうだったけど、今は大丈夫なのかな?
相変わらずの格好って、辺境伯領にいた頃は、確か、白シャツ1枚にミニスカ、ときには半ズボンの身軽なファッションで木の棒振り回してたけど、もしかして、この世界では受け入れられなかった? でも村の人たちは奇抜な装いですね、って褒めてくれたのに。
「このトレーニングウェアは、どうかな、かなり、イケてると思わない? 」
「いや、お前………、ピンクを選ぶ時点で………、本気でそう思ってるのか、ヨレヨレでボロボロになって、前より酷くなってるだろう」
「ち、違うんだよ、これはね、何度も引っ張られて、よれよれになったから、数分前までは大丈夫だったんだよ。いけてたんだから、これをした犯人は」
「ごほん、エスト、彼女はわたしの恩人なのです、それが、どういう意味か、分かりますよね。そうです。あなたも同行してください、そろそろ謁見の間に行きましょう」
「恩人、なるほど君がそうだったのか」
「そういことか、またお前がね」
アリスに話を遮られてしまった。ストーキングスキルにスルースキルまでうまく扱うことが出来るなんて、もし性別が男だったら監禁王子といい勝負になっていたかもしれないね。
クライブとエストは私を見て何かを納得しているようだった。
私達はクライブを先頭にして、さらに扉の奥へと進んでいく。光を除く聖痕の継承者がすべてそろってしまった。雷=エスト、風=クライブ 火=アリスティア、そして、わたし――。
私達は王がいる謁見の間へと向かう。
これはまるで聖女と従者の行進だった。
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