魔族に転生したので魔族の頂点を目指したいと思います!

揚惇命

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1章 転生と吸血鬼を取り巻く情勢

間話 模擬戦の休憩時間にて

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【リリア視点】

副将戦前にアリーナ闘技場外の天幕で休憩時間が設けられた。

私は負けて悔しそうな3人の肩を叩き慰めていた。

エイミーおねぇちゃんがそこに入ってきた。

「リリア、どうなってるのこれはこのまま全敗なんて許さないからね。恐らくレオンダイト殿の思い描く展開に近づいているわ。次貴方で相手が立ち直れないほどの負けを与えるのです。良いですかわかりましたね」

こんなエイミーおねぇちゃんを見たのは久しぶりだ。

そうだったエイミーおねぇちゃんは昔から究極の負けず嫌いだった。

恐らくレオンダイト殿の手前大まかにやってない風を装ってたけど、きっと裏で賭け事をしてたに違いない。

観客の中に人類国家の商人やドワーフやホビットが混ざってたのを見たし、相当損して頭にきてるのかも。

「女王陛下、ひょっとして裏で賭け事なんてしてませんよね」

ギクッと身体を震わせたエイミーおねぇちゃんが渋々頷いた。

「なんで賭け事してるんですか、馬鹿ですか馬鹿なんですか、一体いくら損したんですかエイミー女王陛下」

「うわーん、だってだってリリアちゃんたちが勝つと思ってたんだもん。まだ大丈夫リリアちゃんが勝ってくれさえすればラス君が負けても1ヶ月の運営予算の損失で済むから」

4人は説教されてる女王陛下を見て呆れと困惑の合わさったような表情をしていた。

「はぁーーーー、わかりましたわかりました。相手は不死の吸血鬼ですから極大魔法を使っても大丈夫でしょうから。それでねじ伏せます」

私のその言葉を聞いたエイミーおねぇちゃんの表情がみるみる明るくなった。

「わぁーい、流石リリアちゃんだぁーいすき」

「エイミー女王陛下、そのかわり私が勝ったら朝進言した件認めてもらいますからね」

「うっリリアちゃんそれは」

「無理なら降参しちゃおっかなぁ。私に得無いもんね~」

「うっわかったわかったわよ。シェリアとリゲル君と話し合うわよ」

シェリアとは私の母でシェリア・ルーシー、父のリゲル・ルーシーの元に嫁ぎに来たのである。

ちなみに政略結婚のように見えてお互い好き同士の恋愛結婚である。

ママがパパにベタ惚れで貴族との結びつきを強めたかったオフィーリア家との思惑も相まって、そのまま輿入れした。

「ヤッタァー約束だからねエイミーおねぇたん」

【レオンダイト視点】

僕は勝利した3人に声をかけていた。

「トーマス、ナターシャ、ジール、良くやってくれた」

これで相手の士気はかなり落ちているだろう。

「若、アーチ殿の短剣使いも中々のものでしたが練度がちと足りていませんでしたな」

「レオン坊ちゃん、ミーア殿ってエルフは中々やる相手だったねぇ恐らく2度目はわっちの双ムチは通用しないかもねー」

「若様、ボーガ殿は三節棍の扱い方がなってませんでしたので苦労しませんでしたよ。ワッハッハ」

まずは上々、策の第一段階は成功した形だ。

「ウルファス、お前は3人ほど戦闘経験がある訳でもないし相手はリリア殿だ。引いても構わないからな」

「兄上、何を弱気なこの勢いに乗り俺も必ず勝利して兄上に繋ぎますよ」

「ウルファス、くれぐれも無理はしないようにな。勝ち越しただけで有利に進められるはずだろうから」

「兄上、わかってますよ」

「アーロン、人類国家の商人やドワーフにホビットが観客席に居たのは見たか?」

「兄貴も気付いてたか。恐らくだが大々的に告知して賭け事してるみてぇだ。取り決め無視は付けるかもな」

「いやそれは無理だろう知らぬ存ぜぬで通されるだけだ。人類国家の商人やドワーフ族やホビット族に関しても取引で来てると言われればこちらはそれ以上何も言えないからな」

「バルバラ、ドールの配置は済ませたか?」

「えぇ、いつでも起動できるのだぁ」

「ヨシヨシ、今のところ順調だ」

「主様、小耳に入れたき話を聞きました」

「良し話せ」

肩に止まった蝙蝠の魔物であり王城方面に監視と偵察で飛ばしていた従魔のスカウトバットの軍団長バットンか話した内容に驚いた。

「やはり、ドレッドとドラゴレアムはドラマリア殿を確実に殺すために僕を王城から遠ざけ、ついでに忌々しいエルフの抹殺指令を出したってことか」

僕は契約している従魔のなかで凶暴とされている犬型の魔物キラージャッカルの軍団長ポーチを呼び、王城に囚われてるドラマリア殿の救出を指示した。

「主様、お任せを。感知と偵察にて的確にポーチ率いるキラージャッカル軍団に指示します」

「主は、今はエルフェアリーナ王国のことだけを考えよ。バットンと共に必ずやドラマリア殿を救出し、ステテコ山脈の谷にお連れする」

「主様~僕も生きたいのらー」

ラットモーグルの軍団長であるネズモグが飛び出してきた。

「そかそか、お前も言ってくれるかネズモグ」

「頼んだぞお前たち、帰ってきたらいっぱい遊んでやるからな」

ポーチはワオーンと遠吠えのフリをしてさっと消え、バットンは羽をバサバサと羽ばたかせながら去り、ネズモグは土に潜って行った。

ドラマリア様はステテコ山脈の谷に突き落とされる特異体質の子供について嘆いておられたから、ステテコ山脈の谷にお連れすればこちらの意図がお分かりになるはずだ。

こちらの策が成功次第ステテコ山脈の谷に訪れ、ドラマリア様と些細話し合うとしよう。
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