魔族に転生したので魔族の頂点を目指したいと思います!

揚惇命

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最終章 第一幕

第15話 ジェントルマンの部

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 男性の紳士なる闘いという意味を込めジェントルマンの部とした。賭け事はしているけどね。主催者はもちろん僕だよ。組み分け抽選会でもこんなのどうするんだろうという組み分けもあった。その中からいくつか紹介しよう。
 1つ目は、フルートvsフレイムだ。フルーツドリアードであるフルートに対して、天敵のボムであるフレイム、オッズは、フルートが10.5倍、フレイムが2倍と誰もがそうするであろうという期待通りのオッズだった。だが蓋を開けてみれば、フレイムの火の魔法をフルートが水の魔法で打ち消して、逆に攻め立て、フレイムがどんどん小さくなりフィールドのどこにも動けないところに追い込まれて白旗を上げて降参した。アリッサは涙目なのに対しエレインはウハウハだったのを見て、僕は悟った。アリッサは順当にフレイムに賭けて大損。エレインは博打でフルートに賭けて大勝ちしたのだろう。試合後にフルートに『水の魔法なんて使えたんだな』と声をかけると『ハハハ、伊達に何十年も木をしておりませんわい。水がなくて作物を枯らさせるわけにはいきませんからなぁ。雨降らし程度の水の魔法と勉強したのですが。使いこなせるほどになってしまいましたわい』と返された。確かに現実世界でも日照り続きで作物が枯れるとか聞いたことあるな。それを自ずから解決しようとしたフルートに感心した。
 2つ目は、シュテンvsイバラキだ。軍団長vs副軍団長という珍しい組み合わせで、イバラキにしてみれば、かつて負けた相手へのリベンジマッチということで大いに燃えていた。オッズは振るわなかったけど。えっ聞きたい?仕方ないなぁ。シュテン1.5倍のイバラキ20倍だよ。みんなのシュテンへの圧倒的信頼感の現れみたいな数値だよね。えっ結果はまぁ要らなくない。えっ、そんなこと言わずに教えてよって仕方ないなぁ。開始早々速攻を仕掛けるイバラキをまるで赤子のようにシュテンの見事なラリアットからのパイルドライバーで3カウントだったね。
 3つ目は、ラングレンvsラグラスだ。元国王vsその臣下というとても面白い組み合わせだった。オッズも人間同士ということで拮抗していた。ラングレン5.5倍、ラグラス4.5倍。人間同士ということで異世界でも名乗りというものがある。『我こそは、サウザンド王国の元国王であるラングレンじゃ。ラグラスよ。どれ久方振りに相手をしてやるとしようぞ』『我こそは、サウザンド王国の重装歩兵を預かるラグラス。元国王のラングレン様の胸を借りるとしよう』珍しいものを見れた。二刀流で攻め立てるラングレンに対し、ラグラスは、丸盾で防ぎながらハルバードで隙を伺うという構えだった。お互い相手の手の内を知り尽くしている相手同士ということもあり、一向に決着がつきそうに無いかのような時間の流れに感じた。結果としてはラングレンの二刀流が首に向けられるのとラグラスのハルバードが首にあてがわれるのがほぼ当時だった。『ハッハッハッハ。相変わらず強いのぅラス』『グレンこそ』『こんなに面白き試合は久しぶりであったわ』『毎年開催してもらうように上奏しましょう』『うむ』と笑い合っていた。まぁ聞き耳のスキルで聞こえちゃってたんだけどね。それにしても毎年開催か。悩むなぁ。
 そんなこんなで、決勝戦となった。シュテンvsダスティルだ。ここでシュテンから提案があるとのことで、向かおうとするとシュテンが大きな声で『まだ暴れ足りん者もおるであろう。どうだろう最後は軍団戦にするというのは?』全員が歓声を上げ負けたものたちが双方の後ろに並んだ。すると今度はダスティルが大きな声で『クレオ様、イレギュラーだとは思いますが構いませんでしょうか?』僕は笑いながら頭の上で両手で丸マークを作った。オッケーだよってことだ。それをみたシュテンとダスティルが揃って『感謝します』と言い。入り乱れての軍団戦が始まった。それにストップをかけたのは枝垂桜海洋国家から来賓として訪れてくれていた織田武だった。『ハハハ、実に面白きことよ。では、決勝戦の場のリーダーが指揮で戦えぬのは不本意であろう。そこで俺とエイミー女王陛下が双方の代理のリーダーを務めるというのは、どうであろう』『それは良いですわね。クレオちゃん、、勿論オッケーしてくれるわよね』思わぬ2人からの圧に負けた僕は、頭の上で丸マークを作った。『許可も出たことだ。シュテン殿、ダスティル殿、大いに暴れるが良い』織田武の言葉に2人揃って『感謝致します』と膝を折り感謝を示した。人間に魔族が膝を折って最大限の謝意を示すなんて、見る人が見たら打首もんだよね。勿論、全員参加であろうと賭け事はしていたよ。オッズはとんでも無い事になってたけどね。結果としては、織田武率いるシュテン軍の圧勝。流石最強国家の盟主を務めている人であって、指揮が的確すぎた。まるで隙がない配置にエルフェアリーナ王国を束ねるエイミー女王陛下があたふたしていたんだもん。僕は、織田武に『見事な采配でしたね』と賛辞を送ると『いやいや、魔族がここまで的確に動いてくれるとは、クレオ殿の賜物であろう。実に良い臣下をお持ちのようだ。同盟相手を間違えずに済んだ』と笑っていた。負けたエイミー女王陛下の方はというと『クレオちゃーん。負けたおねぇちゃんに抹茶ケーキで労って~』といつも通りあっけらかんとしていた。
「御来場の皆様、ジェントルマンの部はお楽しみいただけましたでしょうか?明日はレディースの部となります。女たちの闘いに御期待ください」
 僕はジェントルマンの部を締め括ったのであった。
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