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第二部

行きたいイベント

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「今、十朱さんに聞いたんだけど、

弥生ちゃんが言ってたイベントって、

ミニチュアとかもいっぱい売ってて、

見れるってホント? 」

真剣な顔をして入ってきたので、

弥生は驚きながら笑顔で説明した。

「参加されてる作家さん多いわよ。

そういえばこの時期になると、

秋のイベントもあるので、

私も昔はよく売ってたな」

弥生が思い出すように話し出した。

「安達君も興味があるんですか? 」

向井の問いかけに、

「うん。十朱さんも販売してたって」

「そうなんだ。

夏とか冬は屋内じゃないと、

暑かったり寒かったり大変だから、

私は春とか秋の屋外個展に参加してた。

結構売れたのよ」

弥生はニコニコしながら言った。

「イベントって、そんなに沢山あるんですか」

向井が驚いて聞く。

「ありますよ。

イベントで生活されている人もいますから」

「へえ~」

トリアも興味深げに頷いた。

「俺、行ってみたい」

「安達君がイベントに興味持つなんて珍しいよね。

行ってみる? 」 

「でも、イベントだと、

この前みたいに倒れたらまずい……かな…」

「大きすぎると霊が集まるけど、

中くらいのイベントなら私達が言っても、

危険は少ないと思うわよ。

私は今でもよくイベントにいくもの」

「もう~声かけてよ~

私だって行きたい」

トリアが文句を言った。

「今の次期だと、

○○○公園でもテントたてて、

色んな作家さんの作品が見られるわよ。

モールのイベントより木のある公園の方が、

悪霊になる霊の数は圧倒的に少ないから、

楽しめるんじゃないかな」

弥生はそういうとネットを開き、

イベントの参加者を調べた。

「安達君が好きなミニチュア作家さんもいるし、

アクセサリーもレザーも…

今回は私の好きな作家さんも……出てる! 」

そういって弥生が立ち上がった。

「このワンピはその作家さんから購入したの」

ふんわりとしたギャザーの切り替えが付いた、

チョコレートブラウンの洋服を見せながら、

参加者リストの作家を指さした。

「いいですね~手作り品のマルシェなんですね」

向井も興味深げにネットを覗いた。

「キッチンカーも出るから、

美味しいものも食べられるし」

「トリアも行くでしょ? 向井も行こうよ~」

珍しい安達の誘いに向井も笑うと、

「じゃあ、行こうか」

と言った。

「だったら……金土日で出店してるから、

混雑避けて金曜に行ってみる? 」

「行く!! 」

興奮気味の安達に向井達は笑った。

「………私も行きたいです」

「冥王は無理だよ。ここから出られないもん」

安達はそういうと、

弥生と楽しそうに話し始めた。

「………最近の安達君は、牧野君に似てきた気がします」

「気のせいじゃないですか」

「………」

冥王はアヒル口をして向井を見た。

「それ可愛くないですよ」

その会話にトリアが可笑しそうに腹を抱えた
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