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一章
いきなり魔物ですか…
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しかし、どうしようか…
華某は考えていた。
特にやりたい事も決まって無いし、やらなきゃいけないような事もない。
当分この生活が満喫出来るなら良いのだが、もっと自分を強化したい。
…可能性的には現時点でこの世界最弱の可能性もある訳だ。
「取り敢えずあそこの集落へ向かうか。」
華某はため息をついて歩き出した。
歩き初めて十分後位か。
村との大体中間地点にかかった頃、それは草の中から容赦無く飛び出してきた。
白く可愛らしい姿とは裏腹に神話のユニコーンのような体躯と一致しない強烈な印象を与える鋭く飛び出した角。
それは、兎だった。
角を持つ兎でツノウサギなんて感じだろう。
きっと、俺は、刺されたらきっとひとたまりもない。
俺は、本能的にそれを避ける。
「は?」
ギリギリで、最初のステージで出て来そうな兎との戦い。
勇者ならワンパンしそうな感じだ。
この世界がそんなモンスターが跋扈するような世界だとは覚悟していたが、こんないきなりとは思いもしなかった。
俺は、避ける。
避けて、避ける。
しかし、圧倒的に劣勢で、一瞬でも掠った所は切り傷になっている。
どう見ても時間の問題だ。
…不味い。何とかしなければ。
俺は、ギリギリを狙い、敵に殴打を放つ。
しかし、それはろくに喧嘩をしていた訳でもない、ただの男の殴打。
この世界の生物にダメージを与えるには、あまりにも弱かった。
しかし、その時。視界の左下の端に映った文字。
〘???に1のダメージを与えました。〙
俺は、一瞬何が起きたのか分からなかったが、そんな事どうでもいい。
〈1〉のダメージが入った。
それだけで俺のやる気は出る。
俺は、掠りながらも、避けて殴る、避けて殴るを繰り返す。
それを何時間繰り返したのだろうか。
気づけば空は夕日に紅く染まっていた。
俺は、ヘトヘトになりながらもこの一匹の兎を倒す事ができた。
シュー、と言う音とともに兎は灰になり、角だけが残った。
ゲームでよくあるドロップアイテムとかだろう。
俺が倒したものには間違いないので貰っておく。
そして、俺の目に映った謎の文字。
そこには
〘350の経験値を獲得しレベルが2上がりました〙
と、書かれていた。
恐らくこれは戦闘時の数値を表してくれるメッセージなんだろう。
ゲームで作業をする俺にとって、こういうメッセージはとても有り難い。
何よりも忠実な目安になる。
データサイトとかは見ないで、自分で効率を考える派だ。
そこからは何も無く、集落らしき所まで辿り着くことができた。
「「どうしたんですか!?こんな所でこんな傷だらけになって!?」」
そこは小さいものの立派な街だった。
風景はイギリスなんかの写真に似ている。
そして俺はこの街の人間でないのにとても心配されていた。
正直、日本には俺を心配してくれる人なんて親くらいしかいなかったためとても嬉しかった。
「あ、大丈夫です。兎に出会っただけなので」
そう言って、俺は角を見せた。
すると、俺を一生懸命介抱してくれていた人が驚く。
「これが出てきたのか!?あんたついてんな。こりゃーレアドロップだぞ」
「レアドロップ?」
「こいつを落とす兎はよくいるんだが、こいつは中々落とさねーんだ。大体千匹に1匹しか落としてくれねーからかなり高く売れんだ。すぐギルド行って換金してきな!金払えば回復魔法かけてもらえるぞ!」
そう言って俺の背中を押し、かなり大きな建物を指さす。
まだ全身痛いんだけど…
しかし、ゲーム好きの血が騒いだのか回復魔法という単語が気になってしょうが無い。
先程まで体が痛くならないように歩くために5分はかかった道をものの2,3分でたどり着いてしまった。
…まあ、体感だけど。
煉瓦造りに唯一木でできたドアが印象的な建物だ。
俺は、恐る恐るドアを開くと、そこはまさしくギルドです!とでも言いたげなギルドだった。
そして、ご丁寧に看板まで置かれている。
1F買取,クエスト受付・その他
2F依頼板
だそうだ。
日本の公共機関くらい丁寧に細部まで細かく説明されていて、とてもわかり易い。
俺は、買取,クエストのボードが張られている場所に真っ直ぐ進む。
「はい。本日はどのような…って、すごい怪我ですね。買い取りですか?」
「あ、はあ…よろしくお願いします」
「では、ギルドカードを確認します」
「ギルドカード?」
「あ、もしかして登録していないのでしょうか。ならちょっと待ってください」
そう言って、一枚のICカードのようなものを取り出し、俺に渡す。
「はい。じゃ、ちょっと指にこれを当ててください」
指に当てられたのはスポイト。
しかし、それが俺の指に当たった途端、中は少しづつ真っ赤な液体で満たされていった。
「血の巡りが悪かったり、貧血気味の子供だと体調が悪く…まあ、大丈夫そうですね」
そう言うと、俺の血をカードに垂らす。
すると、先程まで何も書かれていなかったカードの表面に俺の情報がにじみ出て来ているみたいだ。
ただし、それは明らかに俺の情報では無かった。
そこにははっきりと24歳と書かれている。
…俺は、既に30は越えているはずだ。
「あのー、これ俺のデータですよね。今の自分30は越えてると思うんですけど…」
「いやいやいや、まさしく二十代!って見た目してますよ!」
「は?」
うん。なにかおかしい。
お世辞でも俺の見た目的には20代って言われることは無いはずなんだ。
それに、俺は、27過ぎてから一気に40歳くらいの見た目になったって言われた。
うちの親父が白髪なのが悪い。…いや、そういう事でもなくて…やっぱりなにかおかしい。
すると、突然聞こえてきたあの声。
あの、テキト~なあの天使っぽいやつの声だ。
《あなたの今の年齢は一番身体的に能力が高かった時期のものよ?まさか、あれだけ動いてても気づかなかったのw?》
しっかり煽ってきやがった。
そんなん、言われねーと気づかないっての。
まあ、この状況でそういう事なら納得できる。
「あ、すいません。なんでもありません」
「いやいや、大丈夫です。あと、ここに貴方が名前を書いて、これで登録完了です。体、痛いでしょう。買い取りは後でいいからさっさと回復してきなさい。」
あれ、これって名前とか俺が考える感じでいいのか?
う~ん、異世界でにほんごのなまえはまずい
結局、名前は俺の最盛期のプレイヤーネームのグラスリーフにして、まず回復させてもらう事にした。
「はーい、回復かけますよー」
回復の枠にいた人がなにか呟くと俺の腕がみるみるうちに治っていく。
なんと言えばいいのか、全身の血が今までの数百倍の速度で流れたような感覚がした。
面白かった。
俺は、回復が終わると急いで買取カウンターに行く。
「はーい。終わりましたか?いやー、たまにいるんですよ。怪我だらけでギルドに来る人。痛みや怪我は無くなるけど、その場で痛かったのは変わらないですからね~。気を付けてくださいっ。あ、そうでした。買い取りですね。あとこれ。カード登録完了です。」
なんか、皆日本と違って温かいな。
いや、俺がこんな人達に恵まれてなかっただけかもしれないけど。
「あ、有難うございます。えーと、これなんですけど…」
「すごい!レアドロップじゃないですか!これ、最近不足してて、薬が作れなかったんですよ~。このサイズだと…報酬はこれくらいですね。」
そう言って拳位の麻袋を渡される。
「はいこれ。報酬です。あ、宿はもう取ってますか?宜しければギルドに部屋がありますよ」
「あ、お願いします」
そう言うと、カウンターから出て来てギルドの隣の建物に案内してくれる。
「ここは宿屋の中でもちゃんとしてるうえにあまり高く無いのでお勧めですよ。今日ギルド登録をしたので、ここから一週間は無料で泊まれます」
マジか。ギルド登録も結局金もかかってないしいいことしかないじゃん。
俺は、これまた木造の落ち着きのあるなんとも異世界らしい部屋に案内され、今日を思い返しながらゆっくりと眠りに就くのだった。
いやぁ、まだ一日なのに十分満喫した。
こっから何して過ごそうかな……
華某は考えていた。
特にやりたい事も決まって無いし、やらなきゃいけないような事もない。
当分この生活が満喫出来るなら良いのだが、もっと自分を強化したい。
…可能性的には現時点でこの世界最弱の可能性もある訳だ。
「取り敢えずあそこの集落へ向かうか。」
華某はため息をついて歩き出した。
歩き初めて十分後位か。
村との大体中間地点にかかった頃、それは草の中から容赦無く飛び出してきた。
白く可愛らしい姿とは裏腹に神話のユニコーンのような体躯と一致しない強烈な印象を与える鋭く飛び出した角。
それは、兎だった。
角を持つ兎でツノウサギなんて感じだろう。
きっと、俺は、刺されたらきっとひとたまりもない。
俺は、本能的にそれを避ける。
「は?」
ギリギリで、最初のステージで出て来そうな兎との戦い。
勇者ならワンパンしそうな感じだ。
この世界がそんなモンスターが跋扈するような世界だとは覚悟していたが、こんないきなりとは思いもしなかった。
俺は、避ける。
避けて、避ける。
しかし、圧倒的に劣勢で、一瞬でも掠った所は切り傷になっている。
どう見ても時間の問題だ。
…不味い。何とかしなければ。
俺は、ギリギリを狙い、敵に殴打を放つ。
しかし、それはろくに喧嘩をしていた訳でもない、ただの男の殴打。
この世界の生物にダメージを与えるには、あまりにも弱かった。
しかし、その時。視界の左下の端に映った文字。
〘???に1のダメージを与えました。〙
俺は、一瞬何が起きたのか分からなかったが、そんな事どうでもいい。
〈1〉のダメージが入った。
それだけで俺のやる気は出る。
俺は、掠りながらも、避けて殴る、避けて殴るを繰り返す。
それを何時間繰り返したのだろうか。
気づけば空は夕日に紅く染まっていた。
俺は、ヘトヘトになりながらもこの一匹の兎を倒す事ができた。
シュー、と言う音とともに兎は灰になり、角だけが残った。
ゲームでよくあるドロップアイテムとかだろう。
俺が倒したものには間違いないので貰っておく。
そして、俺の目に映った謎の文字。
そこには
〘350の経験値を獲得しレベルが2上がりました〙
と、書かれていた。
恐らくこれは戦闘時の数値を表してくれるメッセージなんだろう。
ゲームで作業をする俺にとって、こういうメッセージはとても有り難い。
何よりも忠実な目安になる。
データサイトとかは見ないで、自分で効率を考える派だ。
そこからは何も無く、集落らしき所まで辿り着くことができた。
「「どうしたんですか!?こんな所でこんな傷だらけになって!?」」
そこは小さいものの立派な街だった。
風景はイギリスなんかの写真に似ている。
そして俺はこの街の人間でないのにとても心配されていた。
正直、日本には俺を心配してくれる人なんて親くらいしかいなかったためとても嬉しかった。
「あ、大丈夫です。兎に出会っただけなので」
そう言って、俺は角を見せた。
すると、俺を一生懸命介抱してくれていた人が驚く。
「これが出てきたのか!?あんたついてんな。こりゃーレアドロップだぞ」
「レアドロップ?」
「こいつを落とす兎はよくいるんだが、こいつは中々落とさねーんだ。大体千匹に1匹しか落としてくれねーからかなり高く売れんだ。すぐギルド行って換金してきな!金払えば回復魔法かけてもらえるぞ!」
そう言って俺の背中を押し、かなり大きな建物を指さす。
まだ全身痛いんだけど…
しかし、ゲーム好きの血が騒いだのか回復魔法という単語が気になってしょうが無い。
先程まで体が痛くならないように歩くために5分はかかった道をものの2,3分でたどり着いてしまった。
…まあ、体感だけど。
煉瓦造りに唯一木でできたドアが印象的な建物だ。
俺は、恐る恐るドアを開くと、そこはまさしくギルドです!とでも言いたげなギルドだった。
そして、ご丁寧に看板まで置かれている。
1F買取,クエスト受付・その他
2F依頼板
だそうだ。
日本の公共機関くらい丁寧に細部まで細かく説明されていて、とてもわかり易い。
俺は、買取,クエストのボードが張られている場所に真っ直ぐ進む。
「はい。本日はどのような…って、すごい怪我ですね。買い取りですか?」
「あ、はあ…よろしくお願いします」
「では、ギルドカードを確認します」
「ギルドカード?」
「あ、もしかして登録していないのでしょうか。ならちょっと待ってください」
そう言って、一枚のICカードのようなものを取り出し、俺に渡す。
「はい。じゃ、ちょっと指にこれを当ててください」
指に当てられたのはスポイト。
しかし、それが俺の指に当たった途端、中は少しづつ真っ赤な液体で満たされていった。
「血の巡りが悪かったり、貧血気味の子供だと体調が悪く…まあ、大丈夫そうですね」
そう言うと、俺の血をカードに垂らす。
すると、先程まで何も書かれていなかったカードの表面に俺の情報がにじみ出て来ているみたいだ。
ただし、それは明らかに俺の情報では無かった。
そこにははっきりと24歳と書かれている。
…俺は、既に30は越えているはずだ。
「あのー、これ俺のデータですよね。今の自分30は越えてると思うんですけど…」
「いやいやいや、まさしく二十代!って見た目してますよ!」
「は?」
うん。なにかおかしい。
お世辞でも俺の見た目的には20代って言われることは無いはずなんだ。
それに、俺は、27過ぎてから一気に40歳くらいの見た目になったって言われた。
うちの親父が白髪なのが悪い。…いや、そういう事でもなくて…やっぱりなにかおかしい。
すると、突然聞こえてきたあの声。
あの、テキト~なあの天使っぽいやつの声だ。
《あなたの今の年齢は一番身体的に能力が高かった時期のものよ?まさか、あれだけ動いてても気づかなかったのw?》
しっかり煽ってきやがった。
そんなん、言われねーと気づかないっての。
まあ、この状況でそういう事なら納得できる。
「あ、すいません。なんでもありません」
「いやいや、大丈夫です。あと、ここに貴方が名前を書いて、これで登録完了です。体、痛いでしょう。買い取りは後でいいからさっさと回復してきなさい。」
あれ、これって名前とか俺が考える感じでいいのか?
う~ん、異世界でにほんごのなまえはまずい
結局、名前は俺の最盛期のプレイヤーネームのグラスリーフにして、まず回復させてもらう事にした。
「はーい、回復かけますよー」
回復の枠にいた人がなにか呟くと俺の腕がみるみるうちに治っていく。
なんと言えばいいのか、全身の血が今までの数百倍の速度で流れたような感覚がした。
面白かった。
俺は、回復が終わると急いで買取カウンターに行く。
「はーい。終わりましたか?いやー、たまにいるんですよ。怪我だらけでギルドに来る人。痛みや怪我は無くなるけど、その場で痛かったのは変わらないですからね~。気を付けてくださいっ。あ、そうでした。買い取りですね。あとこれ。カード登録完了です。」
なんか、皆日本と違って温かいな。
いや、俺がこんな人達に恵まれてなかっただけかもしれないけど。
「あ、有難うございます。えーと、これなんですけど…」
「すごい!レアドロップじゃないですか!これ、最近不足してて、薬が作れなかったんですよ~。このサイズだと…報酬はこれくらいですね。」
そう言って拳位の麻袋を渡される。
「はいこれ。報酬です。あ、宿はもう取ってますか?宜しければギルドに部屋がありますよ」
「あ、お願いします」
そう言うと、カウンターから出て来てギルドの隣の建物に案内してくれる。
「ここは宿屋の中でもちゃんとしてるうえにあまり高く無いのでお勧めですよ。今日ギルド登録をしたので、ここから一週間は無料で泊まれます」
マジか。ギルド登録も結局金もかかってないしいいことしかないじゃん。
俺は、これまた木造の落ち着きのあるなんとも異世界らしい部屋に案内され、今日を思い返しながらゆっくりと眠りに就くのだった。
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