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カイル王子の婚約者候補
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ガラガラ…と馬車が城の入り口で止まり、着飾った一人の女性が馬車から降りる姿があった。
「アリーヌお嬢様、今日は晴れていますので庭園日和だと思います」
「……そうね」
はぁ…とため息を吐くアリーヌ伯爵令嬢は、カイル王子の婚約者候補の一人の貴族令嬢だった。
「ねぇミレイ、今日はカイル様は居るのかしら…いつもわたくしがお会いしたいと思って伺った日は留守ばかりなのよ」
「いらっしゃいますと言いたいのですが……」
「…他の令嬢方とお会いしているのかしら……」
(カイル様の噂は知っていたわ…舞踏会に御披露目…社交場ではお姿を見せる事がない王子様と貴族の中で噂に成っていたわ
その王子様の婚約者候補としてわたくしの元へお話しがありました時は驚いたわ……)
カイル王子には三人の婚約者候補がいるが、三人の令嬢達とは今までまともに会った事がなかった。
城内の廊下をメイドのミレイと一緒に歩くアリーヌ嬢の前に、真っ赤なドレスを着た一人の令嬢が歩く姿が見えアリーヌ嬢は歩く足を止めた。
「あらっ、アリーヌ様ではありませんか!?今日はどうしましたの?」
「……」
アリーヌ嬢に声をかけたのはカイル王子の婚約者候補の一人オレリア伯爵令嬢だった。
「……こんにちは、オレリア様……」
(会いたくない令嬢に会うなんて…)
「わたくしはカイル様に会いに来ました…オレリア様は何故此方へ?」
「あら、貴女もカイル様に会いに来ましたの?」
「ええ、オレリア様もカイル様にお会いに…?!」
「もちろんですわカイル様の婚約者ですから会いに行きますのは当然でしょう?」
「……オレリア様、言葉に注意してください…わたくし達は『婚約者候補』なのです」
「あらっ、失礼」
クスクスと笑うオレリア令嬢にアリーヌ嬢は両手を前に重ねていた手をキュッと握り締めていた。
「アリーヌお嬢様、今日は晴れていますので庭園日和だと思います」
「……そうね」
はぁ…とため息を吐くアリーヌ伯爵令嬢は、カイル王子の婚約者候補の一人の貴族令嬢だった。
「ねぇミレイ、今日はカイル様は居るのかしら…いつもわたくしがお会いしたいと思って伺った日は留守ばかりなのよ」
「いらっしゃいますと言いたいのですが……」
「…他の令嬢方とお会いしているのかしら……」
(カイル様の噂は知っていたわ…舞踏会に御披露目…社交場ではお姿を見せる事がない王子様と貴族の中で噂に成っていたわ
その王子様の婚約者候補としてわたくしの元へお話しがありました時は驚いたわ……)
カイル王子には三人の婚約者候補がいるが、三人の令嬢達とは今までまともに会った事がなかった。
城内の廊下をメイドのミレイと一緒に歩くアリーヌ嬢の前に、真っ赤なドレスを着た一人の令嬢が歩く姿が見えアリーヌ嬢は歩く足を止めた。
「あらっ、アリーヌ様ではありませんか!?今日はどうしましたの?」
「……」
アリーヌ嬢に声をかけたのはカイル王子の婚約者候補の一人オレリア伯爵令嬢だった。
「……こんにちは、オレリア様……」
(会いたくない令嬢に会うなんて…)
「わたくしはカイル様に会いに来ました…オレリア様は何故此方へ?」
「あら、貴女もカイル様に会いに来ましたの?」
「ええ、オレリア様もカイル様にお会いに…?!」
「もちろんですわカイル様の婚約者ですから会いに行きますのは当然でしょう?」
「……オレリア様、言葉に注意してください…わたくし達は『婚約者候補』なのです」
「あらっ、失礼」
クスクスと笑うオレリア令嬢にアリーヌ嬢は両手を前に重ねていた手をキュッと握り締めていた。
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