待っていた大好きな彼が婚約者を連れて来た

クロユキ

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知らない女性を連れて

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今日、ジョエルが一年ぶりに村に帰って来る…エリスは身支度で朝からバタバタとしていた。
「お母さん、この服おかしくない?髪の毛結んでくれる?あ!この髪飾りを付けてね」
「はいはい、続けてお願いされるとお母さんが大変よ」
「だって」
エリスは、頬を染めて母親はクスクスと笑いエリスの身支度をしてあげた。
「一年ぶりか…ジョエル君も大人になっただろう…お前達の結婚が近付くと父さんは寂しくなるな…」
「もう、お父さんったら」
エリスは、頬を染めて笑顔を父親に向けていた。
「今日、ジョエル君が挨拶に来るかもしれないな母さん俺達も着替えた方がいいか?」
「帰って来たばかりで挨拶には来ないと思いますよ」
「そうか…緊張するな…」
「クスクス」
エリスは、両親の話しを聞いて自分も緊張していた…どんな青年になって帰って来るのか…また、村の娘達がジョエルを見て騒ぐだろうなとジョエルが村に帰って来るのを待っていた。
トントン
「こんにちは、エリスはいますか?」
「あら、カロンさんこんにちは」
カロンがエリスを迎えに来ていた。
「カロン」
「もうすぐ馬車が村に着きそうよ」
「うん、お父さん、お母さん、行ってくるね」
「ああ」
「ジョエル君が挨拶に来る日を聞いてね」
「わかった」
エリスは、カロンと一緒にジョエルを迎えに行った。
ガラガラと馬車の走る音が近付くのが聞こえエリスとカロンはジョエルに会えるのを楽しみにしていた。
同じ年頃の皆もジョエルが帰って来るのを知り待っていた。
馬車が姿を見せエリスとカロンは驚いていた。
「え…あれ、いつもジョエル君が乗っていた馬車とは違うんじゃない?」
「うん…ジョエルが乗っていないかも…」
豪華な馬車が村に入り村の者は誰が来たのかと集まっていた。
手綱を持った男が馬車から降り扉を開けると中からジョエルの父親になったバリーが降りていた。
「えっ!?バリーおじさん?」
「じゃあ、ジョエル君も一緒じゃない」
「うん」
豪華な馬車に驚いたがジョエルも一緒だと思うとエリスは笑顔になった。
馬車からは知らない身なりの良い男性が降りその後ジョエルが降りて来た。
村の娘達がジョエルを見て騒ぐ者もいた。
「…ジョエル…」
「ち、ちょっとあれ本当にジョエル君!?王子様みたいじゃない私告白しても良い?」
「もう、カロンたら」
「え?…エリス、あれ…」
「どうしたの?」
馬車から降りたジョエルは一人の女性に手を差し出し馬車からドレスを着た女性が降りていた。
ジョエルはその女性に笑みを見せ四人はジョエルの家族がいる家へと入って行った。
その様子を見ていた村の娘達はザワザワと騒ぎエリスは茫然とした顔でジョエルの家を見ていた。



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