旦那様から彼女が身籠る間の妻でいて欲しいと言われたのでそうします。

クロユキ

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侯爵家の孫④

「もし、ロペス家の娘が子を身籠る事が出来なかった場合セリーヌは、そのままお前達の言いなりのようにするつもりだったのか?」
「い、いえ…その様な事は…」
「あなた達の事は信じないわ。結婚をしたのに浮気をする男の元へなんて…今すぐ娘を返して貰うわ」
「え!?」
「ま…待って下さい…妊娠が分かるまでセリーヌさんを…」
バン!
「何を言っているの貴女、妊娠が分かるまでですって?浮気をしているあなた達に娘をそのまま残して帰るわけないでしょう!あなた達では話しにならないわ両家の親を呼びなさい!!」
アルベリックとエリザはセリーヌの母親を怒らせてしまった。
「…り…両親…を…」
「そんな…」
アルベリックとエリザは真っ青な顔になりセリーヌは二人の笑顔が消えたのを初めて見た気がした。
セリーヌの母親は席を外し客室の部屋を出た。
「お、お母さんは何処へ行ったの…」
「娘が怒る姿を見たのは久しぶりだ…二人とも覚悟をしておくんだな…娘は、和解になるまで諦めないだろう」
笑みを見せる侯爵にアルベリックとエリザは戸惑うばかりだった。
二人は、セリーヌに話しをしたいが侯爵がいる前では話しをする事も出来なかった。
母親が執事を連れて部屋に入って来た。
「…あの…旦那様…ご両親をお呼びして宜しいのですか?エリザ様のご両親も…」
「わ…わたくしの…」
「……ああ……呼んでくれ…」
「!?アルベリック?」
「……僕達は、侯爵家を怒らせてしまった…」
「そんな…」
アルベリックとエリザは気が抜けたように肩を落とし執事は何があったのか分からず両家の親を呼ぶ事になった。
「何故こんな事をしたんだ?」
「……両家が許してくれなかったのです…両親は僕に縁談の話しを持ち出し僕達の仲を引き裂こうとしたのです…それで彼女に子供が出来るまで貴族でない平民の女性を僕の妻にと捜して……セリーヌさんを…母親と二人だけの生活をしているのを知りました…親戚も誰もいないと知って僕達は彼女に決めたのです…僕が結婚相手を見付ければ両親も諦めてくれると思って…彼女が身籠るまでセリーヌさんを妻のままで…」
「なんて身勝手な話しなの娘とは離婚して貰うわ」
何をどう言おうとセリーヌの母親の怒りは娘のセリーヌも初めて見た。母親の父侯爵は、娘が産まれ一人で育て強くなった姿を見てこれから先は親子を幸せにしなくてはと誓った。




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