《完結》私が知らないと思ったの?

クロユキ

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二人だけの食事⑤

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「お疲れ様でした。クラリス様」
「お、お疲れ様…」
いつもしている「お疲れ様」が今では私が戸惑うばかりだった。
「クラリス様の口に合うのかどうか食べましょう」
「えっ、ええ…頂くわ……」
私は食べた事もない料理に笑顔になり食が進んでいた。
自分の所でも食事は食べているのに夫だったルークの事もあって食べている気がしなかった。
「どうですか?」
「どれも美味しいわ。食べた事もない料理ばかりよ」
「良かったです」
ブラッド君は私が料理が美味しいと言っただけで笑顔を見せてくれた。
私は両手に持ったフォークとナイフをお皿の上に置いた。
「……ありがとう…こんな素敵な食卓は初めてよ」
「喜んでくれてありがとうございます。料理長に後で伝えておきます」
「…本当は、今夜は私が食事を誘ってお店へ行くはずだったのに…今度は私がお店へ連れて行くわ…」
私は、ブラッド君にまた約束をした。
「…食事以外でも良いですか?」
「えっ!?」
「クラリス様が行きたい場所なら何処でも連れて行きたいです」
「…連れて…?」
ブラッド君の顔が急に変わったように見えるのは気のせいかしら…
「買い物でも、色んなお店を見て回っても、美味しい料理の店でも一緒に散歩へ行っても良い…仕入れ先もクラリス様一人で行かせるのは俺は心配なんです…俺がクラリス様の代わりに仕入れ先へ行きます……」
「……ブラッド君……?」
私は彼の話しを聞いて茫然としていた。
「あ…すみません、食事の途中でした……」
「…ブラッド君…ありがとう…」
ブラッド君は私に気を使っているのだと思った。
「……食事が終わりましたら…一緒に歩いてくれますか?」
「ええ、夜の庭園なんて初めてよ」
食事を終えた私達は庭園の道を歩く約束をした。






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