《完結》私が知らないと思ったの?

クロユキ

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二人だけの食事④

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夜の庭園で食事をするのは私は初めての事だった。
「……こ、ここで食事をするの?」
「はい、あ…屋敷の中が良かったでしょうか?」
「えっ、ううん…素敵だと思って…夜の庭園で食事をするのは初めてだから……」
「俺も初めてです。女性を屋敷へ招待したのは…」
「えっ!?」
優しい目で屋敷に招待したのは私が初めてと言ったブラッド君に胸が熱くなって……ううん、顔が熱くなって私は戸惑って目を逸らしてしまった。
「夜の庭園で食事をしてはと言ったのは父なんです」
「えっ、そ、そうなの?」
「はい、クラリス様席に着きましょう。料理が冷めてしまいます」
「そ、そうね…ありがとう…素敵な食事に誘ってくれて…」
「…いえ…」
私は、頬を赤く染めてブラッド君の顔が見れないほど緊張していた。
カタンと椅子を引くブラッド君は笑みを見せ私は「えっ」と思わず足を後退りしてしまった。
『何故、お店に居るときとこんなに違うの!』と私は心の中で叫ぶしかなかった。
「クラリス様、どうぞ」
「…あ、ありがとう……」
ブラッド君の紳士的なエスコートで私は戸惑うばかりだった。
席へ着いた私達は、メイド達が料理を並べているのを見て向かい側に座るブラッド君の顔が見る事が出来なくて…キョロキョロと目だけを動かしていた。
『ふう…落ち着け私!料理を食べに来ただけじゃない』
チラッと私は、ブラッド君がメイドに指示を出しているのを見てまるで別人の人と一緒に居るように思い食事が始まった。



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