私が死んで後悔した人達へ~捨てられた侯爵夫人の一年間…振り向いてくれるのを待ち続けた~

クロユキ

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遅すぎた夫婦③

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「妻はどうした?」
「…ご自分のお部屋でおやすみしております」
「はあ~~っ!」
「「「!?」」」
三人のメイドはアレックの大きなため息に驚き執事はそんなアレックをじっと見ていた。
「夫が仕事で疲れて帰ってきて、見送りも無しとは妻とはいい身分だな!私がいない間仕事も休んで寝てばかりいたんだろう!!」
「な…」
「ちょ…」
「ぇえ…」
メイド達は、アレックがソフィアに対して酷い言葉を声に出した事に呆れ冷ややかな目で見ていた。
メイド達は以前のアレックには敬意を持っていたが、今のアレックはエミリーの機嫌を取るダメな当主としてアレックを見ていた。
「……旦那様、お言葉をかえすようですが…奥様は先程までお仕事をしておりました…」
「は?」
アレックは驚いた顔で執事を見て食事の手を止めた。
「ま、まて、なら机の上に置いていた書類は執事のお前がしたのではないのか?」
「わたくしでは御座いません…奥様が旦那様のお留守の時にお仕事をしていたのです」
「な!?…しかし、妻は今体調が悪いと……」
「奥様は、医師様からお体を休まれるようにと申されていましたが、お仕事が気になるようで…少しでも旦那様の負担を減らしますようにと申されて今までお仕事をしていたのです」
「……」
アレックは執事からソフィアがさっきまで仕事をしていたと聞き茫然としていた。
「そのようにお声を上げましたら奥様が悲しまれます」
「っ…」
「…それから、旦那様は奥様がお出迎えに要らしていましたのをご存じなかったのですか?」
「えっ!?」
「奥様は旦那様が留守の間、侯爵夫人として振る舞っておいででした…お帰りになりました時エミリー様ではなく奥様にお声をかけて欲しかったのですが…エミリー様のご帰宅の話しを聞きまして、奥様は気分を悪くされ食卓へお姿をお見せになりませんのも仕方がないと思いますが…」
「…つ、妻の妹を心配するのは当然ではないのか?」
笑みの目を見せない執事を見てアレックはビクッと体が固まっていた。
「……長年、パルリス家を務めてまいりましたが、これから先のパルリス家をお考えでしたらわたくしが言いたい事がわかると思います」
「……」
「長々とお話しをいたしまして申し訳御座いません」
執事はアレックに話し終えるとメイド達と食事の部屋を出た。
「あの…リチャードさん、さっきの話しは…」
「旦那様が奥様に悪かったと思う気持ちがあればいいのですが…」
執事はアレックに、今のパルリス家を支えているのが妻のソフィアだと気づいてもらいたかった…




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