転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

８０

俺はアドルフさんから離れユリウスとルィーズと名のる女性の側へ歩き出した。
俺が歩き出した為アドルフさんが後ろから着いて来て俺は後ろから足音が聞こえた為足を止め後ろを振り向いた
「アドルフさん？」
「カイト１人では心細いかと思い俺も一緒に居ても良いかい？隊長の話しを聞きたいから…」
アドルフさんが俺の側に行った事に気付き騎士仲間の２人も駆け寄って来た。
「あ、俺達も一緒に良いか！？」
「隊長とその女性も気になるし……」
俺の後ろに大人３人が立ち一緒に居ると言い始めた為俺は困っていた本当なら１人で行きユリウスの前でまたぶん殴る積もりでいた。
「俺達が一緒に居たら駄目かな？カイト…」
「えっ…駄目ではないけど…もし僕が暴走したら…止めてくれる？」
「暴走？」
俺はクスッと笑いユリウスの方へ歩き出した。
そして俺はユリウスの近くにいるアノルドさんに声を掛けた。
「アノルドさん父様達とお話しをしても良いですか？」
「えっ、はい…カイト様もブランシェ侯爵に御話しがあると思いますので…私も御話しを御聞きしても宜しいですか？」
「…はい、お話しが出来たら良いのですが…」
俺はユリウスの目の前に立ち俺の周りに大人４人が立ち並び森の巣の入り口を出たり入ったりとする男女達が何をしているのだろうか？と俺達の側を見ながら通り過ぎる人達がいた。
ユリウスとルィーズと名のる女性は地面に座り子供１人と大人４人が目の前に立ち見下ろしまるで悪役になった気分でユリウス達を見下ろしていた。
「…カイト……」
ユリウスは小さな俺と余り変わら目先な為俺はジッ…とユリウスの顔を見ていた…ユリウスの隣にいた女性も俺の顔を見ているようだった。
「……カイト…目の周りが腫れているよ…もしかして泣いて…」
ユリウスは手を差し伸べ俺の頬に触ろうとしていた。
ゴツ！
「痛！？」
「「「「「！？」」」」」
俺はユリウスの手を払いのけ俺の両手にはプラスチック製のコップを持っていた。
ユリウスが俺に手を伸ばした時に俺は普通のコップと子供用の小さなコップを持ちユリウスの手を小さなコップで払いのけユリウスの左の手のひらが赤くなり左手を右手で抑えていた。
それを見た女性がユリウスの手を触ろうとして俺は右手に持っている小さなコップを女性の目の前に差し出した。
「触るな！これは僕と父様との家族の話しをするんだ家族でも無いあんたは父様から離れろ！」
俺はルィーズと名のる女性に子供の目で睨み付けた。
俺の話し方がまるで３歳の子供とは思えない話し方をした為アドルフさんと女性は驚いていた。アノルドさんは黒髪の快斗だと分かり驚く様子は無かった
「…カ、カイトこの人もいずれは家族として迎える事に成るんだそんな事を言っては……」
「この人は家族ではない、僕は今父様と話しをしているんだ」
俺はユリウスの方を睨み付けそれに気付いたユリウスの体がビクッと跳ねユリウスは何も言えず下を向くだけだった。
「……ユリウス様…」
ルィーズと名のる女性はどうしたら良いのか分からず３歳とは思えないカイトに戸惑っていた。
「…ルィーズ……私から離れた方が良い…カイトが怒り君にも危害が及ぶ…」
「……何を申されて居るのですか？ユリウス様…危害が及ぶ等と…」
「私の側から離れるんだルィーズ…」
ユリウスは側を離れる事を女性に伝え女性はユリウスの言う事を聞き体を起こしユリウスの側から離れた
俺とユリウスの会話を聞いていたアドルフさん達は３人とも顔が驚きヒソヒソと話し出した。
「…な、なぁ…俺夢でも見てるのかな？坊やがまるで別人の様に隊長達に叱り始めて居るような……」
「おう、俺も思った…隊長まるで親子が逆転した感じで責められているぞ……」
「……」
ユリウスは俺から殴られる覚悟で女性を自分の側から離れる様に
伝え俺はあの時ユリウスの部屋で最後の親子の喧嘩として殴り続けていた事を思い出しあの日が最後と思っていたのにまた女の事で親子喧嘩をしなくてはいけないのか？…と涙が出そうな気持ちだった…