恋をする事を許して欲しい…婚約者のあなたは私にお願いをした

クロユキ

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謝罪⑥

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「あ…ああ……」
目の前に置かれた書類を見てフランシスは震えた…
「フランシス…名前を書きなさい…」
「フランシス…」
辛く苦しい声を出す父親…震える声を出す母親…フランシスは二人の両親からフローラを自由にしなさいとそんな風に聞こえた。
「…ぼ、僕達が婚約破棄をしたら…クラスの皆から何を言われるか……」
「もう、何人かの人から聞かれて言われているから…」
「あ…」
「貴方が彼女と一緒にいるのを見ておかしいと皆思うでしょう?皆貴方に注目しているから」
「!」
「早く名前を書いて」
「フローラ…」
冷たい声を出すフローラにフランシスは肩を落とし震える手でペンを握り締めた。
「う…ううっ…」
フランシスは自分を恨んだ…好きだと言ったペネロープにフローラに出来なかった事の快楽に喜び、隠していればフローラには分からない何度も言った言葉で抱き締めたらいい…ペネロープも同じだから……
フランシスは、震える手でペンを持ち涙でボヤけて見えるフローラの字の隣にフランシスの名前を書いた。
「……」
フランシスの涙を流す姿を見て、本当に別れたくないとフランシスの傷の顔を見てフローラは思った。
名前を書き終えたフランシスは下を向いたままペンをテーブルの上に置いた。
書類の紙を取り出しフローラの父親はフランシスの名前を確認した。
「これで、フローラとフランシスの婚約解消が決まった」
「…フローラさんになんてお詫びをすればいいのか…本当に…すまなかった…」
フランシスの両親はフローラと両親に頭を下げた。
「…おじ様…おば様…少しの間でしたがお二人にお会い出来て良かったです…」
「フローラさん…」
「う……」
フローラはフランシスの両親に笑顔を見せた。
「式の費用だがこちらは支払わないそれで構わないな?」
「…わかった…」
フランシスの両親は大きな出費に苦しむ事になった。
「フランシス、両親に迷惑をかけているんだお前も両親の仕事の手伝いをするんだ。わかったな?」
「……はい……」
「私達は、これで帰る」
フローラの父親の声を聞き母親とフローラはソファーから立ち、フランシスの両親は頭を下げフランシスはソファーに座ったまま俯いていた。
フローラ達は馬車に乗ろうとしていた。
「フランシス坊っちゃま!?」
扉の前に立つ執事の側にフランシスが走って扉の前に立ち止まりフローラを見ていた。
「……」
フローラは、フランシスの姿を見て馬車に乗った。
馬車が走り、フランシスはその場で地面に膝を着いて肩を落としてフローラを乗せた馬車を見えなくなるまで見ていた。


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