婚約者の彼から彼女の替わりに嫁いでくれと言われた

クロユキ

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ルーベンス家の婚約披露宴

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フランシスがルーベンス家に着くと屋敷の中は慌ただしく、メイド達や執事達の姿を茫然と見ていた。
「……食事会でここまでするのか?それに、何故か着飾った貴族達の姿も見えたけど……」
「フラン!」
階段を下りていたシャロンがフランシスに気付き声をかけていた
「!?シャロン…?何故ドレスを……」
フランシスに抱き付きキスをするシャロンにフランシスは戸惑っていた。
「会いたかったわ。フラン」
「シャロン、今日は食事会のはずでは…?それに君のドレス姿とか……」
肩まで肌を出した真っ赤なドレスには薔薇の飾りを付け、首もとには、フランシスがプレゼントした赤い薔薇のネックレスを付け笑顔を見せていた。
「ふふふふ、驚いた?」
「驚くよ…綺麗だよシャロン…」
「ありがとう、フラン…」
フランシスとシャロンはキスを交わし「コホン!」とシャロンの父親がわざとらしい咳をして二人の側にいた。
「仲が良いのは喜ばしいが、みんなの前では控えて欲しいな」
「あ、すみません…」
「もうっ、お父様わたくし達の邪魔はしないでよ」
「ははは、悪い…フランシス君のも用意しているから早く着替えなさい」
「え?」
フランシスは、何故着替えるのか分からず隣でクスクスと笑うシャロンを見ていた。
「なんだ言っていないのか?シャロン」
「急かさないでお父様、今、言うから」
「?」
フランシスの手を握りしめたシャロンは頬を染めてフランシスに打ち明けた。
「フラン…今日、わたくし達婚約するのよ!そして、今日が婚約披露宴なの!!」
「え…婚約と…婚約披露宴!?」
フランシスは驚いた顔でシャロンを見ていた。
「ふふふふ、驚いたでしょう?」
「あ…ああ、驚いたけど僕には何も言わないで…」
「ごめんなさい、お父様がわたくしとフランの婚約を許してくれた時に婚約披露宴をしてくれると言ってくれたの…早い方がいいと思って…屋敷内の披露宴だから親しくしている人達だけを呼んだのよ。また、日を改めて盛大に婚約披露宴をすると思うわ」
シャロンは話終えるとフランシスの腕を組み笑顔を見せていた。
「シャロン、話は後にしてフランシス君の着替えが先だぞ」
「そうだったわ!行きましょうフラン」
「…あ、ああ」
フランシスは、突然の婚約と披露宴の話を聞きシャロンに連れられ正装に着替える事になった。
(…シャロンと婚約するのは決めていた事だった…何故今日なんだ?…今日は…フォスティヌが来るかも知れないのに……もし、僕とシャロンの婚約発表を見てしまったら……)
フランシスは、メイド達の手伝いで用意された服を着てフォスティヌの事を考えていた。
コンコン!
「用意は出来たかしら?」
「ああ…」
フランシスは白い正装服に着替えシャロンは頬を染めて抱きしめていた。
「フラン、素敵よ…わたくし達、婚約するのね」
「…シャロン……」
『兄様、私、兄様の婚約者で良いの?』
頬を染めて喜ぶフォスティヌの顔を思い出し、フランシスとシャロンの婚約披露宴が行われた。














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