囚われの白夜〜狼王子は身代わり奴隷に愛を囁く〜

天宮叶

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身代わりと狼王子

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中を抉る快感にまた呆気なく白濁を撒き散らすと、ライル様がゆっくりと腰を動かし始める。

圧倒的な質量が僕の中を抉り、突かれる度に軽く何度も果てた。

「随分と馴染むな」

「ひっ、あ、あっ……」

彼の呟きは自身の喘ぎ声に掻き消されて上手く耳に届かない。

「……初めてでは無いな」

「ん゛、あ゛っ、ああっ、ゃ、なにっ……」

突然肩を噛まれて痛みに呻く。

「答えろ」

「……へ、やっ、いだいっ、やだ……ん、あっ!」

痛いのに気持ちいい。
発情した僕の全身は痛みすらも快感に変えて僕を襲う。

「恋人がいるのか?どうやら番にはなっていないようだが」

「いないですっ、だから噛まないでっ、やだっ、や、ゃ……あぁ!!」

首元や胸元、鎖骨、太もも、腕、全身の至る所を甘噛みされて、強く吸われる度にその場所に赤が散る。

激しく突き上げられながら、喘いでは泣くを繰り返した。

「気に食わないな。俺の物に先に手を付けられるとは。そいつの名を答えろ」

ゆるくなった腰使いに軽く喘ぎながら首を横に振る。

答えろと言われても答えられるわけがない。

答えてしまえば僕は終わりだ。
それに、ご主人様の客の名なんて知らない。

僕は奴隷だから命令されたことだけを忠実にこなす。それに僕の感情も疑問も必要は無い。だから名前なんていう不必要な情報も教えては貰えなかった。

答えない僕に痺れを切らしたのか、眉間に皺を寄せて犬歯を露にしたライル様がまた腰の動きを早くし始める。

奥の1番気持ちのいい場所だけを責められて、達しそうになると浅い所を刺激されて、達せずに苦しさに呻いた。

「答えるまで達せないと思え」

「やだっ、いぎたいっ、いきたい、イかせてっ、やだっ、」

泣いて懇願しても止めてくれず、何度も同じように達する手前で止められてしまう。

苦しさにひたすら泣きながらも、彼の熱がぐずぐずに僕を溶かすから快感は全身を襲う。

生き地獄のようだと思った。

「まだ答えないのか?」

「ひくっ、ごめ、なさいっ……」

答えたくとも答えられない。

彼から与えられる熱を知ってしまった今は尚更。
話してしまえばこの熱はもう二度と感じられないと分かっているから。

「ならば何処まで耐えられるか試してやろう」

死刑宣告の様な彼の言葉に僕はただ嬌声を返すことしか出来なかった。
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