追放されたハズレ精霊術師による楽しい理想郷作り~真の力を開放させた俺は、世界中の美精霊と契約して溺愛されつつ最高のスローライフを送ります~

榊原モンショー

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12.燃える泉

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 俺たちが向かった場所はラック港。
 様々な商会が寄港地として使っており、町の規模もなかなかの大きさだ。
 ヴォルカとの正式契約も終わった俺たちは別行動になった。
 彼女と再び落ち合うのは2日後の予定だ。
 それまでに俺たちは、筋肉狼魔石が反応する念波を突き止める必要があった。


 ――弱ってるわ。

 ここに着く直前にシーファは魔石を見て呟いた。

「弱ってる? この魔石に反応してる精霊が消えかかってるってことか?」

『えぇ。下位精霊サラマンダーが反応しなかった念波よ。恐らく中位精霊以上であることは間違いないわ。私たちが今から向かおうとしてる所付近から来ているのは間違いないのだけど……この子を頼りに進むしかないわね』

 シーファが膝枕をしているサラマンダーの頭を撫でれば、「ぼぁぁぁぁ……」と気持ちよさそうに小さな炎を吐いている。
 気持ちよさそうに喉をゴロゴロさせているサラマンダーの影響か、馬車の中も次第に暖かさが増していた。

 そんななかで汗を拭きながらヴォルカが小さく首を傾げた。

「アンタたち精霊って、もしかして環境にけっこう影響与えちゃうタイプ?」

『そうね。私だと何か異変が起これば竜巻なんて平気で頻発するわ。精霊とその土地土地の事象は切っても切り離せないのは事実よ』

「それなら、一つだけ思い当たる節があるわ。ラック港管轄の冒険者ギルドにおかしな受注任務があったはずよ。確かそう、燃える泉がどうのこうのって言ってたわね」

 燃える泉?
 なんだその不可思議現象は。

『行ってみる価値はありそうね。ラクト。魔石回収案件と言うよりは、やはりこれは精霊案件よ』

「っし! そうと決まれば話は早いな。完全に魔石の念波が消える前にちゃちゃっと精霊サマ味方につけようぜ!」

「……多分、不純ね」
『こればかりは貴女と意見が一致したみたいね』

 二人がジト目で見ているなかで。
 どんな可愛い精霊ちゃんに出会えるのか、俺の心は膨らみに膨らんでいたのだった。
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