最強暗殺者は落ちこぼれ学園生

りう

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二十五話

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「なー、レアン、どうだった?テスト」
「うーん、まぁまぁかな」
「お前のまぁまぁは学年じゃトップクラスなんだ!……はぁ……俺もレアンみたいな頭、欲しかったなー……」
「頑張り次第だね。勉強はやったもの勝ちだからね」
「何さらっと言ってやがんだ!俺にとってはこれほど難しいものはないんだ!」
「え?なんで僕に八つ当たり?……もしかして、テスト、思ったよりできなかった?」
「う、うるせえ!」
 そう言って、ふいと顔をそむけるディランにレアンは苦笑した。
「まぁ、赤点じゃないといいね」
「そう願う。可能性は低いが」
 どーんと雰囲気が重くなるディラン。
「テストやっと終わった。点数も終わった」
「どんまい」
「いいよなお前頭よくて」
「そんなことないよ」
「お前が頭よくなかったら俺はいったいなんなんだ!クズ以下か?!」
「いや、ちがうよ」
「じゃあなんなんだ!」
「ディランはディランだ」
「……そりゃそうだけどさ……」
「もうテストは終わったんだからさ、忘れようよ」
「そうだな」
 レアンはディランに向きあった。
「話があるんだ」
「ん?」


 大きいカフェ。
 ディランのおごりでレアンはコーヒーを飲んでいた。
「ふぅ……」
 一口の飲むと、レアンはため息をついた。
「本当にいいのか?ディランのおごりで。本当は僕がおごったほうがいいんじゃない?」
「いいんだ。遠慮するな」
「そっか。なら遠慮なく」
 そしてレアンが飲み干すと、ディランが口を開いた。
「で、話って?」
「相談なんだ」
「相談?」
「ああ。実はマヤさん……生徒会長から生徒会に入らないか、と誘われているんだ」
「ああ。いいんじゃない?」
「そんなに軽く言われても……」
「僕とフローラも言ってたんだ。『レアンが生徒会に入ればいのにね』って」
「でもさ、僕、最下階に住む落ちこぼれだ。なのに優秀生徒だけが入れる生徒会に入るなんてさ。殿下がそういうことを会長に言ってたらしいから、無視はできないんだけど……」
「そしたらレアンが優秀なの認められて俺たち最下階に住む生徒が救われるんじゃないか?」
「殿下もそうおっしゃっていたらしい。……でも、反論が起きそうなんだ」
「そうしたら王子様が権力を使って黙らせてくれるさ」
「そしたら権力乱用で陛下に怒られるよ」 
 はぁ、とため息をつく。
「でも、お前は本当に気にしなくていい。そういう、反論とか。だから遠慮なく入れよ。まぁ、入りたくなかったら入らなくていいんだけど」
「そんなことはない。でも、本当に大丈夫かな?」
「大丈夫だって!こっちには王子様がいるんだ。強い後ろ盾だ」
「後ろ盾って……」
「だってそうだろ?だから気にしなくていいんだ」
「まぁ、ディランがそこまで言うならそうなんだろうけど。……でも、本当に……」
 。、
「大丈夫だって!」
 ディランがそう苛ついたように言う。
「わ、分かった」
「よし」
「生徒会に入ることにするよ。ただ、何かあったら殿下にもご協力願おう」
「そうだな」
 二人は笑った。


「あ、マヤさん」
 レアンは次の日、最上階にあるマヤの部屋を訪れた。
「はい、なんでしょう?」
「僕、生徒会に入ろうと思います」
「本当ですか?!ありがとうございます!では、今日、生徒会室に来てください。あなた以外にも新たに入った人達がいるので、対面しましょう」
「そうですね」
 マヤは嬉しそうに。
 レアンは心配そうに。
 二人は笑った。
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