異世界道中ゆめうつつ! 転生したら虚弱令嬢でした。チート能力なしでたのしい健康スローライフ!

マーニー

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第117話 リピーターさん

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「ニコル様、アップルパイの方はもう残り4つですぞ!ほっほっ…」

「お嬢様、こちらの美容アイテムもバラ売りの物が残り3つでございます。」

癒しのおじいさんコンビの効果はやはりすごい。
1人目のお客様が来てくれたあと、
続々と行列ができ……
正午を迎えた現在、商品の残りはあとわずかとなっていた。

『この売り切れ手前が1番勝負時だよね…
残り少ないと買いづらくなってしまう可能性があるし…』

そんな事を思っていたら、
向こう側からこちらに向かって、
もの凄い勢いで走ってくる人がいるではないか!

「ハァッ…ハァッ…フゥ…間に合ったか?」

屋台に到着すると、息を整えながら
そんな事を言っている。
冒険者?いや身なりからして商人さんかな?

しばらくして息が整ったのか
バッと顔を上げると…
その人は身を乗り出すようにして一気に話しはじめた。

「すみませんが、まだ商品はありますか?
あ、あとこれしかない!しかも新作!
危ないところだった…
いや私は昨年この屋台でアイスクリームを買った者なんですがね。
あ、ついでにそのあとギルドで美容アイテムも買ったんですが。
もうどちらも気に入ってしまって……
今回ももしかして、と思ってこうして急いで来たわけなんですよ。
王都までの馬車が、まぁ~混んでまして。
途中で降りて走ってきたんです。ははは!」

お、おおおお!
すごい、リピーターさん嬉しい。
しかもなんだか遠くから来たみたいだ。

「今年も巡り会えてよかったですよ!
ということで……この残り、すべて買い取りたいのですが!」

勢いがすごくて圧倒されてしまったが
残りをすべて買い取りたいとはありがたい話である。

最後のお客様だし、まとめ買いということもあって、ほんの少しお値引させてもらった。

「ありがとうございます!
じゃ、私はこれで。アップルパイを温かいうちに食べないといけないのでね!ははは!
これからも出店楽しみにしていますよ!」

この謎の商人さん?はそう言うと、
噴水の方へ颯爽と去っていき、
アップルパイをムシャムシャと食べ始めていた。

「う~ん!やっぱり最高だ!」

遠くから商人さんの声が届く。
こうして寒い日に遠くからわざわざ買いに来てくれるだなんて感動だ。
ちょっと変な人だけど……


―――こうして。
冬の女神祭での出店は無事に終わり、
片付けのあとは今回も護衛騎士ズと
いろいろな出店を見てまわった。

祭の串焼バンザイ!
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