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魔道具製作
第450話 なにしようか
しおりを挟む「待ってた手紙も届いたし、マジックバッグも完成したし、どうだ、特級ダンジョンに行ってみるか?」
年越しから二か月、寒さも和らいできた頃にチアキさんからそんな事を提案された。特級ダンジョンとは、上級よりも危険なダンジョンだったよね?
「いや、一概にそうとは言えんぞ?」
「そうなんですか?」
「チャーキが言う通りじゃな。我が行ったことのあるダンジョンは、1階層しかなかったぞ。とにかく広くてな、敵はどうじゃったかの。そんなに強かったとは思えんし、この前のダンジョンと同じくらいじゃったと思うぞ」
白雪さんも行ったことがあるんだね。というか1階層しかないとか、ボスは2階にいるって事? 謎過ぎるね。
「上級までは、階層、魔獣の強さ、各階の複雑さ、罠の多い少ない、その辺で点数を決めて各階級を決めてるんだ。多少国や地域によって『魔獣の強さ』の部分で差が出る可能性はあるけどな。
その辺に縛られない、かなり変わった特徴のあるダンジョンが特級ダンジョンになるんだ」
チアキさんの説明に納得した。
ダンジョンの中身はそれぞれまったく異なるし、コアを壊していないのに突然消失することもある。だからこそ、すべてが特別なんだろう。
とても興味があったんだけど、ベル君の同伴許可が出なかった。
「母さんが、こないだダンジョンに行ったばっかりだし、今度エルフの里に行くなら遠出は駄目って……」
ショボーンとする美少年が可愛いのだが?
まあベル君が〖グロンディール大陸〗に飛んで行き、大怪我をしたのは夏のはじめ。
秋のはじめに一月弱もダンジョンに行かせてくれたことはご両親にとって、かなり悩んだうえでの許可だったんだろうね。
それでまた特級ダンジョンなんて、そりゃ心配にもなるだろう。というか――。
「イブさんたちのお里に行けることになったんですか?」
色々整ったらという話だったと思うんだけど、ベル君の予定に入っているという事は、そう遠くないという事なのかな?
「いや、まだ先だな。春の半ばくらいになればって事だけど、今は機織り機の数を増やしてるんじゃないか?」
エルフには聖属性魔法を使える人はそれなりにいるけど、闇属性魔法を使える人はいないんだって。なので【スリープ】をかけて毛刈りをするという方法ができないから、野生のモフッコから毛を刈る方法を色々試しているんだって。
「野生じゃとモフッコだけじゃなく、他の魔獣も集まってくるしな。その中で安全に毛を刈るのはなかなか難しそうじゃな」
「そうなんだよな。まあカボスはお陰で大量に集まってるってマムも喜んでたけど、毛刈りが進まないのが困っているんだよな。ヴィオは何か良い方法を思いつかないか?」
白雪さんとチアキさんから期待の目を向けられるけど、分断すればいいんじゃないの?
「一匹ずつにすれば落ち着くなら、風魔法の壁とかで分断すればよくないですか? にゃんことかの小さい生き物が好きなのは分かってるから、それを一緒に壁の中に入れて、ニャンニャンしている間に毛刈りするとか……」
「分断……確かにそうだな。毛を刈りながらカボスも採集できそうだが、小さい生き物はどこから連れてくるつもりだ? エルフの里に動物はいたかな?」
「魔法で良くないです? 水魔法で作れますよ。――こんな感じです」
水魔法で小さいお父さんを三体作って披露した。久しぶりに作ったけど、ミニお父さんがコサックダンスをしているのは可愛いのだ。
「なんじゃ、器用な事をするなぁ」
「ぶはっ、何でコサックダンス! クックック、ヴィオ、お前のセンス最高過ぎるぞ」
お褒めいただきありがとうございます。私の中の最高傑作なんですよ。
「ただ、本物の猫が好きなら効果は無いと思うんですけど、小さくて可愛い動くものが好きなだけならこれでもいいかなって」
「くっくっく、そ、そうだな。は~、腹痛い。だがやってみる価値はありそうだ。直接見せた方が話は早いだろうけど、俺がそれを習得しないとだな。ん~、ダンジョンはどうする?」
早速興味を持ったチアキさんだけど、特級ダンジョンへのお誘いを気にしてくれているのだろう。ベル君を置いていくのは可哀想だし、エルフの里に行くのが予定にあるなら、その後でも十分だと思う。
エルフの里の近くにはダンジョンがあると言っていたし、それならベル君も一緒に行くことができるだろう。
既に二人して水魔法を変形させようとしているし、しばらくは魔法に夢中になるかな?
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