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第十一話 超絶怒涛のテスト勉強
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「シルヴィ! 一カ月後は学年末テストよ! 今日からお互いの部屋に泊まり込んで毎晩勉強会しましょ! 目指すは下克上! いいわね!」
良くないです。藪から棒にも程がある。
私が選択授業を終えて寮に戻ってきたところ、植物園の出入り口の前で仁王立ちしていたリューシェ様。彼女の額には「下克上!!」と書かれたハチマキが巻かれていて、それはもうニッコニコで両手を広げていた。
私は彼女の言葉のうち「一カ月後は学年末テスト」という情報しか処理できず、他は全く意味が分からなくて途方に暮れた。互いの部屋で泊まり込み? 毎晩勉強会? 下克上ってなに? なんで?
たしかに、私がレナンドルと約束を交わしてから、私はリューシェ様避けようキャンペーンを終了し、無闇にジェルヴェへ喧嘩を売ろうとすることもやめた。それに伴い、アトラム女子たちと誰かの部屋でお泊りパジャマパーティーしたり、商業区へショッピングに出かけて着せ替え人形にされたりしたりと、まるで普通のJKのような青春を謳歌している。
リューシェ様が突発的に押しかけて泊まりに来るのもすっかり慣れたものだ。彼女が来たら必ず恋バナと称してレナンドルとのことを根掘り葉掘り聞かれるので、最近はもう開き直り、彼のどこがいかに素晴らしくて最高かと言うことをあけすけに話すようにもなっている。ついでにジェルヴェの話をいつ引き出せるかと手ぐすね引いて待っているのだが、その経過はまだあまり芳しくない。
ともかく、彼女とお泊りと言うのはまだ分かる。勉強会と言うのもまあ、理解できる。それが組み合わさり、さらには毎日とはこれいかに。
「リュー様、下克上ってなんですか……?」
とりあえず、一番意味不明なところを聞いてみる。するとリューシェ様は、待ってました! と言ったように目を爛々と輝かせ、拳を天に振り上げた。
「良い質問ね、さすがはシルヴィ! いいこと、わたしたち二人で協力すればきっと完璧なテスト対策ができるわ。それで、ジェルヴェを主席の座から引きずり下ろすのよ!」
振り上げたこぶしでそのままガッツポーズ。贔屓目なしに天下一かわいい。ブロマイドがあったらロットで買い占める。……じゃなくて。
「は、はあ……」
なんで? あからさまにそんな顔をしてみせると、リューシェ様は頬を膨らませて腰に手を当て、ズビシ、とこちらを指さした。アッ、ファンサみたい、最高。もっとください。
「よくお聞き、去年の学年首席の方はレニーだったわ。それなのに、レニーったら、自分はそんなタマじゃないとか言ってジェルヴェに主席の座を明け渡した……あの男、それに恥じるどころか、まるで当然みたいに偉ぶって、ふんぞり返ってるじゃない! あんな男、学年代表として相応しくないわ! 王子様だからって知ったことですか! ジェルヴェのイエスマンなレニーだって信用ならない……だから、私たちはテストで全科目満点を取って、文句なしの主席の座を手に入れて、あの男の思い上がりを挫いてやるのよ!」
どうしよう、説明を聞いても全然分からない。とりあえずリューシェ様がジェルヴェのこととなると挙動がバグり散らかす習性を持っているということだけは分かった。愛おしい。
もしかしなくてもこれって恋では……? ちょっと気ぶりすぎ?
「ジェルヴェ殿下、そんなにふんぞり返っていらっしゃいますか……? むしろ、主席としての責務をそつなく全うされているように思いますが……」
「まあ! 何を言っているの、シルヴィ! あの男ったら、校紀代理人である私のことを舐め腐って、対等な人間として扱わないし、私の言葉なんてマトモに取り合わないのよ! ふざけたことばっかり言って揶揄ってくるし、本当どうかしてる!」
プンスカ憤慨しながら、そんな恨み言をツラツラと捲し立てるリューシェ様も最高に愛らしい。しかし、彼女の目からジェルヴェはそんな風に見えているのか……傍から見れば、ジェルヴェの態度はまるきりデレッデレの溺愛なんだけど。
彼の少し居丈高な態度も、ロイヤルファミリーとしての振る舞いが身に染みている人ってことで違和感ないのだが、リベラルな大陸の人からしたら鼻につく態度に見えるのだろうか。むしろ王位継承権第一位なのにあそこまで気さくなのは異例も異例な気がするけどな。もしかして、彼女にとっては、この意識こそ、甘やかしのように見えるのだろうか。
「リュー様がそうおっしゃるなら……ジェルヴェ殿下の吠え面を拝むのも一興でございましょうし。腕が鳴りますわね」
「ウフフ、そうこなくっちゃ! よかった、シルヴィのことは心配していなかったけれど、他の子たちには遠慮されちゃって、ちょっと弱気になっていたところだったの。やっぱり、持つべきものは親友ね!」
「ヒッ、おっ……畏れ多い……」
「あらあら……」
真っ赤になったであろう顔を覆い隠すように、両手で目の前を隠す。最近のリューシェ様は私の様子がおかしくなってもこのように受け流してくれるようになったので神である。いつまで経っても飽きもせずにケタケタ笑って揶揄ってくるどこぞの最推しとは大違いだ。
さて、それからの私は、アトラム生の特権である必修科目受講免除を最大限活用し、選択科目授業と夜間見回り以外の全ての時間を、過去10年分の過去問分析、教授の出題傾向、当学年生徒の小テスト結果集積などに充て、全科目のテスト予想を7通り(一週間分)作成した。すべてはリューシェ様の勝利のために。推しに貢ぐのはオタクの本懐なので。生まれ変わってからこれまでにない程充足した時間を過ごすことができた。
対するリューシェ様も、彼女独自の情報網と教授陣とのツテで、実技試験の課題予想を立て、その傾向と対策を完璧にプロファイリングして持ち帰ってくれたので、流石としか言いようがなかった。人望のない私には決して出来ないことである。
そんなこんなで、リューシェ様と二人、授業以外ではずっと、本当にずっと、べったり過ごす時間は、オタクにとって至福のひと時としか言いようがなく。
「ちょっとちょっと、シルヴェーヌ・プリエン? 最近僕のリューシェを独占しすぎなんじゃないの」
そんな最中、テスト二週間前の選択授業で一緒になったジェルヴェが、わざわざ私の隣の席に腰掛け、絡んできたときは、黒ひげ危機一髪みたいに飛び上がってしまった。せっかく夢見心地だったのに、冷や水を浴びせかけられたようなとはこのことだ。それもナイアガラ並の勢いなのであわや溺死である。とりあえず机に打ち付けた膝がめちゃくちゃ痛いので慰謝料を払え、傍若無人のプリンスめが。
私は泡食ってドクドクと鼓動を跳ねさせつつ、何とか気を取り直し、コンコンと咳払いしては、今更ながらノース女っぽい高慢ちきな顔を取り繕った。何もかも手遅れだと言わんばかりに鼻で笑われたので遺憾の意を表さざるを得ない。一応周りにルブルムの連中がいるから体裁くらい整えないと色々面倒なんだよ、わかれよ。
「少なくとも、彼女はご自身のことを貴方様の所有物とは思っていらっしゃいませんことよ、殿下」
「へえ、言うじゃん。何、自分のものだって言いたいの?」
「まさか……私など、自分自身ですら自分のものではないような人間ですから。あの方とは違いますのよ、なにもかも……憧れないと言えば、嘘になりますわ」
「ハア、まったく、ノース女は辛気臭くて嫌になるよ。優しいリューシェはともかく、どうしてレニーは君みたいなのにこだわるのかねぇ」
「ほんまそれな」
「ハッ!?」
「……忘れてくださいませ」
得体の知れないものを見るような目で見られた。心外である。寝不足ついでにちょっと本音がまろび出ただけじゃん。ファンサうちわ振り回してもあらあらウフフで済ませてくれるアンタの未来のフィアンセを見習え。
「まあいいや、そんなことより君、リューシェを巻き込んで何企んでるわけ」
「人聞きの悪い……ただのテスト勉強でございます」
「えっ、もう!?」
「あら、そのご様子ですと、殿下はまだ……へえ、そうですの、良いことを聞きましたわ」
「待って待って、え、君たちが暇さえあれば肩を並べて何か色々し始めたのって2週間前くらいからだよね……早すぎない!? テストなんて1週間あれば余裕でしょ!」
「これはこれは……才能豊かな殿下がおっしゃることはやはりひと味違いますわね。御見それいたしました」
「前々から思ってたんだけど、ルブルム寮の生徒だけ嫌味の伝え方を教えるマナー講座が必修だったりするの?」
口角を引き攣らせながら、ジェルヴェはこめかみに青筋を立てて凄んでみせる。しかし彼のガチを知っていれば、これしきは恐るるに足らぬ甘噛み程度のジャブだ。彼は本気になると表情をそぎ落とし静かになる。これで筋金入りの合理主義者なのだ。控えめに言ってホラーである。
「リュー様は貴方様のことを思って努力しておいでです。少しくらい歯ごたえのある程度まで仕上げていらっしゃらなければ、肩透かしも良いところでしてよ」
「言ってくれるなあ……僕もレニーを巻き込んで今日からガチるか……」
「不覚……敵に塩を送ってしまいました……敵には毒を盛るのがプリエンの流儀ですのに」
「君んちもしかして反社なの?」
ただただニコリと笑ってやれば、ジェルヴェはノースの闇を見た、なんて呟いて身震いした。何を言う、こんなのまだ逢魔が時程度のものだ。ノースの暗部を舐めちゃいけないよ。微塵も誇れないのでいち早く本家ごと自爆できる日を楽しみにしているとだけここに記しておくこととする。
良くないです。藪から棒にも程がある。
私が選択授業を終えて寮に戻ってきたところ、植物園の出入り口の前で仁王立ちしていたリューシェ様。彼女の額には「下克上!!」と書かれたハチマキが巻かれていて、それはもうニッコニコで両手を広げていた。
私は彼女の言葉のうち「一カ月後は学年末テスト」という情報しか処理できず、他は全く意味が分からなくて途方に暮れた。互いの部屋で泊まり込み? 毎晩勉強会? 下克上ってなに? なんで?
たしかに、私がレナンドルと約束を交わしてから、私はリューシェ様避けようキャンペーンを終了し、無闇にジェルヴェへ喧嘩を売ろうとすることもやめた。それに伴い、アトラム女子たちと誰かの部屋でお泊りパジャマパーティーしたり、商業区へショッピングに出かけて着せ替え人形にされたりしたりと、まるで普通のJKのような青春を謳歌している。
リューシェ様が突発的に押しかけて泊まりに来るのもすっかり慣れたものだ。彼女が来たら必ず恋バナと称してレナンドルとのことを根掘り葉掘り聞かれるので、最近はもう開き直り、彼のどこがいかに素晴らしくて最高かと言うことをあけすけに話すようにもなっている。ついでにジェルヴェの話をいつ引き出せるかと手ぐすね引いて待っているのだが、その経過はまだあまり芳しくない。
ともかく、彼女とお泊りと言うのはまだ分かる。勉強会と言うのもまあ、理解できる。それが組み合わさり、さらには毎日とはこれいかに。
「リュー様、下克上ってなんですか……?」
とりあえず、一番意味不明なところを聞いてみる。するとリューシェ様は、待ってました! と言ったように目を爛々と輝かせ、拳を天に振り上げた。
「良い質問ね、さすがはシルヴィ! いいこと、わたしたち二人で協力すればきっと完璧なテスト対策ができるわ。それで、ジェルヴェを主席の座から引きずり下ろすのよ!」
振り上げたこぶしでそのままガッツポーズ。贔屓目なしに天下一かわいい。ブロマイドがあったらロットで買い占める。……じゃなくて。
「は、はあ……」
なんで? あからさまにそんな顔をしてみせると、リューシェ様は頬を膨らませて腰に手を当て、ズビシ、とこちらを指さした。アッ、ファンサみたい、最高。もっとください。
「よくお聞き、去年の学年首席の方はレニーだったわ。それなのに、レニーったら、自分はそんなタマじゃないとか言ってジェルヴェに主席の座を明け渡した……あの男、それに恥じるどころか、まるで当然みたいに偉ぶって、ふんぞり返ってるじゃない! あんな男、学年代表として相応しくないわ! 王子様だからって知ったことですか! ジェルヴェのイエスマンなレニーだって信用ならない……だから、私たちはテストで全科目満点を取って、文句なしの主席の座を手に入れて、あの男の思い上がりを挫いてやるのよ!」
どうしよう、説明を聞いても全然分からない。とりあえずリューシェ様がジェルヴェのこととなると挙動がバグり散らかす習性を持っているということだけは分かった。愛おしい。
もしかしなくてもこれって恋では……? ちょっと気ぶりすぎ?
「ジェルヴェ殿下、そんなにふんぞり返っていらっしゃいますか……? むしろ、主席としての責務をそつなく全うされているように思いますが……」
「まあ! 何を言っているの、シルヴィ! あの男ったら、校紀代理人である私のことを舐め腐って、対等な人間として扱わないし、私の言葉なんてマトモに取り合わないのよ! ふざけたことばっかり言って揶揄ってくるし、本当どうかしてる!」
プンスカ憤慨しながら、そんな恨み言をツラツラと捲し立てるリューシェ様も最高に愛らしい。しかし、彼女の目からジェルヴェはそんな風に見えているのか……傍から見れば、ジェルヴェの態度はまるきりデレッデレの溺愛なんだけど。
彼の少し居丈高な態度も、ロイヤルファミリーとしての振る舞いが身に染みている人ってことで違和感ないのだが、リベラルな大陸の人からしたら鼻につく態度に見えるのだろうか。むしろ王位継承権第一位なのにあそこまで気さくなのは異例も異例な気がするけどな。もしかして、彼女にとっては、この意識こそ、甘やかしのように見えるのだろうか。
「リュー様がそうおっしゃるなら……ジェルヴェ殿下の吠え面を拝むのも一興でございましょうし。腕が鳴りますわね」
「ウフフ、そうこなくっちゃ! よかった、シルヴィのことは心配していなかったけれど、他の子たちには遠慮されちゃって、ちょっと弱気になっていたところだったの。やっぱり、持つべきものは親友ね!」
「ヒッ、おっ……畏れ多い……」
「あらあら……」
真っ赤になったであろう顔を覆い隠すように、両手で目の前を隠す。最近のリューシェ様は私の様子がおかしくなってもこのように受け流してくれるようになったので神である。いつまで経っても飽きもせずにケタケタ笑って揶揄ってくるどこぞの最推しとは大違いだ。
さて、それからの私は、アトラム生の特権である必修科目受講免除を最大限活用し、選択科目授業と夜間見回り以外の全ての時間を、過去10年分の過去問分析、教授の出題傾向、当学年生徒の小テスト結果集積などに充て、全科目のテスト予想を7通り(一週間分)作成した。すべてはリューシェ様の勝利のために。推しに貢ぐのはオタクの本懐なので。生まれ変わってからこれまでにない程充足した時間を過ごすことができた。
対するリューシェ様も、彼女独自の情報網と教授陣とのツテで、実技試験の課題予想を立て、その傾向と対策を完璧にプロファイリングして持ち帰ってくれたので、流石としか言いようがなかった。人望のない私には決して出来ないことである。
そんなこんなで、リューシェ様と二人、授業以外ではずっと、本当にずっと、べったり過ごす時間は、オタクにとって至福のひと時としか言いようがなく。
「ちょっとちょっと、シルヴェーヌ・プリエン? 最近僕のリューシェを独占しすぎなんじゃないの」
そんな最中、テスト二週間前の選択授業で一緒になったジェルヴェが、わざわざ私の隣の席に腰掛け、絡んできたときは、黒ひげ危機一髪みたいに飛び上がってしまった。せっかく夢見心地だったのに、冷や水を浴びせかけられたようなとはこのことだ。それもナイアガラ並の勢いなのであわや溺死である。とりあえず机に打ち付けた膝がめちゃくちゃ痛いので慰謝料を払え、傍若無人のプリンスめが。
私は泡食ってドクドクと鼓動を跳ねさせつつ、何とか気を取り直し、コンコンと咳払いしては、今更ながらノース女っぽい高慢ちきな顔を取り繕った。何もかも手遅れだと言わんばかりに鼻で笑われたので遺憾の意を表さざるを得ない。一応周りにルブルムの連中がいるから体裁くらい整えないと色々面倒なんだよ、わかれよ。
「少なくとも、彼女はご自身のことを貴方様の所有物とは思っていらっしゃいませんことよ、殿下」
「へえ、言うじゃん。何、自分のものだって言いたいの?」
「まさか……私など、自分自身ですら自分のものではないような人間ですから。あの方とは違いますのよ、なにもかも……憧れないと言えば、嘘になりますわ」
「ハア、まったく、ノース女は辛気臭くて嫌になるよ。優しいリューシェはともかく、どうしてレニーは君みたいなのにこだわるのかねぇ」
「ほんまそれな」
「ハッ!?」
「……忘れてくださいませ」
得体の知れないものを見るような目で見られた。心外である。寝不足ついでにちょっと本音がまろび出ただけじゃん。ファンサうちわ振り回してもあらあらウフフで済ませてくれるアンタの未来のフィアンセを見習え。
「まあいいや、そんなことより君、リューシェを巻き込んで何企んでるわけ」
「人聞きの悪い……ただのテスト勉強でございます」
「えっ、もう!?」
「あら、そのご様子ですと、殿下はまだ……へえ、そうですの、良いことを聞きましたわ」
「待って待って、え、君たちが暇さえあれば肩を並べて何か色々し始めたのって2週間前くらいからだよね……早すぎない!? テストなんて1週間あれば余裕でしょ!」
「これはこれは……才能豊かな殿下がおっしゃることはやはりひと味違いますわね。御見それいたしました」
「前々から思ってたんだけど、ルブルム寮の生徒だけ嫌味の伝え方を教えるマナー講座が必修だったりするの?」
口角を引き攣らせながら、ジェルヴェはこめかみに青筋を立てて凄んでみせる。しかし彼のガチを知っていれば、これしきは恐るるに足らぬ甘噛み程度のジャブだ。彼は本気になると表情をそぎ落とし静かになる。これで筋金入りの合理主義者なのだ。控えめに言ってホラーである。
「リュー様は貴方様のことを思って努力しておいでです。少しくらい歯ごたえのある程度まで仕上げていらっしゃらなければ、肩透かしも良いところでしてよ」
「言ってくれるなあ……僕もレニーを巻き込んで今日からガチるか……」
「不覚……敵に塩を送ってしまいました……敵には毒を盛るのがプリエンの流儀ですのに」
「君んちもしかして反社なの?」
ただただニコリと笑ってやれば、ジェルヴェはノースの闇を見た、なんて呟いて身震いした。何を言う、こんなのまだ逢魔が時程度のものだ。ノースの暗部を舐めちゃいけないよ。微塵も誇れないのでいち早く本家ごと自爆できる日を楽しみにしているとだけここに記しておくこととする。
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