無能転生者の異世界英雄譚～パーティーを追放されたが、チートスキルを悪役令嬢から授かったので英雄になる〜ですがショタワンコにされました、ぴえん

第３章 公爵家編

５２．犯人確定！？

「リンジーお嬢様はいつから病に？」


俺は2人にいつからこのような病になっていたか聞いた。


「半年前ぐらいか…あのころはリンジーは元気で勉学にも励み可愛くてそれはもう可愛くて可愛い可愛い可愛い可愛い！！！！！！！！！！！！」


ちょっ！？
イーニアス様！？！？！？


「お、落ち着いてください！」


突然なぜか発狂するイーニアス様。


「あ…あぁ…すまない。
娘のことになるとつい…」


いわゆる親バカなのだろうか。
だが、愛されている証拠か。


「ではその時の状況を伺えますか？」


仕切り直して、その時の状況を伺う。


「父上はそのときいなかった。
代わりに私が話そう」


リンジーのお兄さんジョーディ様がキリッとした顔で話そうとする。


「あのとき、屋敷に訪れた多くの人に回復魔法を行っていた。実は、妹は聖女として活動もしているのだ」


すごい…公爵家で聖女とか鬼に金棒だな。
しかも慈善活動も惜しまないなんてすごいな。

貴族なんて偉そうなヤツらが5割ぐらいだと思っていたけどこういう人もいるのか。


「そのときのリンジーの真剣な横顔があまりにも尊くて可愛くて可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！」



ちょっ！？
ジョーディ様！？！？！？
いや、お前もかい！！！！！！！！


「お、落ち着いてください！」


突然なぜか発狂するジョーディ様。


「あ…あぁ…すまない。
妹のことになるとつい…」


いわゆるシスコンなのだろうか。
だが、愛されている証拠か。

貴族ってもっとキリッとしているかと思ったけど
こういう人たちもいるんだな。


「可能性としてはその人たちの中に…」


「だが、探すのはこんなんだぞ。
領地の人間だけではないからな」


むむむ、それはやっかいだ。
他国からの暗殺でこっそりリンジーお嬢様に近づいたとなればさらに難しいぞ。


「疑問になんだがこの活動が終わったあとも
元気よく魔法の勉強や練習をして、ディナーも完食していたぞ」


ん？

即効性はないとはいえ食欲が普通にあるのはおかしいな。

ラーニングの解析でわかったことだが
固有魔法『ポイズンカース』はじわじわと蝕む毒であるが、最初は気だるさが出てきて食欲は湧かないはずだ。

ということは、屋敷に訪れた多くの人の中に犯人がいない可能性がある。


「ということは…内部犯…？」


使用人たちを疑うしかない。

そして、リンジーお嬢様に
その日会った人に絞って聞き込みしてみよう。


「なるほど。私は覚えているぞ」


ジョーディ様すごいな。
半年前の記憶をそこまで覚えているとは。


「いつもリンジーの傍にいて変な男に引っかからないかチェックしているからな！」


ちょっ！？  ジョーディ様！？

屋敷の中ですよ！？！？


「でかしたぞ我が息子よ！」


イーニアス様まで！？！？！？

過保護過ぎやしないか！？！？

なんだかリンジーお嬢様が可哀想になってきたぞ…。


そして、ジョーディ様の記憶で3人の容疑者が上がった。

メイドのレッティ。
執事のコボルト。
シェフのアルデン。

この中に犯人がいるのか！？


そして、一人一人事情聴取をすることになる。

まずはメイドのレッティさんだ！


「さすがに半年前のことは覚えかねますが…」


ですよねぇーーー！！！！！

というわけでレッティさんは事情聴取にならない。


そして、シェフのアルデンさん。


「あ！？  半年前のことなんか覚えられっか！」


ですよねぇーーー！！！！！
そして、公爵家のシェフとは思えないぐらいワイルドな口調！？


「だがまぁ、その日のディナーのメニューならメモがあるからそれならわかるぞ！」


うーん。
あまり当てにはならないか？


続いて執事のコボルトさん。


「私は随時記録しておりますからな」


お、すごい！
さすがは執事だ！


するとコボルトさんは手帳を取り出して
読み始める。


「えーっと…あのときは…。
リンジー様の聖女活動のお手伝いをしましたね。
そして、着替え、魔法の読書や鍛錬、夕食、お風呂、という順で22時に就寝なされました。
しかし、それから1時間後、リンジー様が助けを求めて今かかってらっしゃる病気に気づいたのです」


なるほど。

こうして聞くと全員リンジーお嬢様を呪うチャンスがありそうでないような…。

それに、この3人の中に犯人がいるとも限らない。

さて、どうしたものか。


「怪しいと思うと怪しく感じる」


ん？

あ！

犯人を見つける手段があるかも！？

試してみるか！！！！