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Step12 世界一愛しい日に贈る最高の誓い
あの日の約束は、永遠の誓いに
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結局、その後はどんちゃん騒ぎ。
いくらお開きにしようと言っても聞く耳持たずなので、途中退室オッケーの延長戦とすることにした。
「だーっ!! あの酒豪ども!! フィルの誕生日が終わるかと思っただろうがーっ!!」
一足早くパーティー会場を抜けて魔領の家に戻ったノクスは、寝室に入った瞬間に不満を大爆発させた。
「ま、まあまあ…。パーティーなんて久しぶりだし、みんな楽しくて止まらなくなっちゃっただけだって。大目に見てあげてよ。」
「いーやーだ!! これでフィルの誕生日が過ぎたら、一生恨むところだ。ギリギリまで付き合ってやっただけマシだと思え!」
「そんな、子供みたいに……」
これは初めての事態だ。
こちらの誕生日を忘れたことがないノクスだけど、これまでは時間にまでこだわることもなかったのに。
彼がそうなる心情を察するなら―――
「その……もしかして、今年のプレゼントは特別だったりした…?」
自意識過剰かもしれないと思いつつも、考えつく可能性がこれくらいしかない。
「そういうことだよ。」
こちらの指摘をあっさりと認めたノクス。
その頬が、ほんの少し紅潮しているのが見て取れる。
(え、どうしよう…。心の準備してない……)
すみません。
自分で催促しておいてって話だけど、そこまで大層なものを用意しているとは思っていなかった。
だって、以前の事件で誕生日プレゼント予定だった物を先んじていただいてしまったもの。
もしかして、あれを超える何かを用意しようと頑張ってくれちゃいました…?
「フィル、ここに座れ。」
ノクスがベッドを示したので、とりあえず素直に座る。
隣に座ってくるノクスを見つめながら、落ち着かない気持ちで次の展開を待つ。
そっとこちらの手を取ったノクスは、もう片方の手でそこを覆って―――
「え…?」
ノクスの手が離れた瞬間、フィレオトールは大きく目を開くしかなかった。
左手の薬指。
ノクスが手をどけたそこには、銀でできた縁の中に淡い紫色の小さな宝石が敷き詰められた指輪がはまっていたのだ。
「ノクス、これ……」
全く想定になかった展開に、フィレオトールは半ば茫然としてノクスを見る。
「フィルが一番好きだっていう色で作ってもらったんだ。付き合ってもうちょいで二年になるし、お前の気持ちも十分に聞けたし……そろそろ、こういう形で縛っても許されるかなって。」
珍しくはにかんで、ノクスはそんなことを言う。
それを聞いて、フィレオトールは改めて左手に光る指輪に視線を落とす。
特別なプレゼントだと言って贈られた指輪。
それをこの指にはめたということは、指輪に込められた意味はそういうことで……
「………っ」
どうしよう。
嬉しすぎて泣きそうだ。
精霊たちには、祝ってくれる気持ちが嬉しいから贈り物に優劣はないなんて言ったけど……
この指輪に勝る贈り物なんて、この世に存在するの―――?
「フィル。」
涙ぐむ自分の手を取って微笑むノクス。
深い愛情がこもったその瞳に、胸が痛いほどに高鳴った。
「ガキの頃に言ったことを覚えてるか? フィルに何かあったらおれが守ってやるから、おれに何かあったらお前が守ってくれ。大変なことも面倒なことも、二人でどうにかすればいいって。」
「う、うん……」
「今思うと、あれって完全にプロポーズだと思わないか?」
「あ、言われてみると……」
「きっと、おれは出会った瞬間からフィルに惚れてたんだわな。その気持ちを一度も曲げずに今まで生きてきたことを、おれは誇りに思う。そんで、これからも曲げるつもりはない。だから、あの時の誓いをレベルアップさせてくれ。」
「レベルアップ…?」
おうむ返しに訊ねると、ノクスは静かに頷いた。
「本当は、告白した時から心に決めていたことだ。指輪と一緒に、この誓いも受け取ってほしい。」
まるで、姫に愛を捧げる王子のように。
ノクスは、指輪がはまったフィレオトールの薬指に口づけを落とす。
「おれは、一生フィルから離れない。もしもフィルが過ちを犯す時があったなら、その時はおれも罪を背負おう。この先何があったとしても、最後までフィルと共に生き抜くと誓う。」
それはまさしく、最高の贈り物。
幸せなんて言葉では表現できない、何にも勝る世界一の誓いだ。
「―――っ!!」
感情があふれて、たまらずノクスに抱きつく。
それで抱き締め返してもらえたら、必死にこらえていた涙が堰を切ったように流れ出してしまった。
「ありがとう……嬉しい。すごく嬉しい。う……ううぅ…っ」
それだけを伝えるのが精一杯で、その後は何もかもが嗚咽に飲み込まれてしまう。
「フィル、愛してる。」
甘い囁きと甘いキス。
涙は一向に止まらなかったけれど、自分もノクスと同じ気持ちだということが伝わってほしくて、一生懸命そのキスに応えた。
いくらお開きにしようと言っても聞く耳持たずなので、途中退室オッケーの延長戦とすることにした。
「だーっ!! あの酒豪ども!! フィルの誕生日が終わるかと思っただろうがーっ!!」
一足早くパーティー会場を抜けて魔領の家に戻ったノクスは、寝室に入った瞬間に不満を大爆発させた。
「ま、まあまあ…。パーティーなんて久しぶりだし、みんな楽しくて止まらなくなっちゃっただけだって。大目に見てあげてよ。」
「いーやーだ!! これでフィルの誕生日が過ぎたら、一生恨むところだ。ギリギリまで付き合ってやっただけマシだと思え!」
「そんな、子供みたいに……」
これは初めての事態だ。
こちらの誕生日を忘れたことがないノクスだけど、これまでは時間にまでこだわることもなかったのに。
彼がそうなる心情を察するなら―――
「その……もしかして、今年のプレゼントは特別だったりした…?」
自意識過剰かもしれないと思いつつも、考えつく可能性がこれくらいしかない。
「そういうことだよ。」
こちらの指摘をあっさりと認めたノクス。
その頬が、ほんの少し紅潮しているのが見て取れる。
(え、どうしよう…。心の準備してない……)
すみません。
自分で催促しておいてって話だけど、そこまで大層なものを用意しているとは思っていなかった。
だって、以前の事件で誕生日プレゼント予定だった物を先んじていただいてしまったもの。
もしかして、あれを超える何かを用意しようと頑張ってくれちゃいました…?
「フィル、ここに座れ。」
ノクスがベッドを示したので、とりあえず素直に座る。
隣に座ってくるノクスを見つめながら、落ち着かない気持ちで次の展開を待つ。
そっとこちらの手を取ったノクスは、もう片方の手でそこを覆って―――
「え…?」
ノクスの手が離れた瞬間、フィレオトールは大きく目を開くしかなかった。
左手の薬指。
ノクスが手をどけたそこには、銀でできた縁の中に淡い紫色の小さな宝石が敷き詰められた指輪がはまっていたのだ。
「ノクス、これ……」
全く想定になかった展開に、フィレオトールは半ば茫然としてノクスを見る。
「フィルが一番好きだっていう色で作ってもらったんだ。付き合ってもうちょいで二年になるし、お前の気持ちも十分に聞けたし……そろそろ、こういう形で縛っても許されるかなって。」
珍しくはにかんで、ノクスはそんなことを言う。
それを聞いて、フィレオトールは改めて左手に光る指輪に視線を落とす。
特別なプレゼントだと言って贈られた指輪。
それをこの指にはめたということは、指輪に込められた意味はそういうことで……
「………っ」
どうしよう。
嬉しすぎて泣きそうだ。
精霊たちには、祝ってくれる気持ちが嬉しいから贈り物に優劣はないなんて言ったけど……
この指輪に勝る贈り物なんて、この世に存在するの―――?
「フィル。」
涙ぐむ自分の手を取って微笑むノクス。
深い愛情がこもったその瞳に、胸が痛いほどに高鳴った。
「ガキの頃に言ったことを覚えてるか? フィルに何かあったらおれが守ってやるから、おれに何かあったらお前が守ってくれ。大変なことも面倒なことも、二人でどうにかすればいいって。」
「う、うん……」
「今思うと、あれって完全にプロポーズだと思わないか?」
「あ、言われてみると……」
「きっと、おれは出会った瞬間からフィルに惚れてたんだわな。その気持ちを一度も曲げずに今まで生きてきたことを、おれは誇りに思う。そんで、これからも曲げるつもりはない。だから、あの時の誓いをレベルアップさせてくれ。」
「レベルアップ…?」
おうむ返しに訊ねると、ノクスは静かに頷いた。
「本当は、告白した時から心に決めていたことだ。指輪と一緒に、この誓いも受け取ってほしい。」
まるで、姫に愛を捧げる王子のように。
ノクスは、指輪がはまったフィレオトールの薬指に口づけを落とす。
「おれは、一生フィルから離れない。もしもフィルが過ちを犯す時があったなら、その時はおれも罪を背負おう。この先何があったとしても、最後までフィルと共に生き抜くと誓う。」
それはまさしく、最高の贈り物。
幸せなんて言葉では表現できない、何にも勝る世界一の誓いだ。
「―――っ!!」
感情があふれて、たまらずノクスに抱きつく。
それで抱き締め返してもらえたら、必死にこらえていた涙が堰を切ったように流れ出してしまった。
「ありがとう……嬉しい。すごく嬉しい。う……ううぅ…っ」
それだけを伝えるのが精一杯で、その後は何もかもが嗚咽に飲み込まれてしまう。
「フィル、愛してる。」
甘い囁きと甘いキス。
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