23 / 55
第3章 似て非なる者
四話 対峙
しおりを挟む
――――同時刻――――
アミとユキは家内にて、今夜の夕食へ向けての準備の真っ最中であった。
「狂座の者が攻めて来たぞぉ!!」
突如、家外にて叫び声が響き渡った。
「アミ!」
まさか白昼堂々攻めて来るとは思っていなかったのか、ユキも思わず声を上げる。
“――嘘!? まさかここまで気付かれずに侵入してくるなんて……”
アミは狂座の者の侵入に対して、自然の警告の声が聴こえなかった事を疑問に思うが、今はそれ処では無い。
再び闘いが始まる。ユキは既に雪一文字を腰へ差していた。
ミオはまだ、帰って来ていない。
「ユキ!」
二人は顔を見合せる。
ミオ一人で狂座の者を相手にするのは、さすがに分が悪い。アミですら、狂座の師団長クラスには及ばないのだから。
「ミオが危ない!」
「急ぎましょう!」
ユキの号令を皮切りに、二人は家を飛び出したのだった。
“――果たして、どれ程の者が?”
家を飛び出し、二人走る最中ユキは攻めて来た狂座に対する戦力思考を施す。
師団長や軍団長クラスなら、彼にとっては全く問題では無い。ただもし、いや十中八九そうだろう。当主直属部隊クラスが相手ならと考える。
勝てるかどうかも難しい上、周りにも多大な犠牲を出しかねない。
出来れば侵入する前に、片付けたかったと。
「ミオちゃんが敵に捕まっている。急いで!」
途中、前方から走ってきた住人に、すれ違い様に二人は声を掛けられる。
「ミオ……」
妹を心配するあまり、アミは表情が蒼白に引きつりながら呟く。
最悪の事態は回避せねばと、二人は走る速度を更に早める。そして、漸く見えてきた。
八間(約18M)程先にへ垂れ込んでいるミオに、それを見下ろしている一際目立つ蒼髪の人物の姿を。
周りには住人達が、恐れおののく様にがやついていた。
「アイツは!!」
ユキはその蒼髪の人物を目視確認するなり、目を見開きながら口を開いていた。
アミとユキは家内にて、今夜の夕食へ向けての準備の真っ最中であった。
「狂座の者が攻めて来たぞぉ!!」
突如、家外にて叫び声が響き渡った。
「アミ!」
まさか白昼堂々攻めて来るとは思っていなかったのか、ユキも思わず声を上げる。
“――嘘!? まさかここまで気付かれずに侵入してくるなんて……”
アミは狂座の者の侵入に対して、自然の警告の声が聴こえなかった事を疑問に思うが、今はそれ処では無い。
再び闘いが始まる。ユキは既に雪一文字を腰へ差していた。
ミオはまだ、帰って来ていない。
「ユキ!」
二人は顔を見合せる。
ミオ一人で狂座の者を相手にするのは、さすがに分が悪い。アミですら、狂座の師団長クラスには及ばないのだから。
「ミオが危ない!」
「急ぎましょう!」
ユキの号令を皮切りに、二人は家を飛び出したのだった。
“――果たして、どれ程の者が?”
家を飛び出し、二人走る最中ユキは攻めて来た狂座に対する戦力思考を施す。
師団長や軍団長クラスなら、彼にとっては全く問題では無い。ただもし、いや十中八九そうだろう。当主直属部隊クラスが相手ならと考える。
勝てるかどうかも難しい上、周りにも多大な犠牲を出しかねない。
出来れば侵入する前に、片付けたかったと。
「ミオちゃんが敵に捕まっている。急いで!」
途中、前方から走ってきた住人に、すれ違い様に二人は声を掛けられる。
「ミオ……」
妹を心配するあまり、アミは表情が蒼白に引きつりながら呟く。
最悪の事態は回避せねばと、二人は走る速度を更に早める。そして、漸く見えてきた。
八間(約18M)程先にへ垂れ込んでいるミオに、それを見下ろしている一際目立つ蒼髪の人物の姿を。
周りには住人達が、恐れおののく様にがやついていた。
「アイツは!!」
ユキはその蒼髪の人物を目視確認するなり、目を見開きながら口を開いていた。
0
あなたにおすすめの小説
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
【完結】一番腹黒いのはだあれ?
やまぐちこはる
恋愛
■□■
貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。
三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。
しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。
ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。
【完結】真実の愛はおいしいですか?
ゆうぎり
恋愛
とある国では初代王が妖精の女王と作り上げたのが国の成り立ちだと言い伝えられてきました。
稀に幼い貴族の娘は妖精を見ることができるといいます。
王族の婚約者には妖精たちが見えている者がなる決まりがありました。
お姉様は幼い頃妖精たちが見えていたので王子様の婚約者でした。
でも、今は大きくなったので見えません。
―――そんな国の妖精たちと貴族の女の子と家族の物語
※童話として書いています。
※「婚約破棄」の内容が入るとカテゴリーエラーになってしまう為童話→恋愛に変更しています。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
廃城の泣き虫アデリー
今野綾
ファンタジー
領主の娘だったアデリーはある日家族を殺され育った領地から命からがら逃げ出した。辿り着いた先は廃城。ひとり、ふたりと住人が増える中、問題が次々とおこって…
表紙はフリー素材です
【完結】お父様の再婚相手は美人様
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
シャルルの父親が子連れと再婚した!
二人は美人親子で、当主であるシャルルをあざ笑う。
でもこの国では、美人だけではどうにもなりませんよ。
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる