雫 -SIZUKU- 最終特異少年戦記~破


※本作は序の続きとなります。先ず序を読了後にお進みください。



言語を絶する死闘の末、当主直属最強のアザミを辛くも倒したユキだが、自身も致命傷を負ってしまう。

死の淵を彷徨っていたユキだが、自身がこんなにも愛されていた事を改めて知り、無事アミの下へと生還を果たした。


季節は変わり、アミの下へ帰還する妹。

もう一人の特異点の目的。

忍び寄る直属筆頭。

各々の思惑が交錯していくーー


**********


「だからこそ、アナタだけは私の手で殺す……」


その表情は同情でも憎悪でも無い、憂いに帯びていた。


「想像出来ないんですよ、アナタが私以外に倒される姿なんて。アナタは私の中で、強いまま……」


「ユキ……」


蒼白い吹雪が二人を包み込む中、アミはユキの後ろ姿がとてもーーそう、とても哀しそうに見えた。


「アナタの事は絶対許せないし、大嫌いだけど……」


冷たく輝く蒼白い光が、その存在を消して逝くかの様に二人の、そして最後の特異点が墜つ。


“闘いの中でしか生きられない俺達にとって、真に正しいものが有るとするなら、それは強さだけだーー”


ユキはかつて彼が自身に語った信念を、思いの丈反芻する。


「その揺るぎ無いまでの信念と強さだけは……好きだったーー」



***********


※これは苛酷な運命に翻弄された、人在らざる少年の壮絶な闘いの軌跡と、守る抜く事となる少女との悠久なる愛の物語。

胸が痛い程に感じてください。愛する者の為に生き抜いた、想いの深さと強さを。
――――――――――――


※完結まで30万文字程の長編となるので、序破急の三部作に別けます。


※メリーバッドエンド、悲恋とも云える本作ですので、絶対ハッピーエンド主義の方には向かない事をご了承ください。

悲恋ながらも報われる想いと救い。願わくば、この想いが誰かの心に届きますようーー
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