雫 -SIZUKU- 最終特異少年戦記~破

ユキナ

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第6章 特異点

七話 決着の刻

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「アナタは悪だ、誰よりも。でもそれは私も同じ。だからこそ私達は集った。誰よりも強く、誰よりも信頼出来た」


ユキの想い。同じ境遇を生きた特異点だからこそ理解出来る、常人の理解を越えた確かな絆。


「ユキヤ、お前……」


お互いが凍りついていく、その絶対零度の空間の中でユキはその深い銀色の、でもとても穏やか瞳でシグレを見据えて。


「だからこそ、アナタだけは私の手で殺す……」


その表情は同情でも憎悪でも無い、憂いに帯びていた。


「想像出来ないんですよ、アナタが私以外に倒される姿なんて。アナタは私の中で、強いまま……」


「ユキ……」


蒼白い吹雪が二人を包み込む中、アミはユキの後ろ姿がとてもーーそう、とても哀しそうに見えた。


シグレの両手がガクリと墜ちる。その表情は笑みを浮かべていたが、以前の冷笑とは違い、それは憑き物が取れた様な憂いを帯びた微笑だった。


「アナタの事は絶対許せないし、大嫌いだけど……」


冷たく輝く蒼白い光が、その存在を消して逝くかの様に二人の、そして最後の特異点が墜つ。


“闘いの中でしか生きられない俺達にとって、真に正しいものが有るとするなら、それは強さだけだーー”


ユキはかつてシグレが自身に語った信念を、思いの丈反芻する。


「その揺るぎないまでの信念と強さだけは……好きだったーー」
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