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セイドリックの災難3
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ロクさんの食事を終え、下女に後を任せると、俺はひとりで2階の書斎にこもっていた。
これまで空いた時間は鍛錬に費やしていたが、この屋敷ではそうもいかない。それならばと、以前隊長から聞いた兵法の本を読もうと書斎に持ち込んでいたのだ。
隊長が薦めるだけあってかなり専門的で、だが余程癖のある軍師が書いたのではと思うほどかなり捻くれてはいたが、この手の本にしては面白い内容だった。
俺は参謀向きではないから実践することはないだろうが、こういうのはレイルのほうが向いている。今度貸してやろう。
「そろそろ寝るか」
俺は椅子の上で、うーんと伸びをした。
とりあえずロクさんの様子をみてから寝ようと、俺は階段を降りかけたとき、1階の奥からバターンという大きな物音が響いた。
(なんだ!?)
この時間、下女ももう帰宅していて、この屋敷には俺とロクさんの2人しかいない。となるとこの音はロクさんしかいない。
何かあったのかと急いで階段を駆け降りた。
「ロクさん!?」
ロクさんが使っている部屋からもっと奥。廊下の端でロクさんが肩を押さえて蹲っているのが見え、俺は慌てて駆け寄った。
「どうしたんだ? 寝ていなくてはダメだろう」
「いたたた……すみません、ちょっと、手洗いにいきたくて。捻った足を庇ったら転んでしまいました」
痛む足で頑張って廊下まで出たものの、蹴躓いて転んでしまったということか。
手洗い……そうか。そこまで考えが及ばなかった。
「そこまで気が回らなくてすまない。怪我したところは大丈夫か? 見せてみろ」
俺はロクさんの骨折したほうの手を持ち上げて確認するが、そちらは大丈夫そうだ。
それよりも怪我をした手を庇ったせいで、肩をしこたま打ちつけたようだ。
「怪我をしたところは大丈夫なようだが、肩を打ったか。手当をしよう。部屋に戻ろう……とその前に手洗いは大丈夫か?」
「あ、いや、……すみません、連れて行っていただけると助かります。……わっ」
俺は子供でも持ち上げるようにひょいと抱き上げると、そのままその先にある手洗い場まで連れて行った。
「ひとりで用を足せるのか?」
「あ、いや、そこは片手でもなんとか……! すみません、ひとりでできます!」
一緒に中へ入り手伝おうとすると、慌ててロクさんは扉を閉めてしまった。
戦場で負傷した仲間の介助をやり慣れている俺からすると、そんなに恥ずかしがらずとも良いのにと思うが……まあひとりでできるならそれに越したことはない。
ロクさんがなんとか用を足し終えて出てくると、転ばないようまた彼を担いで客間に戻った。
「思ったより打ちつけているな。受け身はとれなかったのか」
肩を見せてもらうと、思ったよりもひどく、青黒い内出血が俺の手のひらサイズまで大きく広がっている。
これはしばらくは痛みそうだ。用意した湿布を包帯で固定する。
「俺、そういうのちょっとできなくて。そそっかしいし、こうやってよく怪我をしてしまうんです」
「そそっかしくて怪我をするなら考えものだな。もっと鍛えろ! 下半身に筋肉がないから足をとられるんだ。お前はあの現場で作業するには細すぎる。ほかの人足どもを見ろ。皆遅れを取らぬよう鍛えている。揶揄されても文句は言えんだろうが」
背が低いのは仕方がない。だが筋肉は鍛えれば必ずつく。多少そそっかしくても鍛えていれば、怪我を回避できることもある。
こういう力仕事を選ぶなら、それなりに努力が必要だ。
だがそんな俺の言葉に、ロクさんは困ったような顔で俯いてしまった。
しまった言い過ぎたか。
「ま、まあ、俺は筋肉がつきやすいほうだからな。それとは逆につきにくい者もいるのだろう。いらないことを言ったか」
「いえ、いいんです。……それに俺、実は最初、力仕事をするために現場に雇用されたわけじゃなかったんです」
「そうなのか? 肉体労働以外の雇用というと……」
俺が包帯を巻き終えると、ロクさんは服を着て俺に向き合い、長い髪をといて見せた。
「俺、治癒師なんです。……これでも昔は神殿で神官見習いをやっていたのですが、この髪の色を見ればわかるとおり、治癒の力が弱くて結局神官にはなれなかったんです。現場でも医者の補佐兼治癒師として雇用されたんですけど、この前の襲撃事件で人手が足りなくなって、駆り出されていたんです」
——なるほど。だからこの小さく細い体でも雇用されたのか。色素の薄い髪についても納得した。
治癒の力は神聖なもので、治癒の力が強ければ強いほど、神の御光のように髪の色は白く輝くと言われている。
我が国の神官どももみな髪の色は白っぽい。そして力を失わぬようにと髪はなるべく切らず、一様に長い髪をしている。
ロクさんは髪を長く伸ばしてはいるが、白ではない。白っぽい毛や濃い色の毛、濃淡入り混じったような、そんな髪色だ。確かにこんな髪色の神官は見たことがない。
「俺は治癒力が弱いから、常に力を使って訓練をしていたいんです。だからできれば治癒師の仕事に専念したいんですが……。今は人数も少ないから病人も滅多にでない。それに意外と怪我とかしないもんなんですよ。ちょっとやそっとの怪我は怪我じゃねえって。あの人たち強いから」
現場の仲間のことを思い出してか、ロクさんはははっと笑った。
「筋肉をつけろなどと、いらんことを言ってしまったな。すまなかった」
「いえ、俺、セイドリックさんには助けられてばかりですから。それにお礼をしないといけない立場なのに、さらに世話になってしまって……」
「それはもう気にするな。……そうだ、ロクさんは酒が好きなのか? この前礼に酒でもと言っていたようだったが」
また礼をという話になり、礼といえば前にロクさんが俺を酒に誘ったことを思い出した。
酒という言葉に、案の定ロクさんが食いついてきた。
「そうなんですよ! 俺、酒が好きで!! 仕事終わりにみんなで飲むのが、堪らなくサイコーで! これでも酒仲間は多いんですよ!」
相当酒が好きらしい。さっきまでの落ち込んだ様子とは違い、はしゃぐ様子に目を見張る。
俺への礼に酒をというのも、酒を飲むための口実だろうな。
「へえ、みんなとも飲むんだな。コウさんとも飲むのか?」
コウさんが誰かと飲むという話は聞いたことがないが、好奇心でちょっと聞いてみた。
「あ……コウさんとは持ち場が違うから、一緒に飲んだことはないですね。……セイドリックさんもコウさんとは仲がいいんですか? レイルさんとも仲が良さそうですけど」
コウさんと聞いた瞬間、彼のはしゃいでいた空気がしゅんと下がったような気がした。
なんだ? コウさんとはあまり仲が良くないのだろうか。
「あ、ああ。コウさんとは、もうだいぶ前からの知り合いだ。レイルのほうは、あの事件の後からの付き合いだな。コウさんとは共通の知り合いがいてな。それで仲良くなったんだ」
うん、間違いではない。
「そう、ですか……。あ、セイドリックさん、今度一緒に酒を飲んでください! 絶対楽しい酒にしてみせますから!」
「分かった。でも今は無理だぞ。もうちょっと怪我が良くなってからだ。さ、今日はもう寝ろ」
了承するとロクさんは嬉しそうに笑った。
これまで空いた時間は鍛錬に費やしていたが、この屋敷ではそうもいかない。それならばと、以前隊長から聞いた兵法の本を読もうと書斎に持ち込んでいたのだ。
隊長が薦めるだけあってかなり専門的で、だが余程癖のある軍師が書いたのではと思うほどかなり捻くれてはいたが、この手の本にしては面白い内容だった。
俺は参謀向きではないから実践することはないだろうが、こういうのはレイルのほうが向いている。今度貸してやろう。
「そろそろ寝るか」
俺は椅子の上で、うーんと伸びをした。
とりあえずロクさんの様子をみてから寝ようと、俺は階段を降りかけたとき、1階の奥からバターンという大きな物音が響いた。
(なんだ!?)
この時間、下女ももう帰宅していて、この屋敷には俺とロクさんの2人しかいない。となるとこの音はロクさんしかいない。
何かあったのかと急いで階段を駆け降りた。
「ロクさん!?」
ロクさんが使っている部屋からもっと奥。廊下の端でロクさんが肩を押さえて蹲っているのが見え、俺は慌てて駆け寄った。
「どうしたんだ? 寝ていなくてはダメだろう」
「いたたた……すみません、ちょっと、手洗いにいきたくて。捻った足を庇ったら転んでしまいました」
痛む足で頑張って廊下まで出たものの、蹴躓いて転んでしまったということか。
手洗い……そうか。そこまで考えが及ばなかった。
「そこまで気が回らなくてすまない。怪我したところは大丈夫か? 見せてみろ」
俺はロクさんの骨折したほうの手を持ち上げて確認するが、そちらは大丈夫そうだ。
それよりも怪我をした手を庇ったせいで、肩をしこたま打ちつけたようだ。
「怪我をしたところは大丈夫なようだが、肩を打ったか。手当をしよう。部屋に戻ろう……とその前に手洗いは大丈夫か?」
「あ、いや、……すみません、連れて行っていただけると助かります。……わっ」
俺は子供でも持ち上げるようにひょいと抱き上げると、そのままその先にある手洗い場まで連れて行った。
「ひとりで用を足せるのか?」
「あ、いや、そこは片手でもなんとか……! すみません、ひとりでできます!」
一緒に中へ入り手伝おうとすると、慌ててロクさんは扉を閉めてしまった。
戦場で負傷した仲間の介助をやり慣れている俺からすると、そんなに恥ずかしがらずとも良いのにと思うが……まあひとりでできるならそれに越したことはない。
ロクさんがなんとか用を足し終えて出てくると、転ばないようまた彼を担いで客間に戻った。
「思ったより打ちつけているな。受け身はとれなかったのか」
肩を見せてもらうと、思ったよりもひどく、青黒い内出血が俺の手のひらサイズまで大きく広がっている。
これはしばらくは痛みそうだ。用意した湿布を包帯で固定する。
「俺、そういうのちょっとできなくて。そそっかしいし、こうやってよく怪我をしてしまうんです」
「そそっかしくて怪我をするなら考えものだな。もっと鍛えろ! 下半身に筋肉がないから足をとられるんだ。お前はあの現場で作業するには細すぎる。ほかの人足どもを見ろ。皆遅れを取らぬよう鍛えている。揶揄されても文句は言えんだろうが」
背が低いのは仕方がない。だが筋肉は鍛えれば必ずつく。多少そそっかしくても鍛えていれば、怪我を回避できることもある。
こういう力仕事を選ぶなら、それなりに努力が必要だ。
だがそんな俺の言葉に、ロクさんは困ったような顔で俯いてしまった。
しまった言い過ぎたか。
「ま、まあ、俺は筋肉がつきやすいほうだからな。それとは逆につきにくい者もいるのだろう。いらないことを言ったか」
「いえ、いいんです。……それに俺、実は最初、力仕事をするために現場に雇用されたわけじゃなかったんです」
「そうなのか? 肉体労働以外の雇用というと……」
俺が包帯を巻き終えると、ロクさんは服を着て俺に向き合い、長い髪をといて見せた。
「俺、治癒師なんです。……これでも昔は神殿で神官見習いをやっていたのですが、この髪の色を見ればわかるとおり、治癒の力が弱くて結局神官にはなれなかったんです。現場でも医者の補佐兼治癒師として雇用されたんですけど、この前の襲撃事件で人手が足りなくなって、駆り出されていたんです」
——なるほど。だからこの小さく細い体でも雇用されたのか。色素の薄い髪についても納得した。
治癒の力は神聖なもので、治癒の力が強ければ強いほど、神の御光のように髪の色は白く輝くと言われている。
我が国の神官どももみな髪の色は白っぽい。そして力を失わぬようにと髪はなるべく切らず、一様に長い髪をしている。
ロクさんは髪を長く伸ばしてはいるが、白ではない。白っぽい毛や濃い色の毛、濃淡入り混じったような、そんな髪色だ。確かにこんな髪色の神官は見たことがない。
「俺は治癒力が弱いから、常に力を使って訓練をしていたいんです。だからできれば治癒師の仕事に専念したいんですが……。今は人数も少ないから病人も滅多にでない。それに意外と怪我とかしないもんなんですよ。ちょっとやそっとの怪我は怪我じゃねえって。あの人たち強いから」
現場の仲間のことを思い出してか、ロクさんはははっと笑った。
「筋肉をつけろなどと、いらんことを言ってしまったな。すまなかった」
「いえ、俺、セイドリックさんには助けられてばかりですから。それにお礼をしないといけない立場なのに、さらに世話になってしまって……」
「それはもう気にするな。……そうだ、ロクさんは酒が好きなのか? この前礼に酒でもと言っていたようだったが」
また礼をという話になり、礼といえば前にロクさんが俺を酒に誘ったことを思い出した。
酒という言葉に、案の定ロクさんが食いついてきた。
「そうなんですよ! 俺、酒が好きで!! 仕事終わりにみんなで飲むのが、堪らなくサイコーで! これでも酒仲間は多いんですよ!」
相当酒が好きらしい。さっきまでの落ち込んだ様子とは違い、はしゃぐ様子に目を見張る。
俺への礼に酒をというのも、酒を飲むための口実だろうな。
「へえ、みんなとも飲むんだな。コウさんとも飲むのか?」
コウさんが誰かと飲むという話は聞いたことがないが、好奇心でちょっと聞いてみた。
「あ……コウさんとは持ち場が違うから、一緒に飲んだことはないですね。……セイドリックさんもコウさんとは仲がいいんですか? レイルさんとも仲が良さそうですけど」
コウさんと聞いた瞬間、彼のはしゃいでいた空気がしゅんと下がったような気がした。
なんだ? コウさんとはあまり仲が良くないのだろうか。
「あ、ああ。コウさんとは、もうだいぶ前からの知り合いだ。レイルのほうは、あの事件の後からの付き合いだな。コウさんとは共通の知り合いがいてな。それで仲良くなったんだ」
うん、間違いではない。
「そう、ですか……。あ、セイドリックさん、今度一緒に酒を飲んでください! 絶対楽しい酒にしてみせますから!」
「分かった。でも今は無理だぞ。もうちょっと怪我が良くなってからだ。さ、今日はもう寝ろ」
了承するとロクさんは嬉しそうに笑った。
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