クズ男はもう御免

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番外編

番外編 あやしい薬の作り方4

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「んっ、んっ…………く……は…………」
 
 レイズンは自身のペニスを扱きながら、ハクラシスの長く柔らかいペニスに夢中で舌を絡ませていた。
 
 いつもならされるがままになっているハクラシスも、媚薬が効いているせいか今日はかなり積極的だ。
 
 レイズンの口の動きに合わせて揺れ動く腰も、頭を撫でる手にも、力がこもり意志を持つ。
 
 皺の寄った皮膚を舐めて巻き取るように吸い上げ、やや塩味のある先走りが滲み出る鈴口をほじくるようにして舌を挿しいれると、耐え難い快感からハクラシスの口からは呻くような吐息が漏れ、レイズンの頭を撫でる手には、もっと奥まで咥えてほしいとせがむように強い力がこもる。
 
 その期待に応え、レイズンも夢中でむしゃぶりつく。
 
 先端を舌で包むように吸い上げ、ジュルンと一気に喉奥まで咥え込み、思う存分味わうようにしゃぶりあげる。
 
 そうするうち、それまでへにゃっと柔らかかったハクラシスのペニスも、レイズンの口の中で次第に様相を変え、芯を持ち、太く、更に長く伸びていく。
 
 カリが大きくしっかりと広がり、レイズンの口の中が亀頭でいっぱいになって初めて、夢中でしゃぶっていたレイズンもようやくその待ちに待った変化に気がついた。 
 
「……ん、んっ、ん~~~!?」
 
(ちょっと待て! なんだかおっきくなっていないか!?)
 
 さっきまではペニスのほとんどが口の中に入っていたのに、今ではもう先端部分を咥えるだけで精一杯だ。
 しかもハクラシスが腰を動かすたびに喉を突きそうになるほどに。
 
 竿の感触もさっきまでのモニモニとした柔らかい感じでなく、かなり弾力がある。いやこれはもう硬いといっていい。今片手に握っているレイズンのペニスのように、硬く筋張っている。
 
(こ、これは…………!)
 
「ん……ぷ、は……」
 
 涎を垂らしながら口からズルッと引き抜くと、ぶるんと長く硬いものが目の前で揺れた。
 
(な、……なっが!!)
 
 あまりに長いからか、それともまだ完全に勃っていないからなのか、重力に負けてやや下に向いている。
 太さもあるが、思っていた以上に長い。長過ぎる。

 レイズンはゴクンと喉を鳴らした。
 
「ハ、ハクラシス! これ! 勃ってる!!」
 
 レイズンが大喜びで顔を上げると、そこには驚きのあまり目を剥いたまま固まったハクラシスがいた。
 
「——信じられん、俺のが勃ったのか。どうりでさっきから——」
 
 驚愕の表情はそのままに、ハクラシスは信じられないと顔に片手をやった。
 
「あの薬は本当に効果があったのか……」
 
 ハクラシスも実のところ話半分で、どうせ興奮するだけで不能は治らないただの媚薬だ、そう思っていたのだろう。
 まさか本当に勃つとはと、呆然としている。
 
「へへ、やりましたね!」
 
 レイズンが目の前にぶら下がる長いペニスに口付けると、ビクンとペニスが跳ね、顔に当たった。
 
「——本当、みたいだなレイズン。まだ信じられないが——」
 
 ハクラシスは膝をつくと、レイズンを抱き寄せた。
 
「……こんな嬉しいことはない。お前とできる日がくるなんて、まるで夢のようだ。ありがとうレイズン」 

 愛おしげにレイズンの頬を両手で包むと、一瞬目を細め、それから深く口付けた。そして「お前の中に挿れたい」と耳元で囁き、誘うように耳朶を噛んだ。
 
 レイズンはもうそれだけで腰が砕けるようだった。
 
 
 
 ーーーー 
 
 
 
「——そろそろ大丈夫か」
 
 ハクラシスはレイズンの後ろをほぐしていた指を、尻からズルッと引き抜いた。 
 
「あ……ん……は、はい!」
 
 うつ伏せになっていたレイズンは、指が尻から引き抜かれると、仰向けになりハクラシスを跨いで足を広げた。
 
 後ろはほぐさなくても入るとレイズンは言ったのだが、さすがにいきなりは無理だと言って、ハクラシスがしっかりとほぐしてくれたのだ。
 
 薬の効果はおそらく今がピークなのだろう。あれほどまでに汗をかき、はちきれんばかりの痛みに堪えているのだから、さっさと挿れて出してしまいたいだろうに。だがハクラシスはレイズンの体を気遣い、きちんと手順を踏んでくれる。
 
(俺は慣れてるし、頑丈だし……もっと乱暴に扱ってくれても大丈夫なのに)
 
 いつもはぶっきらぼうだが、こういう時は本当に優しい。レイズンがハクラシスを好きになったのもこんなところだ。
 ハクラシスは騎士団では愛想もなく怒鳴ってばかりだったが、心に傷を負って転がり込んできたレイズンを嫌な顔一つせず面倒を見てくれた。本当に愛情深く優しい人だ。
 
(それにしても媚薬の効果に負けない精神力ってのもすごいな)
 
 ハクラシスが剛健であることは承知していたが、これほどまでに媚薬の効果に負けず理性を保っているのは凄い。
 ブーフに盛られたやつはこれよりも薬が強力だったということもあるが、レイズンは媚薬の効果に抗うことなどできず、完全に理性を失ったというのに。
 
 それにほぐしている途中でハクラシスの怒張が萎えてしまわないかも心配ではあったが、薬のおかげかまったくもってその心配は御無用で、萎えるどころかますますいきり立ち、重そうに下がっていた亀頭も今は上向きに勃ち上がっている。
 
 仰向けのままレイズンは、ハクラシスのペニスを自分の股越しに見つめながら、まるで初めてセックスをする処女かのように、緊張していた。
 
 こんなふうにハクラシスを見上げるのも初めてだし、熱を帯びた目でレイズンを見るハクラシスの顔も初めてだ。
 
 ——ハクラシスはどんなセックスをするのか。
 
 長い間いろいろと妄想してきた答えが今分かるのだ。
 
(あー……すっごい緊張する!)
 
 レイズンは股の間から、長く勃ちあがったペニスを見ていると、尻の穴が待ちきれないとヒクヒクと動いてしまい、思わず太ももを擦り合わせた。
 
「レイズン? 挿れても大丈夫か?」
 
 緊張と期待のあまり挙動不審になってしまったレイズンを、ハクラシスは眉間に皺を寄せ心配げに見た。
 
「だ、大丈夫! いつでもばっちり!」
 
 さっき閉じた足をガバッと開いて見せると、ハクラシスも「そうか」と言って少し笑った。
 
 ハクラシスもあまりに久々のことで緊張しているのだろう、一度心を落ち着かせるように深く息を吐き、それからレイズンの両膝に両手を当て、尻の穴が上に向くようにぐっと押し上げた。
 そしてテカテカに光るほどオイルをしっかりと塗り込んだ長いペニスをレイズンの後孔に押し当て、その感触を確かめるようにゆっくりとめり込ませた。
 
「ん……ん~~~くぅ、は、あぁーーーーーーーーっ」
 
 レイズンの尻にハクラシスのペニスがゆっくりと押し込まれていく。
 
 いつもあの張型を使っているから、久々でもそこまでではないだろうと高を括っていたレイズンだったが、やはり本物は違う。
 
 太く硬いものに、めりめりと中を押し広げられ、レイズンは思わず声を上げ、四肢を突っぱね身をよじった。
 
 指でも硬い木でもない、なんとも言えない異物感。緊張しているから余計になのか。
 
 だがこの異物感こそ、ハクラシスと繋がっている証拠なのだ。
 
「ハ、ハクラシス……」
 
「レイズン……泣いているのか。尻が痛むか?」
 
 言われて目元に手をやると、目尻に溜まっていた涙が少し手についた。
 
「へへ……痛くないですよ。ハクラシスのが入ってるって、ちょっと感動しちゃって」
 
「……俺も泣きそうだ」
 
 ハクラシスは身を屈め顔を寄せると、愛おしそうに唇と唇を擦り合わせてチュッと音を立ててキスをした。優しく軽いキスに、レイズンはもっととせがむように首にしがみついて、舌をハクラシスの唇に割り込ませた。
 
 ジュッと舌が吸われて、温かく滑った舌がレイズンの舌に絡まる。
 
 柔らかい舌の感触を愉しむように口づけならがら、ハクラシスはゆっくりと腰を押し進めていく。
 
 荒い吐息をレイズンの耳に吹きかけては耳朶を噛み、首筋を舐め、胸を揉み上げては先端を舌で弄ぶ。レイズンの体のあちこちに荒い息遣いと舌が這い、吸いつかれてはチクリとした痛みが走り、レイズンを悶えさせる。
 
 だがそんな愛撫の荒々しさとはうらはらに、腰づかいだけはゆっくりと穏やかに控えめで、レイズンはもどかしくなって腰を揺らした。
 
「ん……ハクラシス、もっと激しくても大丈夫……」
 
 いや、むしろ激しくしてほしい。
 
 もうだいぶ奥にまできている。最初のひどい異物感は薄れ、だいぶ馴染んで余裕が出てきたし、これなら少しくらい乱暴にされても平気だ。できればハクラシスに自由に動いてもらいたい。
 
「……レイズン、まだ無理だ。やっと半分を過ぎたくらいだぞ。これでいきなり激しく突いたら痛いだろう」
 
 まだ半分。
 
「……へ。うそ」
 
「嘘じゃない」
 
 ハクラシスは体を起こすと、レイズンから結合部分がよく見えるように、挿入したままレイズンの胸に膝がつくくらい腰を折り曲げ持ち上げた。
 
「ひぇっ! ほんとに入ってない……」
 
 これは……入るのだろうか。
 結構もう底を突き上げている感覚があるのに、まだ入りきっていないとは。
 
「……これ、他の人は入ったの……?」
 
 こんな時にそんなことを聞くのもどうかと思ったが、とりあえず聞いておかなければと、レイズンは恐る恐る聞いた。
 
「まあ……痛がって入らないやつもいたが、噂を聞いてチャレンジとばかりに俺の部屋に来ていたやつもいたからな。一応入るが……怖いならもうこれ以上はやめておく」
 
(入るんだ……)
 
 レイズンはごくんと唾を飲み込んだ。
 
「……騎士団はちんこがデカくないと上官にはなれないんですかね」
 
 アーヴァルのものもハクラシスのものも規格外だ。
 もしかすると部隊長殿のもデカかったのかもと、レイズンはやや混乱してどうでもいいことを考えてしまった。
 
「……あそこのデカさは出世とは無関係だ。まったくお前は」
 
「ひゃっ! あ——………………っ!」
 
 ハクラシスはレイズンの細く筋張った足首を掴み持ち上げると、今度は少し勢いよく腰を押し進めた。
 さっきよりもさらに奥へと入っていくのが分かる。
 ゴツンと奥に硬いものがぶつかり、レイズンは声を上げ体を仰け反らせた。
 
「あ、ハ、ハクラシス——……あっ、ひゃ………………あっ、奥、当たってるって、あっ、あーーーーー!」
 
 先ほどまでの穏やかな抽送とは違い、勢いよくレイズンの中に腰を推し進めていく。
 
 最初は冗談めかしたレイズンへのお仕置きのつもりだったのだろうが、一度勢いついたらさすがのハクラシスも止まれないのだろう、ハクラシスの抽送は激しさを増していく。
 
「あ……くっ……レイズン——」

 長いストロークで壁を抉り取られるようにして引き抜かれては、勢いよく奥に突き立てられ、内臓を押し上げられる感覚に最初は痛みと吐き気で精一杯だったレイズンも、次第にそれが快感へと変化していくのを感じた。
 
 腹の奥がキュウキュウと痺れ、中に入っているものの形がわかるくらい、肉壁がうねり絡みついていく。
 
「う、ぐ…………は、あああああっ! あっ、だめ、ハクラシス……っ! 奥、奥すごっ————あっ……」
 
「くっ、レイズン——すまん、これで全部だ」
 
 ハクラシスが勢いよく腰をバチンッと打ちつけた瞬間、奥に先端がグボンと入り込んだ感覚があった。
 
「ひ、…………あ、あ゛ーーーーーーーっ!!」
 
 レイズンは悶絶し、体はは大きくしなり、ビュッと勢いよく吐精した。
 
「——っ、レイズン…………」
 
「あ……はぁ…………ハクラシス……ん、……ん~~~~~!」
 
 ハクラシスは、レイズンに余韻にひたる暇も与えず、かぶりつくように口付けると抽送を再開させた。
 
「あ、やだ、ハクラシス……! ひっ————うそ、あ、あ゛、あ゛ーーーーーーー!!」
 
「すまない、あーーーくそっ! ……レイズンッ——もう止められない、無理だ」
 
 ハクラシスは理性を失ったかのように、レイズンをかき抱いては強い力で腰を打ち付ける。
 
 ガンガンと突き込まれる度にレイズンの頭に、鋭い痛みのような激しい快楽の波が押し寄せ、気持ちいいとか、痛いとか、早くイキたいとか、もう頭の中はグチャグチャですべてが飲み込まれていった。
 
 ちょっと妄想していた"甘くイチャイチャなエッチ"などほど遠く、最後には完全に理性など吹っ飛んだ野性じみたものになっていた。
 
 先ほどまでのレイズンに気遣う優しいハクラシスはどこにいってしまったのか。
 
 レイズンが何度イこうがおかまいなく、ハクラシスは足を抱え上げ、奥の奥までイキリ立ったペニスをぶち込んでくる。
 レイズンがもうやだと泣き言を言っても、そんなことはもう聞いてももらえない。
 
 レイズンは何度も達し朦朧とした頭で、こんなはずじゃなかったのになあと思いながら失神した。
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