誰が叔父様の側室になんてなるもんか!【完結】

Lynx🐈‍⬛

文字の大きさ
15 / 102

ピンクのオーラ【講師トーマス】

しおりを挟む

 リュカリオンの講義はさっぱり分からず、その後、ロバートから復習と称し、また勉強をさせられた。
 リュカリオンの説明は上手いのだろう、ロバートが理解出来ているのだから、と思うのは、ロバートの教え方が下手で益々分からなくなったのだ。
 翌日、トーマスとの勉強会。
 ラメイラと一緒なのだから、とリュカリオンと同じようなら、恥は道連れだ。
 勿論、ロバートも一緒だった。

「今日はトーマス殿下の勉強会ですのね、何をするのです?」

 ラメイラが、アリシアを迎えに来てくれて、ロバートのウザい小言が減り、アリシアは助かった。

「少し前だと公用語の勉強だったけど、先週から経済学になった。」
「経済!!」

 後ろで控えながら付いてくるロバートが興味ありそうな目になった。

「ロバートは文武両道なんです……実は……。」
「す、凄いな……。」

 だが、図書館に着くと、トーマスは文学に戻すという。

「今日から、文学に戻す。」
「経済は?」
「経済より、俺はラメイラに色香を教えたい!」
「い、色香…………?」

 ロバートがショックを受けていた。
 どうやら、色香に関する事は苦手らしい。

「今日からアリシアも参加だからな、読めない字や文字単語があるか、分からないから詩集を朗読してもらう。」
「詩集?」
「そう、詩集!ナターシャも詩集を読み、気品溢れる立ち居振る舞いに拍車を掛けた!色香を身に着け、教養を持てば益々いい女になる!」

 トーマスが躍起になっているのには驚いたが、その理由が直ぐに分かった。

「…………トーマス……私に教養等無いし、色香なんてもっと無い……。」
「ラメイラ………俺にはお前の色香は充分魅力的だが?」
「トーマス殿下!!わたくしも色っぽくなれるでしょうか!?」

 ラメイがは呆れ返る中、アリシアは前のめりに聞いてくる。
 ロバートはいつの間にか、離れた所で待機中。

「アリシアはそのままの成長であれば、色香は着いてくるよ。問題はラメイラだ!」
「…………苦手な物にもどったぁ……。」

 トーマスは本を2人の前に置くと、眼鏡を上げた。

「詩集の読み方も上手ければ色香を誘う。そうすれば公用語も柔らかい物腰で言えるようになる。ラメイラにはうってつけなんだ。ラメイラの公用語はまだ固いからな。」
「トーマス殿下!わたくし頑張ります!コリンお兄様に気に入られなきゃ!でないと、叔父様の側室にされちゃう!」
「お、叔父様………?」
「わたくし、アードラに帰れない理由はそれです!アードラに居たら、お父様の弟の宰相に側室にされてしまうの!絶世の美女になって、大ッキライな叔父様が手に入れられないぐらいになって見返してやるんだから!」
「コリンが好きな訳ではないのか?アリシア。」
「よく分かりません。お兄様のお友達のコリン兄様と、大ッキライな叔父様と比べたら、断然コリン兄様ですもの!」
「アリシア……それは、コリンに失礼だぞ?出来るなら好きになって欲しいんだがな。」

 ラメイラが見てもトーマスが見ても、アリシアが恋をしていないのが分かった。
 ただ、『叔父の側室になりたくない』だけなのだ。

「ラメイラ。」
「ん?」

 ちゅっ。

「!!」
「!!」
「アリシアはこういう事を好きな男としたくない?」

 トーマスはラメイラの目線を上げさせ、軽いキスをしたのだ。

「トーマス!!アリシアの前で怒るぞ!!」
「じゃあ、アリシアの前じゃなきゃいいんだ。…………俺は本気だと言ったろ?」

 ラメイラは顔を一気に赤らめる。

「わ、私はまだ……。」
「知ってる……でもそれで遠慮する俺ではない。」

 トーマスは唇に着いた、ラメイラのルージュを指で拭き取る。
 それがまたラメイラを男の色気で誘う。

(………うわぁ………トーマス殿下色っぽい!きゃー!!)

 アリシアは、本で顔を隠すが、トーマスとラメイラを覗き見をしてしまう。

「わ、ワザとだろ!!それ!」
「何が?」

 更に赤くなるラメイラをニマニマとトーマスは見つめる。
 ラメイラの横にはアリシアも居るのに……。

「わぁ………ナターシャお姉様と皇太子殿下とは違うやらしさがありますわぁ……。」
「ア、アリシアっ!」

 先日の図書館とは違い、この日は終始ピンクのオーラが見えるようだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです

沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!

英雄魔術師様とのシークレットベビーが天才で隠し通すのが大変です

氷雨そら
恋愛
――この魔石の意味がわからないほど子どもじゃない。 英雄魔術師カナンが遠征する直前、フィアーナと交わした一夜で授かった愛娘シェリア。フィアーナは、シェリアがカナンの娘であることを隠し、守るために王都を離れ遠い北の地で魔石を鑑定しながら暮らしていた。けれど、シェリアが三歳を迎えた日、彼女を取り囲む全ての属性の魔石が光る。彼女は父と同じ、全属性の魔力持ちだったのだ。これは、シークレットベビーを育てながら、健気に逞しく生きてきたヒロインが、天才魔術師様と天才愛娘に翻弄されながらも溺愛される幸せいっぱいハートフルストーリー。小説家になろうにも投稿しています。

禁断溺愛

流月るる
恋愛
親同士の結婚により、中学三年生の時に湯浅製薬の御曹司・巧と義兄妹になった真尋。新しい家族と一緒に暮らし始めた彼女は、義兄から独占欲を滲ませた態度を取られるようになる。そんな義兄の様子に、真尋の心は揺れ続けて月日は流れ――真尋は、就職を区切りに彼への想いを断ち切るため、義父との養子縁組を解消し、ひっそりと実家を出た。しかし、ほどなくして海外赴任から戻った巧に、その事実を知られてしまう。当然のごとく義兄は大激怒で真尋のマンションに押しかけ、「赤の他人になったのなら、もう遠慮する必要はないな」と、甘く淫らに懐柔してきて……? 切なくて心が甘く疼く大人のエターナル・ラブ。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している 【完結】

日下奈緒
恋愛
王家に仕える騎士の妹・リリアーナは、冷徹と噂される第3皇子アシュレイに密かに想いを寄せていた。戦の前夜、命を懸けた一戦を前に、彼のもとを訪ね純潔を捧げる。勝利の凱旋後も、皇子は毎夜彼女を呼び続け、やがてリリアーナは身籠る。正妃に拒まれていた皇子は離縁を決意し、すべてを捨ててリリアーナを正式な妃として迎える——これは、禁じられた愛が真実の絆へと変わる、激甘ロマンス。

男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました

春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。 名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。 誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。 ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、 あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。 「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」 「……もう限界だ」 私は知らなかった。 宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて―― ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。

肩越しの青空

蒲公英
恋愛
「結婚しない? 絶対気が合うし、楽しいと思うよ」つきあってもいない男に、そんなこと言われましても。 身長差38センチ、体重はほぼ倍。食えない熊との攻防戦、あたしの明日はどっちだ。

メイウッド家の双子の姉妹

柴咲もも
恋愛
シャノンは双子の姉ヴァイオレットと共にこの春社交界にデビューした。美しい姉と違って地味で目立たないシャノンは結婚するつもりなどなかった。それなのに、ある夜、訪れた夜会で見知らぬ男にキスされてしまって…? ※19世紀英国風の世界が舞台のヒストリカル風ロマンス小説(のつもり)です。

処理中です...