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恋愛開始
やっと触れて触れられて♡
しおりを挟む裕司の手が、紗耶香の腰を探る。
「っ!」
「………如何する?返事無ぇが」
紗耶香のブラウスをスカートの中からスルスルと引き上げている、裕司の手。
紗耶香には紗耶香なりの始めてのセックスのシュチュエーションを夢見た事もあった。それとは違うがドキドキと鼓動が早まっていく。
「…………せ、背中は……見ないで……」
「………あぁ……後は?シて欲しい事あったら言えよ」
「っ!………わ、分かんない………けど……いっぱい………キス欲しい……」
「了解」
「!」
腰を抱き寄せられ、ブラウスに手を掛けていた手は、ブラウスの中に滑り込む。
「倒れて来い………キスしたいんだろ?」
体重を裕司に掛け、胸に倒れていく紗耶香は、裕司と目が合い、唇を重ねた。
「んっんっ!」
キス中、触られた事がない紗耶香の身体。肌に触れる裕司の手は、背中に回されるが、ブラジャーのホックを外しただけで、背中の肌には触れられてはいない。
一瞬、ビクッとする身体が緊張をしているようだ。
ブラウスの中で、開放的になった胸が揺れる。緩く中途半端に脱がされたブラジャーが邪魔なのか、胸の上に上げられ、大きな裕司の手が胸を包む。
「んっ……はぁ……」
唇が裕司と離れ、銀糸が引くと距離が離れる前にプツッと切れた。
「いい弾力だな……」
「っ!」
直に見られてはいないのに恥ずかしい紗耶香は照れて裕司から目を反らした。
「………煽るなよ」
「あ、煽ってないよ!」
照れてる顔が煽る事になるとは、紗耶香は分かっていない。もっと、煽られたくて裕司の指は紗耶香の胸の蕾を引っ掻いた。
「あっんっ」
「声、我慢しなくていいからな、紗耶香」
「な……か……変な声……出ちゃ……」
紗耶香もこれが喘ぎ声だと、分かってはいるのだが、何故出てしまうのか、出ている女がおかしいのでは、と思った事はある。自分は出すまいと思っているのに、自分もそれが出るとは思わなかった。
「聞かせろよ、紗耶香……もっと俺を煽れ」
下から見上げる様に喘ぐ紗耶香を見れて嬉しそうな裕司。ギラギラとした目は、紗耶香の変化を逃すまいと、目を離さない。
隙あらば、舐めてあげたい胸を晒す為に見逃したくないという目だった。
「恥ずかし………」
「知ってんだろ?………覗き見して……」
「っ!………思い出さ……せな……で……」
思い出してはいたが、それは全て相手は裕司と数多い女達だ。
「あぁ………嫉妬するから?」
「っ!」
「忘れさせてやるよ」
「あっ!」
ブラウスを捲られる。ふるん、と揺れた胸が裕司の目に晒された。
「………このピンクに触れる権利は俺だけだな……」
「っんっふっ!」
両手で蕾を人差し指と中指で挟み、親指の腹で転がされる。どちらの胸も力加減が絶妙で、強くもなく痛さを感じない程の扱きに、紗耶香は蕩けた顔になっている。
「エロい顔……」
裕司が身体を起こし、紗耶香を反転させる。
「どんな味がする?紗耶香」
「し……ら……な………ああっんあ、ああっ」
裕司の口に含まれた蕾は甘噛みされ、甘い声も益々溢れてきて止まらない。
その声がもっと聞きたい裕司は紗耶香のスカートのホックを外す。
「!」
「…………触るぞ」
「っ!………んっ……」
小さい返事を返すのが精一杯の紗耶香の下着に手を掛ける裕司は、そのまま直に手を滑り込ませた。
始めての経験の紗耶香に、愛撫を時間を掛けてやりたいような、強引に押し込みたいような逸る気持ちが混在する裕司。
秘唇に沿い、指が擦られる紗耶香。もう、紗耶香の腹はキュンキュンと疼くのもずっと続いていた。濡れているのだろうか、等紗耶香は思ったが、ねとッとした滑りの良い秘唇の感覚が、紗耶香に伝わる。
「っんッ!」
「…………分かるか?濡れてるの」
「……………ぅ……ん………擦っちゃ……」
「擦るだけじゃないぞ?解して………広げて………な……」
「っ!」
想像させられてしまった。触れられた場所に裕司が入るのだ。裕司の身体は見た事は無いのだが、裕司の上や下で狂うように喘ぐ女とのセックス場面をみてしまっている紗耶香は裕司は激しいに違いないと思っている。
「そうだ………想像しろよ………もう俺のはコレだ」
「!」
「脱がすぞ?紗耶香」
紗耶香の手に触れさせた裕司の杭が、握られた。
如何して、裕司は紗耶香に想像させるのか。それは裕司しか知り得ないが、紗耶香の記憶の中での裕司のセックスは無言であったのだ。全くの真逆の裕司に戸惑いを感じた紗耶香。過去の女達の様に抱かれたいとは思わないが、違い過ぎて何故か分からない恐怖が芽生えてしまう。
そう思った途端、火照った身体が凍り付く紗耶香。
下着が完全に脱がされ、裕司が紗耶香を見ると、紗耶香が強張っていると気が付く。
「紗耶香?」
「!」
「…………怖いか?」
「…………怖い………?……分から……な……」
「身体が冷たくなってる」
「!」
裕司が紗耶香の頬に触れるが、震えている紗耶香に、裕司は捲れたブラウスを下ろし、脱がした下着を紗耶香に返す。
「………ゆ、裕司?」
「…………車出すから送ってく……服直せ」
「…………わ、私……出来る……」
「出来ねぇよ………怯えてちゃ……レイプしてる気になっちまう………」
紗耶香の恐怖心が裕司に伝わって、裕司は紗耶香を抱くのを止めてしまった。
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