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蝶、散る
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しおりを挟む「準備出来たわ、月夜」
「…………あぁ……蝶子、行こうか」
鎖を鍵で解除し、その鎖を月夜は握る。蝶子の身体に触れたら、その身体を奪ってしまうだろう。逃げる選択をするだろう。
「……………っ…」
蝶子には敷布を巻いている。敷布の中は全裸だ。足が震えている蝶子に、どう声を掛けたらいいか分からず、5人とも無言だ。
何故、月夜こと隼人が恋い焦がれた女が摘まれるのを知って、引き渡さなければならないのか。葛藤が渦巻く。
「……………全裸で連れて来いと言ったが?」
「……完成する身体を一番に見る権利があるのは、旦那様かと思いましてね」
「…………なるほど……蝶子を受け取………」
「おっと………」
家令が月夜の持つ鎖を受け取ろうとするが、月夜はそれを避けた。
「何故渡さない」
「俺達も、見守る……竿師として、花散る所で、完成だ」
「………夜伽を見ると言うのか?」
「……………当然……」
「旦那様に確認する…………入れ」
断られると思った。しかし権藤は、
「面白い余興ではないか……見られながら摘まれるのも………お披露目会の練習にもなろうというもの」
「…………お、お披露目会とは?」
「ふふふ……お前も参加するか?……高官達を呼び、蝶子を皆で味わうのよ!!高蔵寺財閥令嬢が、乱れた淫乱な情婦の誕生だ!!」
「!!」
「「「「月夜!!」」」」
「…………っ!!」
蝶子の震える身体を止めたい。月夜だけでない、他の4人さえも思った。
「ち、因みに聞きますが、それはいつの予定で?」
「1ヶ月は先だな………それ迄は毎夜儂が堪能しよう………ふふふ……」
「下衆め……」
「…………ん?月夜、何か不服そうだな……」
「い、いえ……」
舌打ちした月夜に、眉を歪めた権藤。だが、月夜は直ぐに顔を作る。
「何故目隠しをしているかは聞いてはいるが、まだ取らんのか?」
「緊張させない為です」
「………まぁ、いい……いずれは取ってもらう……さぁ、来い………蝶子、可愛がってやる」
「!!…………い………いや………」
家令により、月夜が持つ鎖を奪われ、蝶子はベッドで待つ権藤の元に連れて行かれる。
「いやぁ!!……月夜…さ………ぐっ!!」
「蝶子!!」
首輪が鎖を引っ張られる事て首が締まってしまう蝶子。巻いていた敷布を月夜の足元に舞い、床に落ちた。
「月夜…………我慢よ………」
「我慢だ……」
「………蝶子……」
鎖は権藤のベッドに繋がれ、家令により蝶子を、権藤の身体の上に放り投げられた。
「きゃぁ!!」
「おぉおぉ…………可愛い声だ。しかも何と言う白い肌よ………」
権藤の腹の上に乗せられてしまった蝶子。権藤は起き上がり、蝶子を抱き締める。
「いやぁ!!」
「柔らかい乳だ………ふふふ」
「やぁ!!離して!!………助けて下さいっ!!………月夜さん!新月さ………んっ!!」
「!!………ち、蝶子……」
月夜達の名を叫び助けを呼ぶ蝶子だが、権藤に口づけで塞がれてしまう。
「んんんんっ!!」
「……………」
そして、蝶子を黙らせようとしたのか、早く摘みたいと思ったのか、権藤は蝶子の尻を開き持ち、腰を持ち上げると、前戯も無く下から突き上げた。
「!!!!!」
仰け反る蝶子の様子を見た5人。月夜はベッドに駆け寄って行こうとするが、三日月と新月に阻まれる。
(隼人様!!駄目です!!)
「ふはははははっ!!………声も出せぬ程、痛いか?蝶子…………中は暖かいのぉ……」
「抜いてぇ!!痛いっ!!嫌ぁ!!」
「ははははははっ!!……初めだけだ!!ほれ、中を擦ると蜜が絡み、儂を離さんわ!!…………さぁ、喘げ!!啼け!!」
「は…………や………と……さ………」
「お前の許婚等もう居らぬわ!!破談になったであろう?今更、あの鬼龍院の小童に会いに行った所で、相手にはされんわ!!」
悲鳴と泣き叫ぶ蝶子から奏でられる音の中には、権藤との繋がる水音が微かに聞こえる。隼人の名を呼べば呼ぶ程、月夜は苦しい顔になる。
「月夜………見るの……蝶子は戦ってる………」
「…………っ!!」
月夜は顔を上げ、蝶子を見つめた。
「くっ!出すぞっ!!」
「!!……旦那様!!中には出さないで下さい!!」
「っ………何だと!?」
「……………孕んでは困るでしょう?1ヶ月後、お披露目会をするのなら………」
月夜の咄嗟の判断で、蝶子の膣の中に精を流させるは回避させる。
「………つ……き………さ……」
「仕方ない………腹や背に掛けてやる………」
だが、それでも蝶子の苦行が終わる訳ではない。ずっと、隼人の名と目隠し越しで影を見る、5人の名、その内月夜の名を必死で呼んでいた。呼ばないと、喘ぎ声が出る気がして、理性は保って置きたかったのだろう。
権藤は、自分の精を吐き尽くし満足する迄、蝶子を離さなかった。
「何故連れて行く?」
「…………愛人や妾は、朝迄寝所を共にしません………終わられたのですから、部屋に連れ帰ります……旦那様の精が、膣に残っていたら孕んでしまうかもしれませんし」
余韻を蝶子と楽しみたかったのか、権藤は不服そうだったが、月夜が敷布を蝶子に再び巻き抱き上げる。終わって、意識が朦朧としていた蝶子は、月夜の胸の鼓動の速さに驚いた。
「…………疲れたろう?……嫌かもしれないが、権藤の白濁を掻き出すから、風呂に入ろう」
「……………」
蝶子は、ただ頷いただけだった。
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