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しおりを挟む「レティシャ……挿入るぞ?」
「………」
コクコクと、何度も頷くレティシャ。
レティシャの高揚した顔が、これからもリーヒルを昂ぶらせてくれるのだと思うとはちきれそうだった。
「避妊具は装置してるからな」
「………」
「レティシャ……」
仰向けで、両手をリーヒルに伸ばし、迎えようとしているレティシャにリーヒルは微笑む。
緊張も解され、濡れて解れたレティシャの泉に溺れていくのだと、リーヒルも高揚する。
ヌプっと先が繋がると、ゆっくりリーヒルとひとつになるレティシャ。
「っ!………い、痛くないだろうか?」
「………」
純血はもう奪われてしまっているのだ。その様な痛みは濡れているから感じない。言うならば、好きな相手との行為がこんなにも、昂ぶらせて貰えるのだと、レティシャは初めて知った。
まだ遠慮がちに先しか挿入らないリーヒルにレティシャはリーヒルの腰に足を絡ませ、リーヒルに奥に誘う。
「くっ!……レティシャ!」
「………」
そして、自らリーヒルの唇を奪ってしまう。
これにより、リーヒルはレティシャの奥に進み、遠慮は要らないとレティシャに言われた気がした。
「う、動く……から………」
「あ………あっ、あっぁぁ……」
「レティシャ!愛してる……好きだ……」
奥に一度来てしまえば、リーヒルは無我夢中に腰を振る。何度も好きだと、レティシャに伝え、腰の律動を止める事もなく、キスをレティシャに贈った。
「んあ……ぁっあ…」
「しがみつくの……堪らないっ!もっとしがみついてくれないか!レティシャ」
「んくぅ………ぁぁっ……」
「っ!締まるっ!」
ゆさゆさと揺らされる腰にレティシャはリーヒルに持って行かれそうになる。
しがみつくのがやっとで、浮いた腰でポタポタと蜜が溢れ伝うのを感じ、背中迄湿っていた。
こんなに激しく求められるとは思っていなかったレティシャだ。初めてだという男の動きではない気がしてしまう。
「レティシャ………射精していいか……?」
「ん……」
「レティシャ……」
「んんっんっ!」
深いキスを求め合い、その間に熱を感じたレティシャは、キュンとリーヒルの杭を締め付けていく。
「!」
「んんっ!」
ドクドクと止まらない熱。
息も苦しくて、お互いに離れると、見つめ合う。
「………はぁ……はぁ……レティシャ……レティシャ……」
「………っ!」
「………あ、まだ元気出てしまったな……避妊具を付け替える。まだいいか?」
「………」
「ありがとう………」
ズルっと、杭がレティシャから出たのを寂しく感じたのもリーヒルが初めてだ。
避妊具を付け替える姿のリーヒルを見て、レティシャは縋り付きたくなり、寄り添う。
「ん?」
『初めて、気持ちが良いと思いました』
「………それは嬉しい事を聞いたな……私は、締め付けてくれたあの瞬間が特に気持ちが良かったよ……まだ欲しい、もっと欲しいと思わせてくれた」
『義兄様、愛してます』
「レティシャ、愛し合うのなら義兄様はないだろ………リーヒルと名を呼んでくれないか?本当は、お前の声で名を呼ばれたいが、まだそれは楽しみに取っておく」
『リーヒル、愛してます』
「っ!」
「!」
名を呼ばれ、避妊具を付け替えたリーヒルは、再びレティシャの中に戻る。同じ体位になってしまったが、そんな気を回せない程、リーヒルはレティシャに夢中だったのだろう。
この夜、持ってきていた避妊具全て使い切る迄、お互いに貪り終えたのは、朝日が登る頃だった。
「レティシャ殿下、失礼致します。おはようございます、起きていらっしゃいます………か……っ!」
「如何したのシーラ……レティシャ殿下おはようございます………あら……」
「ちょっと、此処で止まらな………っ!」
侍女3人、レティシャの部屋に入るなり、気が付いたベッドの人影。明らかに1人ではない。
そのもう1人は誰なのかは想像出来るのだが、聞いてはいても前触れもなかった夜なので、驚いてしまった。
「………ん?朝か……あぁ、おはよう……レティシャ、起きれるか?」
「………ん……」
「あ、こら、レティシャ!侍女達が見てる」
「…………っ!」
先に起きたリーヒルは上半身の肌を露出した姿で身体を起こし、レティシャを起こす横で、レティシャも寝惚けて、リーヒルの身体に抱き着こうとしていた。
侍女が居る、と言われ、目覚めたレティシャはシーツを被る。
「………ははは……レティシャ、朝から可愛いな……すまない、背中を向けておいてくれ……全裸なんだ。見たくはないだろう?服を着るから待ってくれ」
「は、はい!」
若い男の裸を見たくない若い女は居ないと思われるが、リーヒルも立場もあるので、侍女達に背中を向けさせた。
「私は、別の部屋の風呂場を使う……レティシャに風呂場を使わせてやってくれ」
「は、はい!」
「レティシャ、一緒に朝食を後で食べよう。私の部屋に用意させる………この部屋は掃除が必要だしな」
「………」
「では後で」
軽くキスを贈り合い、リーヒルは何事も無かったかの様に自分の部屋に帰って行った。
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