俺は君の隣にいたかった

kazuna

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昔話とプレイヤー

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和馬「はぁ~疲れたホント疲れた」

 俺は教室の使えに突っ伏して1人愚痴をこぼしていた
 因みに高校生活初日の授業は最初の体育以外は普通に説明のみだった

和馬「うちのクラスの体育の教担アグレッシブすぎだっつの…」

紅葉「和馬ー」

和馬「ナンスカ」

紅葉「いや電車の待ち時間結構あるし和馬の中学時代の話でも聞きたいな~って思って」

和馬「ほう、んで篠乃引っ張って来たわけね…」

篠乃「あ、ごめんね話したくなければ別にいいからね」

和馬「んー…聞いてもそんな面白いことなんて何もないぞ」

紅葉「えーでもこの学校に入ったってことはなにかワケありとか?」

和馬「…そこまで察せる割に結構ズカズカ来るんだな
 はぁ…まぁいいよ、話してやる」

篠乃「いいの?」

和馬「別に隠すような事じゃないしな

 さて、まぁと言っても俺の中学時代なんてそりゃもう単純な日々を過ごしていたよ
 学校行くのがめんどくさいが故に家に引きこもり、ゲームをして過ごすだけの非常に単純な日々だ
 まぁホントたまに学校に顔出しぐらいはしてたがな
 俺の中学時代はこんなもんだよ」

紅葉「つまんない中学時代を送ってたんだね~」

和馬「ほっとけよ
 さ、悪いが俺は行くぞ」

篠乃「うん、またね」

和馬「おう」

 そして俺は教室を出て駅に向かった


和馬(…つまんない中学時代ね…ただつまんないだけならいったいどれだけ楽だったのかね…)












和馬「んーまだ時間あるなぁ」

 駅の時刻表を一通り眺めて、電車がくるまでまだ30分近くあることに気がついた俺は少々肩を落としていた

和馬(ゲームでもして待ってるかね
 …ん?)

 とあるオンラインゲームを開きレイドボスに無謀にもソロで挑もうと思っていたが、1人そこに立ち尽くすアバターが目に付いた

 と言うのも、このゲームはサーバーにアクセスして普通にオンラインで遊ぶことも出来るが、同時に位置情報を利用して近場のプレイヤーのみでプレイすることも可能なゲームになっている

和馬(こんな時間のド田舎にプレイヤーとかいるんだな…距離は…)

 因みにアバターをタップすることでそのプレイヤーとの距離を見ることが出来るようになっている
 もちろんプライバシーに関わることでもあるのでその設定は任意でオフにすることも出来るが、このプレイヤーはどうやらオンになっているようだった

和馬「えっ」

 そこに表示された距離に俺は少々驚いていた
 
和馬(0ってことはあの子か…)

 ふと横を見るといかにも静かそうな女の子がいかにも困ったような表情でスマホを凝視していた

和馬「…あの、君さもしかして攻略手こずってる?」

???「えっ、あ、えっと」

和馬「あぁ、ごめんごめん急にびっくりしたよね、俺も同じゲームやっててさ、今こいつ倒そうとしてたとこなんだ
よかったら一緒にやらない?」

???「あ…えっと、じゃあ…」

和馬「オーケー、あ、因みに俺は和馬でキャラネームはカタカナ表記でカズマって言います、どうぞよろしく」

優月「あ、あの花宮 優月はなみや ゆづきです、キャラネームはカタカナ表記でユウです」

和馬「優月ね、じゃあとりあえずフレになろっかパーティ組めないし、申請送るね」

優月(こんなスムーズに事を進められるんだ…)

和馬「はい」

優月「あ、どうも」

和馬「さて、しかしまいったな」

優月「えっ」

和馬「電車、優月今日来る時の電車に多分いなかったし車でもない限り逆方面かなって、しかもそれもう来ちゃうしw」

優月「あ、ホントですね」

和馬「んー、どーしよーかなー、優月サーバーに繋いだりとかしないの?」

優月「し、しないですね…なんかちょっと怖くて…」

和馬「そっか、じゃあ差し支えなければ連絡先とか教えてくれない?そしたら後で時間合わせてIDでつなげるから」

優月「あ、はい分かりました」

和馬「ありがと、てか優月硬いねーもうちょっと肩の力抜いたら?w
 おっと電車来ちゃったな」

優月「そうですね、じゃあ私は…」

和馬「うん、後でプレイ出来る時間とか取れたら教えてよ、一緒に倒そ」

優月「はい、ありがとうございます」

 そう言って俺は優月と別れた
 

和馬「なんか…今の子ちょっとタイプだな…」

 俺はふとそんな事を思っていた。
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