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悪魔・堕天使 - Devils and Fallen angels -
アイム
アイム
アイニとも。『ソロモンの小さき鍵』によれば、ソロモンの七十二柱の悪魔中、序列第二十三位。二十六の軍団を率いる、偉大にして強大な公爵(大公爵と翻訳されることも)。召喚されると、美しい人間の身体に三つの頭を持つ姿で出現する。第一の頭は蛇、第二の頭は額に二つの星を持つ人間、そして第三の頭は猫のようだと説明される。また、蛇に騎乗して現れるとも言われており、その手に持った松明で、街や城塞、宮殿に火を放つとされる。魔術師に機知を与え、個人的な事柄について真実を答えるという能力を持つ。ヨハン・ヴァイヤーの『悪魔の偽王国』では、エイムあるいはハボリムとして、五十六番目に名前がある。フレッド・ゲティングズの『悪魔の辞典』によれば、燃え上がる松明と猫の頭は、エジプトの神性の名残だとされる。古代エジプト人は猫を崇拝したことで有名であり、猫にまつわる、バスト、セクメトの二柱の神が存在する。アイムに限らず、『ソロモンの小さき鍵』に登場する堕天使は、エジプトの神性にルーツを持つことが多い。その理由の一端は、十九世紀末「領土に日の没するところなし」と言われた大英帝国である。一八八二年、エジプトの独立運動を鎮圧し、エジプトの宗主国となったイギリスに、空前のエジプトブームがわき起こった。この時代は、同時に、西洋魔術の伝統が生まれたときでもある。またアイムの姿は、ペルシャの叙事詩『王書』に登場する邪悪な蛇王ザッハークをも彷彿とさせる。このザッハークには原型があり、ゾロアスター教の悪神アンラ・マンユが世界を破壊するために生みだしたという悪竜アジ・ダハーカである。
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