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第一話 茶色頭巾にご用心
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著者 偽バッチリー中田
茶色頭巾
まえがき
茶色頭巾は、実家から少し離れた森の近くで、一人暮らしをしている
今日は日曜日なので、大好きな祖母に、お弁当を持って行ってあげる日だ
茶色頭巾の祖母は、森を抜けた向こう側の川沿いに住んでいる
茶色頭巾は、一週間分のお弁当がパンパンに入ったスーツケースを転がしながら、夜の森に入って行った
さてさて、茶色頭巾は無事に、祖母の家にたどり着けるのか?
プロローグ
夜の森は凶暴な動物が沢山いるので、町の人は滅多に入ることはない
茶色頭巾が危険な夜の森に入るのは、それなりの理由があるからだ
茶色頭巾は月曜日から金曜日まで、父親のファーマシーで働いている
朝から夕方までの間、薬の調剤から販売を一人でこなす
そして仕事帰りには、スーパーで買い物をし実家の弟と妹の夕食を作り、お風呂に入ってから自分の家に帰る
というのが、毎日のルーティンになっている
土、日は仕事も休みたが、趣味で始めた占いが町で大評判になってしまい、土曜日だけリモートでマンツーマンのカウンセリングをしている
そして日曜日には、祖母の為に一週間分のお弁当を作って持って行く事のだ
だから、必然的に夜の森を通って行かなければいけない
第一話 茶色頭巾にご用心
茶色頭巾は、いつものように夜の森を歩いていた
町の人には一人で夜の森に入るなんて、恐ろしくて真似出来ないだろう
茶色頭巾にとっては、歩き慣れた馴染みの道なので、いつの間にか恐怖心など無くなっていた
恐怖心どころか、一週間の中で一番リラックス出来る時間なのだ
茶色頭巾が祖母の家に向かって森の中を歩いている頃、ある旅の冒険者達が夜の森に迷い込んでいた
➖ 夜の森で迷子になった勇者一行 ➖
(勇者ロト)
「なーゴーレム、僕たち道に迷ったんじゃないのかな?」
(ゴーレム・勇者ロト一行のポーター)
「確か、、、この道をまっすぐ歩くと、森に出るはずなんでやすが、、、」
(タバサ・魔法使い)
「だーかーらー言ったのにさ、明日の朝に出発しよーって!」
魔法使いのタバサはホウキに乗り、仲間の頭上をゆっくり飛んでいる
(ゴーレム)
「えーと、東の町方面に行くにはと、、、」
ゴーレムは、勇者ロトが冒険者ギルドで雇った、パーティ専属のポーターだ
(タバサ)
「あんたさ、いつになったらスマホに慣れるのよ!」
(ゴーレム)
「すいやせん、ついこの間までガラケーだったもんで、、、」
(ロト)
「タバサ、カリカリしてもしょうがないじゃないか」
ロトは、えなりかずき口調になった
(タバサ)
「ふん、、、、」
ー 何よ急に、えなりかずき口調になっちゃってさ ー
(ロト)
「ゴーレムもゆっくりで良いから、スマホに慣れようね」
(ゴーレム)
「へい、ありがとうごぜいやす、、、、」
「あっ分かりやした、さっき通り過ぎた抜け道に入るんでさ」
(タバサ)
「何何何?行き過ぎてんの!」
「もー、嫌になっちゃうわよ」
タバサはブツブツ言いながら、先に引き返した
(ゴーレム)
「すいやせん、、、、」
(ロト)
「よく調べてくれたね、これでちょっと先に進めるよ」
「ありがとうゴーレム」
「タバサも、気をつけて!」
(タバサ)
「私は問題ないわよ」
「そこのノロマじゃないんだから!」
タバサは愚痴を言いながら、素早く夜の森を抜けていく
タバサの一番の役目は、偵察である
上空から目的地の視察や、魔法で気配を消したり、人や動物の気配を察知したりと、かなり重宝する能力だ
他にも治療魔法や、防御魔法に攻撃魔法など、多彩なスキルを持っている
もしタバサがいなければ、このパーティはとっくの昔に全滅していただろう
ゴーレムがいなくても、タバサの能力で道になんか迷わずに進める筈だと、読者の諸君は考えるだろう
魔法も体力と同じで、使える回数や時間に限界がある
他の手段で可能な事は、タバサの魔法に頼らず解決するのも、生き残るために学んだ、冒険者としての知恵なのだ
異世界ファンタジーモノでは、良くある設定だ
(ロト)
「タバサの言う事は、あまり気にしなくて良いからね」
「口は悪いけど、みんなの事心配して言ってるだけだなんだ」
(ゴーレム)
「分かっとりやすよ」
「慣れないあっしを思って、わざと厳しくしてくれるんでやしょ」
(ロト)
「そうだね、タバサは心の優しい娘だからさ」
「だけど、かなりのS気質だから、楽しんでるかも知れないけどね」
ロトは微笑んでいる
(ゴーレム)
「、、、、あっしも結構なドM気質なもんで」
「ウマが合いやすね」
(ロト)
「あんまり触れ回らないでよね」
「SMパーティの変態勇者なんて、噂が立つと不味いからさ」
(剣士五右衛門)
「タバサ殿にしては、、、少し遅いですな?」
(ロト)
「そうだね、タバサのスピードだったら」
「もう戻って来てる筈だね」
(五右衛門)
「、、、、、」
「拙者、様子を見に行って来るでござるよ」
(ロト)
「うん、頼むよ五右衛門」
五右衛門は早足で、タバサの様子を見に行く
(ロト)
「おーい、悟空!」
ロトの呼びかけに、誰の返事もない
(ロト)
「あれ?いないのかな、寝ちゃったのか?」
「悟空!起きてたら出てきてくれないかな?」
ロトがもう一度呼びかけると、目の前にモクモクと白い煙が立ち込めた
(悟空・妖魔)
「起きてるよ」
「何の用だい?」
白い煙の中から、悟空の声が聞こえてきた
(ロト)
「悟空、良かった起きてたんだ」
(悟空)
「オイラは夜型だからね」
「でロト、何か妖怪なんちって!」
(ロト)
「あのね、ちょっとお願い聞いて欲しいんだよ」
(悟空)
「皆まで言わねえでも良いよ」
「本当は分かってんだ、只の社交辞令さ」
煙が晴れると、悟空は木の上からロト達を見て笑っていた
少し唐突だが、ここで勇者ロト御一行のパーティを整理しよう
まずは勇者ロト、彼がこのパーティのリーダー、容姿端麗で頭脳明晰、戦闘力もかなり高く、起点も聞いて仲間想いで心優しい、完璧な勇者気質の持ち主だ
たが完璧な人間など、存在しないのだ
偵察に出て戻ってこないのが、魔法使いのタバサ
魔法使いとしてのレベルが高い、武力戦闘は得意ではない、頭の回転が速く用意週等で卒が無い
ツンデレだが、仲間意識は人一倍高い
ポーターで自称ドMのゴーレム、気の優しい力持ちだ
機械に弱く、起点も効かないが、力だけはかなり強い
戦闘力は低いが、ゴーレムの特異体質も持ち合わせているので、かなり我慢強い面がある
タバサを心配して様子を見に行ったのが、剣士の五右衛門
彼は日本剣術一刀流の使い手である
剣術のタイマンで、負けたことはない
最後に出てきた悟空は、ロトが召喚契約している妖魔だ
悟空とロトの召喚契約云々については、後々分かる事になると思うが、上位の妖魔であることは間違いない
この五人の他に、休暇中の僧侶の三蔵と、先に東の町で情報収集をしている、便利屋の魔人ジーニーがいる
この七名のパーティで、冒険の旅を続けているのだ
(ロト)
「分かってるなら、丁度良かったよ」
「早速だけど、タバサの様子を見に行ってくれるかい?」
(悟空)
「構わねえけど、、、」
「だけど、五右衛門が向かってったんじゃねえの?」
(ロト)
「そうなんだけど、念には念だよ」
「ほら例の分身の術でさ、リアタイでこっちにも、生中継出来るでしょ?」
(悟空)
「相変わらず、人使いが悪りぃな君」
(ロト)
「人じゃ無くて、妖魔使いだけどね」
ロトは悟空を見て微笑むと、悟空は視線を斜め上に向けた
そして悟空は自分の髪の毛を数本抜くと、それに息を吹きかけた
すると悟空の髪の毛がみるみるうちに、悟空の分身に変わっていく
(ゴーレム)
「こりゃ凄い、、、」
「そっくりでやすね、分身するの初めて見やした」
ゴーレムは無表情だが、かなり驚いた様子だ
(ロト)
「久しぶりに見るけど」
「本当にそっくりだよね」
(悟空)
「当たり前えだろ、オイラの分身なんだから」
そして悟空が分身の肩をポンッと叩くと、分身が消えてしまった
(ゴーレム)
「あらら、折角出てきたのに、消えてしまいやした」
ゴーレムは無表情だが、キョトンとしているようだ
彼の感情は見た目では、非常に分かりにくい
(ロト)
「瞬間移動だよ、ねっ悟空」
(悟空)
「ああ、オイラの分身はな、気配が分かればそこまで飛ばせんだよ」
(ゴーレム)
「良く分かやせんが、何だか凄いでやすね」
(悟空)
「ありゃ大変だ!」
「タバサと五右衛門が、コウモリのバケモンに追っかけられてら」
悟空が言ったように、悟空の分身が経験した全ての事象は、本体と共有される
➖ その頃、タバサと五右衛門は ➖
(タバサ)
「ギャァァァ、ヤバイ怖ぇー!」
(五右衛門)
「デカいわりに、素早いでござるな!」
二人は大蝙蝠から、同じ場所をぐるぐると逃げ回っている
(悟空の分身)
「おい馬鹿コウモリ、こっちだよ」
悟空の分身が突然現れて、大蝙蝠を引きつける
(五右衛門)
「おお、悟空殿、かたじけない」
(タバサ)
「悟空ちゃん、ありがとう助かるよー」
(悟空の分身)
「ほらほら、こっちだってえ」
大蝙蝠は悟空の分身に何度もぶつかるが、相手は分身なので通り抜けてしまう
(タバサ)
「五右衛門ちゃん、ほら早く今のうちに逃げましょ」
タバサは手を伸ばし、五右衛門をホウキの後ろに乗せ逃げようとする
がその時
(茶色頭巾)
「こらこらこら、私の友達を虐めてんじゃないわよ!」
突然、木の陰から、茶色頭巾が現れた
茶色頭巾は、タバサのホウキを掴むと、地面に叩きつけた
タバサは軌道修正しうまく着地しするが、五右衛門は吹っ飛ばされた勢いで、森の中に消えていった
(タバサ)
「何やってくれてんのよ」
「人間のくせに、化け物の肩持ってんじゃないわよ」
タバサはブチギレている
(悟空の分身)
「不味いな」
「誰かタバサ止めねえと、森の中じゃ、、、」
ブチギレのタバサを見て、嫌な予感がする悟空
(タバサ)
「大丈夫よ、森を燃やしたりしないから」
「それより、ロトとゴーレムも呼んで五右衛門ちゃん助けて頂戴な」
大蝙蝠が茶色頭巾に近寄り、何か呟いている
(茶色頭巾)
「なーんだ、そーだったのね」
(タバサ)
「この小娘、化け物と何の相談してるのよ?」
(茶色頭巾)
「あの、、、ごめんなさい」
茶色頭巾はいきなり謝った
(タバサ)
「、、、、なっ、なんで謝んのよ、急に」
(茶色頭巾)
「大ちゃんが、、、」
「本当は皆さんと遊びたくて、ちょっかいかけたみたいなんです、、、」
(タバサ)
「ちょっかいって!」
「あんなのに追っかけられたら、逃げるに決まってるでしょ?」
ー 大ちゃんって?コウモリの名前? ー
(茶色頭巾)
「悪気は無いんです、勘違いされちゃったみたいで」
「許して下さい」
(タバサ)
「まあ、蝙蝠だし、何言ってるか分かんないからね」
「こっちも、勝手に決めつけたのは、悪かったかも知れないけど、、、」
(五右衛門)
「己れ、化け物の分際が」
「絶対に許さんぞ!」
森の奥から、頭に血が上った五右衛門が、鬼の形相で戻ってきた
(タバサ)
「あっ五右衛門ちゃん」
「大丈夫なの?」
(五右衛門)
「かすり傷でござるよ、、、、」
「あの茶色の小僧は、拙者が成敗するでござる!」
「宜しいな、タバサ殿」
(タバサ)
「おかんむりのところ、、、悪いんだけどね」
「一応、和解しましたんで」
(五右衛門)
「えっえっー?」
マスオさん風に驚く、五右衛門
(茶色頭巾)
「さっきは、申し訳ございませんでした」
ー 小僧じゃなくて、女の子なんだけど ー
茶色頭巾は五右衛門に、深々と頭を下げた
(五右衛門)
「、、、?」
ー この憤り、、、 ー
この短期間で何か起きて、どうしてこうなったのか?
理解不能な五右衛門だった、、、
(ロト)
「おーい、みんな大丈夫かい?」
ロト達が、慌てて走ってきた
(ロト)
「あれ?みんな無事なんだね」
「五右衛門だけ、酷く汚れてるけど、、、」
(悟空)
「あれって、、、」
ー ロトの奴、やばい事予想してたんじゃねえの ー
(タバサ)
「助けに来てくれたんだね、ありがとうねロト」
(ロト)
「大した事無さそうで、良かったよ」
(五右衛門)
ー 大した事あったでござるよ ー
(タバサ)
「何か良く分かんない感じで、一件落着したから」
(ロト)
「それなら良いんだけど、、、」
「その大蝙蝠の隣の、茶色のパーカー着た人は誰?」
(茶色頭巾)
「私、茶色頭巾と言いまして、この子の友達です」
「皆さんには、ご迷惑をおかけして、すみませんでした」
(ロト)
「茶色頭巾?」
ー どっかで、聞いたような気がする ー
(茶色頭巾)
「ええ、茶色頭巾と申します」
(ロト)
「僕は勇者ロトです、宜しく」
「そしてみんなが、僕の仲間です」
(タバサ)
「私はタバサ、魔法使いなの」
「もう、知ってるわよね」
(悟空)
「オイラは悟空てんだ、宜しくな」
(五右衛門)
「せっ、拙者は五右衛門と申します」
(茶色頭巾)
「五右衛門さんには、本当に失礼な事してしまって」
「言い訳も出来ませんが、、、どうか、勘弁して頂けないでしょうか?」
(ロト)
「五右衛門は礼節には、厳しいんだよ」
「茶色頭巾さんが、そこまで丁寧に謝罪してくれてるんだから、問答無用で許すに決まってるよ」
(五右衛門)
「、、、、そっ、そうでござるな」
「茶色頭巾殿の謝罪、既に受け入れておるでござるよ」
(茶色頭巾)
「本当ですか?」
「良かった、、、かたじけありません」
(五右衛門)
「かまわんでござるよ」
(ゴーレム)
「あっしは、ゴーレムでやす」
「皆さんのお荷物、預かっておりやす」
(茶色頭巾)
「この子は大蝙蝠の大ちゃんです、また遊んであげて下さい」
(大ちゃん)
「ピィー、ピィー……」
(五右衛門)
「、、、、、」
(タバサ)
「次は遊んだげるから、許してよね」
「知らなかったんだし、、、」
(大ちゃん)
「ピィーピピ、ピィ」
(タバサ)
「大ちゃん、喜んでる?」
「なら良かった」
(茶色頭巾)
「タバサさん、言葉が分かるんですか?」
(タバサ)
「分かんないよ、でもね魔法をかける相手の精神状態を探るのは、魔法学校じゃ基礎中の基礎だからね」
(悟空)
「さっきは、全然読めて無かったけどな」
(タバサ)
「さっきは出会い頭で、しかも魔物だもん」
「誰でも経験と先入観が、先に立つでしょ?」
(悟空)
「そう言う事にしといてやるよ、へへ」
(茶色頭巾)
「でも皆さん、寄りによって、夜の森に入るなんて?」
「この森は、外の人には塩対応なんですよ」
(ロト)
「君こそ、女の子一人で危険すぎるだろ?」
「いくら地元で、慣れてると言ってもさ」
(茶色頭巾)
「この森にいる魔物も魔獣も、私を襲う子なんていないですから」
「それに私は、この森が唯一の落ち着く場所なんです」
(大ちゃん)
「ピィ、ピィー、ピィー」
(悟空)
「へえ、茶色頭巾を知らねえ奴は、この森にはいねえってよ」
「もし、いても怖いもの知らずの他所者だけらしいよ」
(ロト)
「まさに、僕達の事だね」
(茶色頭巾)
「悟空さんは、魔獣の言葉が分かるんですね」
(悟空)
「ああ、オイラ妖魔だからな」
(茶色頭巾)
「なるほど、さっきから悪魔クラスの気配がしてたのは、悟空さんなんですね」
(タバサ)
「茶色頭巾ちゃん、あんた何者?」
(茶色頭巾)
「只の薬屋の娘ですよ」
「ずっとこの森にいたら、気配くらい誰でも分かるようになりますしね」
(悟空)
「そうだけど、才能も必要だろ?」
「オイラだって、妖気垂れ流しな訳じゃ無えしよ」
(茶色頭巾)
「確かに血筋もあるかも、、、」
「ところで、勇者様御一行はどちらへ?」
(ロト)
「東の町を目指してだんだけど、恥ずかしながら迷ってしまって、、、」
(茶色頭巾)
「私の父が経営している薬屋が、東の町にあるんですよ」
「実家も東の町なんで、案内できるんですけど、、、」
(ロト)
「えっ、そりゃ助かるよ!是非お願いしたい」
(タバサ)
「ポーションも少ないし、ストック欲しかったのよ」
「丁度良いわね」
(茶色頭巾)
「只、今から私、、、」
「お婆ちゃんのお家まで、このお弁当持って行かないと」
(ロト)
「凄い荷物だよね」
「それ全部、お婆さんの弁当なの?」
(茶色頭巾)
「はい、だいたい一週間分くらいで」
「私のお婆ちゃん、結構な大食いで有名なんですよ」
(ロト)
「このまま僕らだけだと、また迷子になっちゃいそうだしね」
「もし茶色頭巾さんが良いなら、僕らもお婆さんのお家に、お邪魔させてもらえないかな?
(茶色頭巾)
「大歓迎です、お婆ちゃんもきっと喜びます」
「一応連絡しときますね、こんな大人数でいきなり行ったら、びっくりしちゃいますんで」
茶色頭巾はロト達から少し離れた場所で、祖母に電話をした
(茶色頭巾)
「オッケーです、お婆ちゃん喜んでました」
「うちのお婆ちゃん冒険話大好物だから、皆さんに色々聞いて、迷惑かけなきゃ良いんですけど、、、」
(ロト)
「大丈夫さ、何でも聞いて欲しいくらいだよ」
「僕達の武勇伝を、喜んでくれる人がいるだけで、嬉しいしからさ」
(茶色頭巾)
「お婆ちゃん、初対面でも色々突っ込んでくるので、宜しくお願いします」
(ロト)
「僕もお喋り好きだから、気が合いそうだね」
「ほらゴーレム、茶色頭巾さんの荷物も、持ってあげて」
(ゴーレム)
「へい、承知しやした」
「お安い御用でやすよ」
(茶色頭巾)
「大丈夫ですよ、自分で持つので」
「それに凄く重いのですから」
(ロト)
「大丈夫だよ、ゴーレムはうちのパーティの中でも、一番の力持ちだから」
「とても優しいしから、気は使わないでよ」
(ゴーレム)
「勇者様の仰る通りでやすよ」
「ほら、貸して貰うでやす」
ゴーレムは茶色頭巾の荷物を、全部肩に担いだ
(ゴーレム)
ー えっ、嘘!これはヤバイかもでやすよ ー
(ロト)
「ほら、軽々だろ?」
(茶色頭巾)
「凄い、私いつも必死で持って行くのに、本当に助かります」
「ゴーレムさん、ありがとうございます」
(ゴーレム)
「、、、、、」
ゴーレムは、余りの重さに声が出ない
只、無表情なので、誰にも伝わらなかった
(ゴーレム)
ー こりゃ重えな、、、何て力してんでやす ー
そして茶色頭巾とロト一行は、茶色頭巾の祖母の家に向かって、森の中を進んで行く
(タバサ)
「茶色頭巾ちゃんて、占い師なんだ」
(茶色頭巾)
「いえいえ、趣味でやってたら偶然当たっちゃって」
「町で噂に、、、」
(タバサ)
「へー、でも多彩だね本当に」
タバサと茶色頭巾は、同世代の女の子同士すぐ打ち解けていた
(タバサ)
「茶色頭巾ちゃんの薬局って、コスメもあるんだ」
(茶色頭巾)
「母親が好きで、美容系のポーションに力を入れてるから」
(タバサ)
「コスメのポーション?」
(茶色頭巾)
「ええ、最近は遠方のお客様もコスメポーション目的で来られる方が増えてきたわ」
(タバサ)
「めちゃくちゃ興味あるんだけど」
(茶色頭巾)
「町に着いたら、うちの店にも寄ってね」
(タバサ)
「絶対行くよ!」
(ゴーレム)
「勇者様、前から何かやってきやす!」
(五右衛門)
「また魔獣か?」
五右衛門は長尺の日本刀を抜いた
(茶色頭巾)
「ん、この匂い、ナイトメアね」
(タバサ)
「ナイトメア?誰なの?」
(茶色頭巾)
「この森の管理者で、私の親友なの」
ロト達の前方から地鳴りが聞こえてくる
(ロト)
「凄い音がするね、地割れでもしそうだ」
地鳴りはどんどん大きくなり、周りの木々がバサバサと揺れ始める
(茶色頭巾)
「うん、間違いないナイトメアだ」
(五右衛門)
「ここは拙者に任せていただけるか!」
五右衛門はみんなの前に出て、近づいてくる何者かに備える
(茶色頭巾)
「五右衛門さん、大丈夫ですよ」
「ナイトメアは友達ですから」
(タバサ)
「そーよ森の主なんだって、刀しまいなさいよ」
五右衛門は、しぶしぶ刀を鞘に戻した
音は更に大きくなり、前方から白いオオカミが凄い速さで向かってきた
(ロト)
「うわぁ、デカ過ぎでしょ!」
(ゴーレム)
「とんでもねぇ、10tトラックよりデカイですよ!」
そのデカ過ぎる白いオオカミが、みんなの目の前でジャンプし茶色頭巾の前に着地する
(茶色頭巾)
「ナイトメア、久しぶりだね」
「相変わらず元気な子だ、よしよし」
茶色頭巾は、オオカミの魔獣に頬ずりし顎の下を撫でた
(オオカミの魔獣・ナイトメア)
「クゥーン」
(タバサ)
「可愛い!」
「茶色頭巾ちゃん、私も触っていいかな?」
(茶色頭巾)
「ナイトメアは、可愛い女の子大好きなのよね」
「タバサ、いっぱい触ってあげて」
タバサは、ホウキから降りてナイトメアの背中に乗り抱きついた
(タバサ)
「うわぁ、フワフワだよー気持ち良い」
(ナイトメア)
「ワァゥゥウウオン!」
ナイトメアは喜んでいる
(茶色頭巾)
「ナイトメア、どうしてそんなに慌ててたの?」
ナイトメアが茶色頭巾に耳打ちした
(茶色頭巾)
「ふん、ふんふん、おー嬉しいぞ私は」
(タバサ)
「メアちゃん、何て言ってるの?」
(茶色頭巾)
「私の気配がしたから早く会いたくて、気づいたらダッシュしちゃったんだって」
(タバサ)
「茶色頭巾ちゃんは、森の動物達に愛されてるんだね」
(茶色頭巾)
「町には友達が少なくて、、、、」
「小さい頃から、森の仲間が私のオアシスなの」
(タバサ)
「そうなんだ、、、」
「もし茶色頭巾ちゃんが、、、良ければなんだけど」
(茶色頭巾)
「どうしたの、タバサちゃん」
(タバサ)
「えっと、、、ね」
(ロト)
「茶色頭巾さん、タバサはね君と友達になりたいんじゃないかな?」
タバサの顔が真っ赤になった
(茶色頭巾)
「もちろん、私からお願いします」
(タバサ)
「ほんと?」
「良かった、じゃ今から友達だね私達」
二人が友達になった瞬間、ナイトメアがゴーレムから茶色頭巾のお弁当を奪った
(茶色頭巾)
「ちょっと!何してんのナイトメア!」
(ナイトメア)
「クゥーンクゥーン」
ナイトメアがゴーレムを見てウインクをした
(茶色頭巾)
「お婆ちゃんに持って行くんだから駄目だよ!」
「もー油断も隙も無いんだから」
(ゴーレム)
ー ナイトメア様、助かったでやす ー
心の中でナイトメアに感謝する、ゴーレムだった
ナイトメアと再開した茶色頭巾は、ナイトメアの背中に森の外まで乗せてもらう事にした
見返りは西の町にある洋食屋さんのビーフステーキだ
茶色頭巾とロト勇者一行は、ナイトメアの背中に乗り森の中を移動中
(茶色頭巾)
「ナイトメアにステーキ買ってこないといけなくなったんで、、、」
「申し訳ないんですけど、明日の朝から西の町経由でも宜しいでしょうか?」
(ロト)
「全然問題ないよ、てか西の町にそんな有名店あったんだね」
(タバサ)
「逆にラッキーだよ、知らないで通り過ぎるとこだったもんね」
(茶色頭巾)
「町で有名は有名なんですけど、癖の強いお店なんです、、、」
(ゴーレム)
「癖が強いこその美味さがあるでやすよ」
(茶色頭巾)
「それが、、、味とか店員さんの癖じゃなくて、、、」
(五右衛門)
「何という名の洋食屋でござるか?」
意外だが五右衛門はグルメで、大陸中の美味しい名店はほとんどチェック済みなのだ
(茶色頭巾)
「聞いても知らないと思いますよ」
(五右衛門)
「拙者は自慢じゃないが、この大陸で美味いと評判のレストランはだいたい押さえておるでござるよ」
(茶色頭巾)
「えっ、意外でした、、、偉そうなこと言ってすみません、、、」
(五右衛門)
「かまわんよ、他の皆にも意外と思われておるので」
(茶色頭巾)
「その洋食屋さんの店名は〈注文の多い洋食店〉て言うんですけど、知ってますか?」
(五右衛門)
「まさか、伝説の注文の多いチェーンであるか?」
「その洋食屋が伝説の注文の多いチェーンならば、是が非でも行かねばならぬ!」
(タバサ)
「えっなんなの、そんなに凄いお店?」
ー 何?注文の多いチェーンて? ー
(茶色頭巾)
「伝説ってほどでも、、、無い感じですけど」
「私、町の外の情報って余り知らないので」
(五右衛門)
「小説の中だけかと思っておったのだが、、、」
「まさか実在するとは、嬉しい誤算でござるな」
(ロト)
「どちらにせよ、明日行くんだからさ」
「明日は明日の風が吹くだろうしね」
流石リーダー、よく考えると内容の無い言葉だか、みんなをふんわり納得させる妙な説得力がある
そうこうしているうちに、森の外に出たナイトメアと茶色頭巾とロト勇者一行
(茶色頭巾)
「ありがとうナイトメア、ここからは歩いて行くから」
「じゃまた明日ね、楽しみに待っててね」
(ナイトメア)
「クゥーンクゥーン」
(タバサ)
「メアリン、バイバイ、また明日ね」
ナイトメア→メアちゃん→メアリン、この短期間でニックネームの3段活用
タバサのフレンドリー差が垣間見える
嬉しそうにナイトメアは颯爽と森の中に消えていった
(ナイトメア)
「ウーワォーン」
茶色頭巾とロト一行は、ナイトメアのおかげで随分早く森の外へ出ることができた
さて、この先の川沿いの家で、茶色頭巾の祖母が皆が来るのを楽しみに待っている
茶色頭巾とロト一行の珍道中はまだ始まったばかり
続く
茶色頭巾
まえがき
茶色頭巾は、実家から少し離れた森の近くで、一人暮らしをしている
今日は日曜日なので、大好きな祖母に、お弁当を持って行ってあげる日だ
茶色頭巾の祖母は、森を抜けた向こう側の川沿いに住んでいる
茶色頭巾は、一週間分のお弁当がパンパンに入ったスーツケースを転がしながら、夜の森に入って行った
さてさて、茶色頭巾は無事に、祖母の家にたどり着けるのか?
プロローグ
夜の森は凶暴な動物が沢山いるので、町の人は滅多に入ることはない
茶色頭巾が危険な夜の森に入るのは、それなりの理由があるからだ
茶色頭巾は月曜日から金曜日まで、父親のファーマシーで働いている
朝から夕方までの間、薬の調剤から販売を一人でこなす
そして仕事帰りには、スーパーで買い物をし実家の弟と妹の夕食を作り、お風呂に入ってから自分の家に帰る
というのが、毎日のルーティンになっている
土、日は仕事も休みたが、趣味で始めた占いが町で大評判になってしまい、土曜日だけリモートでマンツーマンのカウンセリングをしている
そして日曜日には、祖母の為に一週間分のお弁当を作って持って行く事のだ
だから、必然的に夜の森を通って行かなければいけない
第一話 茶色頭巾にご用心
茶色頭巾は、いつものように夜の森を歩いていた
町の人には一人で夜の森に入るなんて、恐ろしくて真似出来ないだろう
茶色頭巾にとっては、歩き慣れた馴染みの道なので、いつの間にか恐怖心など無くなっていた
恐怖心どころか、一週間の中で一番リラックス出来る時間なのだ
茶色頭巾が祖母の家に向かって森の中を歩いている頃、ある旅の冒険者達が夜の森に迷い込んでいた
➖ 夜の森で迷子になった勇者一行 ➖
(勇者ロト)
「なーゴーレム、僕たち道に迷ったんじゃないのかな?」
(ゴーレム・勇者ロト一行のポーター)
「確か、、、この道をまっすぐ歩くと、森に出るはずなんでやすが、、、」
(タバサ・魔法使い)
「だーかーらー言ったのにさ、明日の朝に出発しよーって!」
魔法使いのタバサはホウキに乗り、仲間の頭上をゆっくり飛んでいる
(ゴーレム)
「えーと、東の町方面に行くにはと、、、」
ゴーレムは、勇者ロトが冒険者ギルドで雇った、パーティ専属のポーターだ
(タバサ)
「あんたさ、いつになったらスマホに慣れるのよ!」
(ゴーレム)
「すいやせん、ついこの間までガラケーだったもんで、、、」
(ロト)
「タバサ、カリカリしてもしょうがないじゃないか」
ロトは、えなりかずき口調になった
(タバサ)
「ふん、、、、」
ー 何よ急に、えなりかずき口調になっちゃってさ ー
(ロト)
「ゴーレムもゆっくりで良いから、スマホに慣れようね」
(ゴーレム)
「へい、ありがとうごぜいやす、、、、」
「あっ分かりやした、さっき通り過ぎた抜け道に入るんでさ」
(タバサ)
「何何何?行き過ぎてんの!」
「もー、嫌になっちゃうわよ」
タバサはブツブツ言いながら、先に引き返した
(ゴーレム)
「すいやせん、、、、」
(ロト)
「よく調べてくれたね、これでちょっと先に進めるよ」
「ありがとうゴーレム」
「タバサも、気をつけて!」
(タバサ)
「私は問題ないわよ」
「そこのノロマじゃないんだから!」
タバサは愚痴を言いながら、素早く夜の森を抜けていく
タバサの一番の役目は、偵察である
上空から目的地の視察や、魔法で気配を消したり、人や動物の気配を察知したりと、かなり重宝する能力だ
他にも治療魔法や、防御魔法に攻撃魔法など、多彩なスキルを持っている
もしタバサがいなければ、このパーティはとっくの昔に全滅していただろう
ゴーレムがいなくても、タバサの能力で道になんか迷わずに進める筈だと、読者の諸君は考えるだろう
魔法も体力と同じで、使える回数や時間に限界がある
他の手段で可能な事は、タバサの魔法に頼らず解決するのも、生き残るために学んだ、冒険者としての知恵なのだ
異世界ファンタジーモノでは、良くある設定だ
(ロト)
「タバサの言う事は、あまり気にしなくて良いからね」
「口は悪いけど、みんなの事心配して言ってるだけだなんだ」
(ゴーレム)
「分かっとりやすよ」
「慣れないあっしを思って、わざと厳しくしてくれるんでやしょ」
(ロト)
「そうだね、タバサは心の優しい娘だからさ」
「だけど、かなりのS気質だから、楽しんでるかも知れないけどね」
ロトは微笑んでいる
(ゴーレム)
「、、、、あっしも結構なドM気質なもんで」
「ウマが合いやすね」
(ロト)
「あんまり触れ回らないでよね」
「SMパーティの変態勇者なんて、噂が立つと不味いからさ」
(剣士五右衛門)
「タバサ殿にしては、、、少し遅いですな?」
(ロト)
「そうだね、タバサのスピードだったら」
「もう戻って来てる筈だね」
(五右衛門)
「、、、、、」
「拙者、様子を見に行って来るでござるよ」
(ロト)
「うん、頼むよ五右衛門」
五右衛門は早足で、タバサの様子を見に行く
(ロト)
「おーい、悟空!」
ロトの呼びかけに、誰の返事もない
(ロト)
「あれ?いないのかな、寝ちゃったのか?」
「悟空!起きてたら出てきてくれないかな?」
ロトがもう一度呼びかけると、目の前にモクモクと白い煙が立ち込めた
(悟空・妖魔)
「起きてるよ」
「何の用だい?」
白い煙の中から、悟空の声が聞こえてきた
(ロト)
「悟空、良かった起きてたんだ」
(悟空)
「オイラは夜型だからね」
「でロト、何か妖怪なんちって!」
(ロト)
「あのね、ちょっとお願い聞いて欲しいんだよ」
(悟空)
「皆まで言わねえでも良いよ」
「本当は分かってんだ、只の社交辞令さ」
煙が晴れると、悟空は木の上からロト達を見て笑っていた
少し唐突だが、ここで勇者ロト御一行のパーティを整理しよう
まずは勇者ロト、彼がこのパーティのリーダー、容姿端麗で頭脳明晰、戦闘力もかなり高く、起点も聞いて仲間想いで心優しい、完璧な勇者気質の持ち主だ
たが完璧な人間など、存在しないのだ
偵察に出て戻ってこないのが、魔法使いのタバサ
魔法使いとしてのレベルが高い、武力戦闘は得意ではない、頭の回転が速く用意週等で卒が無い
ツンデレだが、仲間意識は人一倍高い
ポーターで自称ドMのゴーレム、気の優しい力持ちだ
機械に弱く、起点も効かないが、力だけはかなり強い
戦闘力は低いが、ゴーレムの特異体質も持ち合わせているので、かなり我慢強い面がある
タバサを心配して様子を見に行ったのが、剣士の五右衛門
彼は日本剣術一刀流の使い手である
剣術のタイマンで、負けたことはない
最後に出てきた悟空は、ロトが召喚契約している妖魔だ
悟空とロトの召喚契約云々については、後々分かる事になると思うが、上位の妖魔であることは間違いない
この五人の他に、休暇中の僧侶の三蔵と、先に東の町で情報収集をしている、便利屋の魔人ジーニーがいる
この七名のパーティで、冒険の旅を続けているのだ
(ロト)
「分かってるなら、丁度良かったよ」
「早速だけど、タバサの様子を見に行ってくれるかい?」
(悟空)
「構わねえけど、、、」
「だけど、五右衛門が向かってったんじゃねえの?」
(ロト)
「そうなんだけど、念には念だよ」
「ほら例の分身の術でさ、リアタイでこっちにも、生中継出来るでしょ?」
(悟空)
「相変わらず、人使いが悪りぃな君」
(ロト)
「人じゃ無くて、妖魔使いだけどね」
ロトは悟空を見て微笑むと、悟空は視線を斜め上に向けた
そして悟空は自分の髪の毛を数本抜くと、それに息を吹きかけた
すると悟空の髪の毛がみるみるうちに、悟空の分身に変わっていく
(ゴーレム)
「こりゃ凄い、、、」
「そっくりでやすね、分身するの初めて見やした」
ゴーレムは無表情だが、かなり驚いた様子だ
(ロト)
「久しぶりに見るけど」
「本当にそっくりだよね」
(悟空)
「当たり前えだろ、オイラの分身なんだから」
そして悟空が分身の肩をポンッと叩くと、分身が消えてしまった
(ゴーレム)
「あらら、折角出てきたのに、消えてしまいやした」
ゴーレムは無表情だが、キョトンとしているようだ
彼の感情は見た目では、非常に分かりにくい
(ロト)
「瞬間移動だよ、ねっ悟空」
(悟空)
「ああ、オイラの分身はな、気配が分かればそこまで飛ばせんだよ」
(ゴーレム)
「良く分かやせんが、何だか凄いでやすね」
(悟空)
「ありゃ大変だ!」
「タバサと五右衛門が、コウモリのバケモンに追っかけられてら」
悟空が言ったように、悟空の分身が経験した全ての事象は、本体と共有される
➖ その頃、タバサと五右衛門は ➖
(タバサ)
「ギャァァァ、ヤバイ怖ぇー!」
(五右衛門)
「デカいわりに、素早いでござるな!」
二人は大蝙蝠から、同じ場所をぐるぐると逃げ回っている
(悟空の分身)
「おい馬鹿コウモリ、こっちだよ」
悟空の分身が突然現れて、大蝙蝠を引きつける
(五右衛門)
「おお、悟空殿、かたじけない」
(タバサ)
「悟空ちゃん、ありがとう助かるよー」
(悟空の分身)
「ほらほら、こっちだってえ」
大蝙蝠は悟空の分身に何度もぶつかるが、相手は分身なので通り抜けてしまう
(タバサ)
「五右衛門ちゃん、ほら早く今のうちに逃げましょ」
タバサは手を伸ばし、五右衛門をホウキの後ろに乗せ逃げようとする
がその時
(茶色頭巾)
「こらこらこら、私の友達を虐めてんじゃないわよ!」
突然、木の陰から、茶色頭巾が現れた
茶色頭巾は、タバサのホウキを掴むと、地面に叩きつけた
タバサは軌道修正しうまく着地しするが、五右衛門は吹っ飛ばされた勢いで、森の中に消えていった
(タバサ)
「何やってくれてんのよ」
「人間のくせに、化け物の肩持ってんじゃないわよ」
タバサはブチギレている
(悟空の分身)
「不味いな」
「誰かタバサ止めねえと、森の中じゃ、、、」
ブチギレのタバサを見て、嫌な予感がする悟空
(タバサ)
「大丈夫よ、森を燃やしたりしないから」
「それより、ロトとゴーレムも呼んで五右衛門ちゃん助けて頂戴な」
大蝙蝠が茶色頭巾に近寄り、何か呟いている
(茶色頭巾)
「なーんだ、そーだったのね」
(タバサ)
「この小娘、化け物と何の相談してるのよ?」
(茶色頭巾)
「あの、、、ごめんなさい」
茶色頭巾はいきなり謝った
(タバサ)
「、、、、なっ、なんで謝んのよ、急に」
(茶色頭巾)
「大ちゃんが、、、」
「本当は皆さんと遊びたくて、ちょっかいかけたみたいなんです、、、」
(タバサ)
「ちょっかいって!」
「あんなのに追っかけられたら、逃げるに決まってるでしょ?」
ー 大ちゃんって?コウモリの名前? ー
(茶色頭巾)
「悪気は無いんです、勘違いされちゃったみたいで」
「許して下さい」
(タバサ)
「まあ、蝙蝠だし、何言ってるか分かんないからね」
「こっちも、勝手に決めつけたのは、悪かったかも知れないけど、、、」
(五右衛門)
「己れ、化け物の分際が」
「絶対に許さんぞ!」
森の奥から、頭に血が上った五右衛門が、鬼の形相で戻ってきた
(タバサ)
「あっ五右衛門ちゃん」
「大丈夫なの?」
(五右衛門)
「かすり傷でござるよ、、、、」
「あの茶色の小僧は、拙者が成敗するでござる!」
「宜しいな、タバサ殿」
(タバサ)
「おかんむりのところ、、、悪いんだけどね」
「一応、和解しましたんで」
(五右衛門)
「えっえっー?」
マスオさん風に驚く、五右衛門
(茶色頭巾)
「さっきは、申し訳ございませんでした」
ー 小僧じゃなくて、女の子なんだけど ー
茶色頭巾は五右衛門に、深々と頭を下げた
(五右衛門)
「、、、?」
ー この憤り、、、 ー
この短期間で何か起きて、どうしてこうなったのか?
理解不能な五右衛門だった、、、
(ロト)
「おーい、みんな大丈夫かい?」
ロト達が、慌てて走ってきた
(ロト)
「あれ?みんな無事なんだね」
「五右衛門だけ、酷く汚れてるけど、、、」
(悟空)
「あれって、、、」
ー ロトの奴、やばい事予想してたんじゃねえの ー
(タバサ)
「助けに来てくれたんだね、ありがとうねロト」
(ロト)
「大した事無さそうで、良かったよ」
(五右衛門)
ー 大した事あったでござるよ ー
(タバサ)
「何か良く分かんない感じで、一件落着したから」
(ロト)
「それなら良いんだけど、、、」
「その大蝙蝠の隣の、茶色のパーカー着た人は誰?」
(茶色頭巾)
「私、茶色頭巾と言いまして、この子の友達です」
「皆さんには、ご迷惑をおかけして、すみませんでした」
(ロト)
「茶色頭巾?」
ー どっかで、聞いたような気がする ー
(茶色頭巾)
「ええ、茶色頭巾と申します」
(ロト)
「僕は勇者ロトです、宜しく」
「そしてみんなが、僕の仲間です」
(タバサ)
「私はタバサ、魔法使いなの」
「もう、知ってるわよね」
(悟空)
「オイラは悟空てんだ、宜しくな」
(五右衛門)
「せっ、拙者は五右衛門と申します」
(茶色頭巾)
「五右衛門さんには、本当に失礼な事してしまって」
「言い訳も出来ませんが、、、どうか、勘弁して頂けないでしょうか?」
(ロト)
「五右衛門は礼節には、厳しいんだよ」
「茶色頭巾さんが、そこまで丁寧に謝罪してくれてるんだから、問答無用で許すに決まってるよ」
(五右衛門)
「、、、、そっ、そうでござるな」
「茶色頭巾殿の謝罪、既に受け入れておるでござるよ」
(茶色頭巾)
「本当ですか?」
「良かった、、、かたじけありません」
(五右衛門)
「かまわんでござるよ」
(ゴーレム)
「あっしは、ゴーレムでやす」
「皆さんのお荷物、預かっておりやす」
(茶色頭巾)
「この子は大蝙蝠の大ちゃんです、また遊んであげて下さい」
(大ちゃん)
「ピィー、ピィー……」
(五右衛門)
「、、、、、」
(タバサ)
「次は遊んだげるから、許してよね」
「知らなかったんだし、、、」
(大ちゃん)
「ピィーピピ、ピィ」
(タバサ)
「大ちゃん、喜んでる?」
「なら良かった」
(茶色頭巾)
「タバサさん、言葉が分かるんですか?」
(タバサ)
「分かんないよ、でもね魔法をかける相手の精神状態を探るのは、魔法学校じゃ基礎中の基礎だからね」
(悟空)
「さっきは、全然読めて無かったけどな」
(タバサ)
「さっきは出会い頭で、しかも魔物だもん」
「誰でも経験と先入観が、先に立つでしょ?」
(悟空)
「そう言う事にしといてやるよ、へへ」
(茶色頭巾)
「でも皆さん、寄りによって、夜の森に入るなんて?」
「この森は、外の人には塩対応なんですよ」
(ロト)
「君こそ、女の子一人で危険すぎるだろ?」
「いくら地元で、慣れてると言ってもさ」
(茶色頭巾)
「この森にいる魔物も魔獣も、私を襲う子なんていないですから」
「それに私は、この森が唯一の落ち着く場所なんです」
(大ちゃん)
「ピィ、ピィー、ピィー」
(悟空)
「へえ、茶色頭巾を知らねえ奴は、この森にはいねえってよ」
「もし、いても怖いもの知らずの他所者だけらしいよ」
(ロト)
「まさに、僕達の事だね」
(茶色頭巾)
「悟空さんは、魔獣の言葉が分かるんですね」
(悟空)
「ああ、オイラ妖魔だからな」
(茶色頭巾)
「なるほど、さっきから悪魔クラスの気配がしてたのは、悟空さんなんですね」
(タバサ)
「茶色頭巾ちゃん、あんた何者?」
(茶色頭巾)
「只の薬屋の娘ですよ」
「ずっとこの森にいたら、気配くらい誰でも分かるようになりますしね」
(悟空)
「そうだけど、才能も必要だろ?」
「オイラだって、妖気垂れ流しな訳じゃ無えしよ」
(茶色頭巾)
「確かに血筋もあるかも、、、」
「ところで、勇者様御一行はどちらへ?」
(ロト)
「東の町を目指してだんだけど、恥ずかしながら迷ってしまって、、、」
(茶色頭巾)
「私の父が経営している薬屋が、東の町にあるんですよ」
「実家も東の町なんで、案内できるんですけど、、、」
(ロト)
「えっ、そりゃ助かるよ!是非お願いしたい」
(タバサ)
「ポーションも少ないし、ストック欲しかったのよ」
「丁度良いわね」
(茶色頭巾)
「只、今から私、、、」
「お婆ちゃんのお家まで、このお弁当持って行かないと」
(ロト)
「凄い荷物だよね」
「それ全部、お婆さんの弁当なの?」
(茶色頭巾)
「はい、だいたい一週間分くらいで」
「私のお婆ちゃん、結構な大食いで有名なんですよ」
(ロト)
「このまま僕らだけだと、また迷子になっちゃいそうだしね」
「もし茶色頭巾さんが良いなら、僕らもお婆さんのお家に、お邪魔させてもらえないかな?
(茶色頭巾)
「大歓迎です、お婆ちゃんもきっと喜びます」
「一応連絡しときますね、こんな大人数でいきなり行ったら、びっくりしちゃいますんで」
茶色頭巾はロト達から少し離れた場所で、祖母に電話をした
(茶色頭巾)
「オッケーです、お婆ちゃん喜んでました」
「うちのお婆ちゃん冒険話大好物だから、皆さんに色々聞いて、迷惑かけなきゃ良いんですけど、、、」
(ロト)
「大丈夫さ、何でも聞いて欲しいくらいだよ」
「僕達の武勇伝を、喜んでくれる人がいるだけで、嬉しいしからさ」
(茶色頭巾)
「お婆ちゃん、初対面でも色々突っ込んでくるので、宜しくお願いします」
(ロト)
「僕もお喋り好きだから、気が合いそうだね」
「ほらゴーレム、茶色頭巾さんの荷物も、持ってあげて」
(ゴーレム)
「へい、承知しやした」
「お安い御用でやすよ」
(茶色頭巾)
「大丈夫ですよ、自分で持つので」
「それに凄く重いのですから」
(ロト)
「大丈夫だよ、ゴーレムはうちのパーティの中でも、一番の力持ちだから」
「とても優しいしから、気は使わないでよ」
(ゴーレム)
「勇者様の仰る通りでやすよ」
「ほら、貸して貰うでやす」
ゴーレムは茶色頭巾の荷物を、全部肩に担いだ
(ゴーレム)
ー えっ、嘘!これはヤバイかもでやすよ ー
(ロト)
「ほら、軽々だろ?」
(茶色頭巾)
「凄い、私いつも必死で持って行くのに、本当に助かります」
「ゴーレムさん、ありがとうございます」
(ゴーレム)
「、、、、、」
ゴーレムは、余りの重さに声が出ない
只、無表情なので、誰にも伝わらなかった
(ゴーレム)
ー こりゃ重えな、、、何て力してんでやす ー
そして茶色頭巾とロト一行は、茶色頭巾の祖母の家に向かって、森の中を進んで行く
(タバサ)
「茶色頭巾ちゃんて、占い師なんだ」
(茶色頭巾)
「いえいえ、趣味でやってたら偶然当たっちゃって」
「町で噂に、、、」
(タバサ)
「へー、でも多彩だね本当に」
タバサと茶色頭巾は、同世代の女の子同士すぐ打ち解けていた
(タバサ)
「茶色頭巾ちゃんの薬局って、コスメもあるんだ」
(茶色頭巾)
「母親が好きで、美容系のポーションに力を入れてるから」
(タバサ)
「コスメのポーション?」
(茶色頭巾)
「ええ、最近は遠方のお客様もコスメポーション目的で来られる方が増えてきたわ」
(タバサ)
「めちゃくちゃ興味あるんだけど」
(茶色頭巾)
「町に着いたら、うちの店にも寄ってね」
(タバサ)
「絶対行くよ!」
(ゴーレム)
「勇者様、前から何かやってきやす!」
(五右衛門)
「また魔獣か?」
五右衛門は長尺の日本刀を抜いた
(茶色頭巾)
「ん、この匂い、ナイトメアね」
(タバサ)
「ナイトメア?誰なの?」
(茶色頭巾)
「この森の管理者で、私の親友なの」
ロト達の前方から地鳴りが聞こえてくる
(ロト)
「凄い音がするね、地割れでもしそうだ」
地鳴りはどんどん大きくなり、周りの木々がバサバサと揺れ始める
(茶色頭巾)
「うん、間違いないナイトメアだ」
(五右衛門)
「ここは拙者に任せていただけるか!」
五右衛門はみんなの前に出て、近づいてくる何者かに備える
(茶色頭巾)
「五右衛門さん、大丈夫ですよ」
「ナイトメアは友達ですから」
(タバサ)
「そーよ森の主なんだって、刀しまいなさいよ」
五右衛門は、しぶしぶ刀を鞘に戻した
音は更に大きくなり、前方から白いオオカミが凄い速さで向かってきた
(ロト)
「うわぁ、デカ過ぎでしょ!」
(ゴーレム)
「とんでもねぇ、10tトラックよりデカイですよ!」
そのデカ過ぎる白いオオカミが、みんなの目の前でジャンプし茶色頭巾の前に着地する
(茶色頭巾)
「ナイトメア、久しぶりだね」
「相変わらず元気な子だ、よしよし」
茶色頭巾は、オオカミの魔獣に頬ずりし顎の下を撫でた
(オオカミの魔獣・ナイトメア)
「クゥーン」
(タバサ)
「可愛い!」
「茶色頭巾ちゃん、私も触っていいかな?」
(茶色頭巾)
「ナイトメアは、可愛い女の子大好きなのよね」
「タバサ、いっぱい触ってあげて」
タバサは、ホウキから降りてナイトメアの背中に乗り抱きついた
(タバサ)
「うわぁ、フワフワだよー気持ち良い」
(ナイトメア)
「ワァゥゥウウオン!」
ナイトメアは喜んでいる
(茶色頭巾)
「ナイトメア、どうしてそんなに慌ててたの?」
ナイトメアが茶色頭巾に耳打ちした
(茶色頭巾)
「ふん、ふんふん、おー嬉しいぞ私は」
(タバサ)
「メアちゃん、何て言ってるの?」
(茶色頭巾)
「私の気配がしたから早く会いたくて、気づいたらダッシュしちゃったんだって」
(タバサ)
「茶色頭巾ちゃんは、森の動物達に愛されてるんだね」
(茶色頭巾)
「町には友達が少なくて、、、、」
「小さい頃から、森の仲間が私のオアシスなの」
(タバサ)
「そうなんだ、、、」
「もし茶色頭巾ちゃんが、、、良ければなんだけど」
(茶色頭巾)
「どうしたの、タバサちゃん」
(タバサ)
「えっと、、、ね」
(ロト)
「茶色頭巾さん、タバサはね君と友達になりたいんじゃないかな?」
タバサの顔が真っ赤になった
(茶色頭巾)
「もちろん、私からお願いします」
(タバサ)
「ほんと?」
「良かった、じゃ今から友達だね私達」
二人が友達になった瞬間、ナイトメアがゴーレムから茶色頭巾のお弁当を奪った
(茶色頭巾)
「ちょっと!何してんのナイトメア!」
(ナイトメア)
「クゥーンクゥーン」
ナイトメアがゴーレムを見てウインクをした
(茶色頭巾)
「お婆ちゃんに持って行くんだから駄目だよ!」
「もー油断も隙も無いんだから」
(ゴーレム)
ー ナイトメア様、助かったでやす ー
心の中でナイトメアに感謝する、ゴーレムだった
ナイトメアと再開した茶色頭巾は、ナイトメアの背中に森の外まで乗せてもらう事にした
見返りは西の町にある洋食屋さんのビーフステーキだ
茶色頭巾とロト勇者一行は、ナイトメアの背中に乗り森の中を移動中
(茶色頭巾)
「ナイトメアにステーキ買ってこないといけなくなったんで、、、」
「申し訳ないんですけど、明日の朝から西の町経由でも宜しいでしょうか?」
(ロト)
「全然問題ないよ、てか西の町にそんな有名店あったんだね」
(タバサ)
「逆にラッキーだよ、知らないで通り過ぎるとこだったもんね」
(茶色頭巾)
「町で有名は有名なんですけど、癖の強いお店なんです、、、」
(ゴーレム)
「癖が強いこその美味さがあるでやすよ」
(茶色頭巾)
「それが、、、味とか店員さんの癖じゃなくて、、、」
(五右衛門)
「何という名の洋食屋でござるか?」
意外だが五右衛門はグルメで、大陸中の美味しい名店はほとんどチェック済みなのだ
(茶色頭巾)
「聞いても知らないと思いますよ」
(五右衛門)
「拙者は自慢じゃないが、この大陸で美味いと評判のレストランはだいたい押さえておるでござるよ」
(茶色頭巾)
「えっ、意外でした、、、偉そうなこと言ってすみません、、、」
(五右衛門)
「かまわんよ、他の皆にも意外と思われておるので」
(茶色頭巾)
「その洋食屋さんの店名は〈注文の多い洋食店〉て言うんですけど、知ってますか?」
(五右衛門)
「まさか、伝説の注文の多いチェーンであるか?」
「その洋食屋が伝説の注文の多いチェーンならば、是が非でも行かねばならぬ!」
(タバサ)
「えっなんなの、そんなに凄いお店?」
ー 何?注文の多いチェーンて? ー
(茶色頭巾)
「伝説ってほどでも、、、無い感じですけど」
「私、町の外の情報って余り知らないので」
(五右衛門)
「小説の中だけかと思っておったのだが、、、」
「まさか実在するとは、嬉しい誤算でござるな」
(ロト)
「どちらにせよ、明日行くんだからさ」
「明日は明日の風が吹くだろうしね」
流石リーダー、よく考えると内容の無い言葉だか、みんなをふんわり納得させる妙な説得力がある
そうこうしているうちに、森の外に出たナイトメアと茶色頭巾とロト勇者一行
(茶色頭巾)
「ありがとうナイトメア、ここからは歩いて行くから」
「じゃまた明日ね、楽しみに待っててね」
(ナイトメア)
「クゥーンクゥーン」
(タバサ)
「メアリン、バイバイ、また明日ね」
ナイトメア→メアちゃん→メアリン、この短期間でニックネームの3段活用
タバサのフレンドリー差が垣間見える
嬉しそうにナイトメアは颯爽と森の中に消えていった
(ナイトメア)
「ウーワォーン」
茶色頭巾とロト一行は、ナイトメアのおかげで随分早く森の外へ出ることができた
さて、この先の川沿いの家で、茶色頭巾の祖母が皆が来るのを楽しみに待っている
茶色頭巾とロト一行の珍道中はまだ始まったばかり
続く
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聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
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