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第四話 怪物館のモンスター
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著作 偽バッチリー中田
茶色頭巾
第四話 怪物館のモンスター
ペロは、敵の術中によって茶色頭巾達と分断され、一人で屋敷の中を歩いていた
(ペロ)
「まんまと敵の術中にハマっちまったな、、、」
ペロは、暗く長い終わりの見えない廊下を、奥へと進んで行く
(ペロ)
「ふんっ」
ー やっと、お出ましかい? ー
廊下の奥から、何やらガシャガシャと音を立て、何者かがペロに向かって来る
ガシャン、ガチャン……
(ペロ)
「へえ、懐かしい奴らの登場だぜ」
音の主達は、ペロの目前で立ち止まった
(死神の騎士団)
「全体ーい、止まれ!いち、に、さん、し、ごっ!」
(死神の騎士)
「我々は、聖なる神の元に集まりし騎士団である」
(ペロ)
「こんな田舎まで、出っ張ってきやがってよ」
「婆さん一人の為に、ご苦労なこった」
(死神の騎士)
「ほう、生意気な口を聞くのう?」
(ペロ)
「ふん、どっちが生意気なんだかねえ?」
(死神の騎士)
「ん、貴殿は我々の事を知っておるのかな?」
「さて、何れかの戦場ですれ違ったかのう」
(ペロ)
「お互い戦場には良く顔出してんだ、何度も顔は合わせてるぜ」
「斬られ過ぎて、俺の顔も忘れちまったか?」
(死神の騎士)
「そうだったか、それは失礼したな」
「だが、我々も何万回も死線を抜けて来たのでな、一人一人を憶えてられんのだ」
(ペロ)
「そうかい、なら思い出させてやろうじゃねえか」
(死神の騎士)
「、、、、その心意気、部下達に見習わせねばのう」
「ならば貴殿に敬意を払い、一つ手合わせお願い申し上げる」
(ペロ)
「相変わらず堅苦しいが、嫌いじゃねえぜ」
死神の騎士は大剣を振りかぶり、ペロに向かって真っ直ぐに飛んで来た
ドンッ
死神の騎士は、あっという間にペロの頭から体を真っ二つに叩き斬る
と誰もが思った瞬間、ペロが死神の背後に現れ、サーベルに付いたドロドロの液体を振り払った
(ペロ)
「死神の隊長さん、動きが遅くなったんじゃないか?」
すると、死神の体が縦真っ二つになって、床に崩れ落ちた
(ペロ)
「ひい、ふう、みい、よお、、、ざっくり五十体か」
「まあ、ウォーミングアップくらいにはなるかねえ」
ドンッ ドンッ ドンッ……
ドッドッドドドド……
死神の騎士団の後方から、勢いよく巨人の騎士が現れた
巨人の騎士は、巨大な中華包丁でペロに斬りかかる
ペロは中華包丁を避けて、後ろに飛ぶ
(巨人の騎士)
「あああああ、あああああ」
「隊長、、、」
(ペロ)
「今度のは、偉えデカ物だぜ」
「パワーは凄えが、ノロマなのが悪かったな」
(巨人の騎士)
「おま、お前が、た、隊長を真っ二つに、きっ、斬ったのか?」
(ペロ)
「ああ、そうだぜ、文句でもあんのか?」
「最後に一言、聞いてやるぜ」
巨人の騎士は、死神の騎士の死体をくっ付け、廊下の脇にそっと寝かせた
(ペロ)
「死人の癖に、情が深いねえ」
(巨人の騎士)
「ぶっ殺してやる!」
(ペロ)
「どうやんだよ、その体で?」
(巨人の騎士)
「あっ、何、言って、やあっあっああ、、、」
「あぽぉっ」
ドンッ、ドッ、ビチャッ……
巨人の騎士の首が、胴体から切れて床に落ちた
ペロは巨人の騎士の胴体を、死神の騎士団目掛けて蹴飛ばすと、死神の騎士団の間を走り抜けた
(ペロ)
「ちょっとは、温ったまってきたな」
ペロが死神の騎士団の最後尾に立ち振り返ると、死神の騎士団全員が廊下に崩れ落ちた
(ペロ)
「ん、誰だ、中ボスの登場かい?」
廊下に朽ち果てた死体の山が、ゆっくり灰になって消えた
そして、ペロの目の前に、ド派手な着物を羽織った男がすんっと立っていた
(ペロ)
ー オーラが禍々し過ぎだろ? ー
ペロの全身の毛が逆立っている
(ノブナガ・魔王)
「お前みゃあはだあれ?」
「ほいで、ここはどこ?」
(ペロ)
「俺も良く知らねえんだな、逆に教えて欲しいんだかな」
「で、ちょんまげの旦那は誰だ?」
(ノブナガ)
「ほお、お前みゃあ、でら強えそうだなも」
「俺りゃあの名は織田信長だで、ノブナガって呼んでちょうよ」
(ペロ)
「俺はペロ、長靴を履いた猫ペロ」
「宜しくな、ノブナガの旦那」
「今日で、お別れだけどよ」
(ノブナガ)
「つれんこと言うなて、会ったばっかだがや?」
(ペロ)
「ノブナガの旦那は、悪魔だろ?」
(ノブナガ)
「そうだがね、サタンて人ん家に世話になっとるんだわ」
「居候みてゃぁなもんだかね」
(ペロ)
「サタンの護衛かよ、、、」
ー 参ったな、こりゃただじゃ帰れねえぜ ー
➖ 茶色頭巾の祖母と小悪魔 ➖
(茶色頭巾の祖母)
「小悪魔ちゃん、やるじゃないか」
「ノブナガって、ルシファーさんの護衛だろ?」
(小悪魔)
「あ、やっぱり、、、」
小悪魔はスマホを見ながら呟いた
(茶色頭巾の祖母)
「どうしたんだい?」
(小悪魔)
「、、間違えて、ポイント全部使っちゃった」
(茶色頭巾の祖母)
「ポイント?」
「そのアプリってのに、関係あるのかい?」
(小悪魔)
「結構貯まってたのに、、、間違えてノブナガさん呼んじゃったから」
「全部、無くなっちゃったよ」
(茶色頭巾の祖母)
「へえ、ノブナガってのは、そんなに強いのかい?」
(小悪魔)
「僕も良く知らないけど、サタン様が護衛にするくらいだからね」
(茶色頭巾の祖母)
「噂で聞いたけどさ、何でもジパングから、来たらしいじゃないか?」
(小悪魔)
「婆さん、人間なのに、色々詳しいね?」
(茶色頭巾の祖母)
「長い事生きてたら、色んな知り合いが出来るんだよ」
「聞きもしないのに、たまに会いに来ちゃ魔界がどうだとか、あの国が戦を始めそうだとかね」
(小悪魔)
「ふーん、どこも同じなんだな」
(茶色頭巾の祖母)
「私はね、昔から行ってみたい国があってね、それがジパングなんだよ、いくら歳を取ったって、憧れは変わらないもんだね」
「あ、それからアンタ、婆さんじゃ無いからね、お婆ちゃんか、お婆さんて言いなよ」
(小悪魔)
「お婆ちゃん、、、」
(茶色頭巾の祖母)
「良い子だね、新しい孫が出来た気分だよ」
「話を戻すけど、ペロとノブナガどっちが勝つかね?」
(小悪魔)
「ノブナガさんじゃないかな?」
(茶色頭巾の祖母)
「どうして、そう思うんだい?」
(小悪魔)
「化け猫のペロの伝説は、魔界でも有名だけど」
「魔王に勝ったって話は、一度も聞いた事ないからね」
(茶色頭巾の祖母)
「それじゃあ、ノブナガは魔王なのかい?」
(小悪魔)
「まだ、新米だから正式には魔王じゃないけど、サタン様の護衛を任せられる程だからね」
(茶色頭巾の祖母)
「サタン様って、ルシファーさんの事だろ?」
(小悪魔)
「魔界では、みんなサタン様だよ」
(茶色頭巾の祖母)
「そうかい、サタン様の護衛になるのは、そんなに難しいのかい?」
(小悪魔)
「難しいって言うよりは、サタン様のお気に入りしか入れないんだよ」
「十三人の精鋭揃いだからね」
(茶色頭巾の祖母)
「ほお、そんなにいるのかい、、、」
(小悪魔)
「そう、だからペロが最強の英雄でも、勝てる見込みは無いと思うな」
(茶色頭巾の祖母)
「面白いねえ」
「名勝負になるんじゃないかねえ、ホホホホホ」
(小悪魔)
「しまった、またベラベラ喋っちゃったよ、、、」
ー お婆ちゃんと話すと、調子狂っちゃうな ー
(茶色頭巾の祖母)
「何、気にする事は無いよ、人間と魔界が戦争する訳でも無いんだからさ」
「そんな事になったら、一瞬で人間が消えちまうさね」
➖ 一方、その頃悟空は ➖
悟空は自慢の妖術で、瞬間的に長い廊下を抜けると、ひと足先に奥の部屋に入っていた
のだが、、、
(悟空)
「おいおい、何だこりゃ、キリがねえぞ」
悟空が部屋に入った途端、大勢のモンスター達に囲まれて大立ち回りしていた
(悟空)
「雑魚モンスターの中に、ちょい強の奴が紛れてやがる」
ー 分身も使えそうにねえしよ、、、 ー
「これじゃ終わりそうにねえしな、もっ回だけ駄目元でやってみるか、、、」
悟空は分身の術をもう一度試してみた
(悟空の分身・長兄)
「わぁ、いきなり凄ぇ場所に呼び出してくれたな」
(悟空の分身・次男)
「おい親父、変なことに出してんじゃねえぞ」
(悟空)
「すまねえ、悪ぃけど手伝ってくれよ」
(分身次男)
「久しぶりに出て来りゃ、、、あてっ」
「この野郎!ぶっ飛ばすぞバケモンが」
悟空の分身の次男が、モンスター達を次々にボコボコにしていく
(分身の長兄)
「俺もひと暴れすっかな」
(悟空)
「絶妙にバランスの良い二人が出て来たな」
「これは、助かるぜ」
悟空と分身の二人は、部屋中にいるモンスター達を片っ端からぶっ飛ばしていく
(分身の次男)
「兄貴、結構、削れたんじゃねえの?」
(分身の長兄)
「まだ、手強いのが残ってっから、気合い入れてけよ」
(悟空)
「おい、兄弟」
「雑魚は任したぜ」
(分身の次男)
「はあ?親父、何言ってんだ?」
(分身の長兄)
「アイアイサー、任しときな」
「片付け終わったら、追いかけるぜ」
(悟空)
「ああ、待ってるぜ」
「度々悪りぃけど、今回も良いとこ持ってかせてもらうからよ」
(分身の次男)
「親父が負けたら、オイラが仇うってやるから安心しな」
(悟空)
「馬鹿野郎、オイラが負けたら、お前も消えちまうだろ」
(分身の次男)
「あ、そっか、、、へへ」
(分身の長兄)
「久しぶりの家族の団欒てヤツだな、へへへへ」
(悟空)
「じゃあ、行って来るからよ」
「さっさと片付けて、助っ人頼むぜ」
妙な話だが、悟空は自分の分身を家族扱いしている
但し、分身が皆家族という訳ではなく、長兄、次男の二人と長兄と次男の間に長女、次男の下に次女の四人だ
因みに、悟空の最大分身数は一万一人で、日々更新中である
(悟空)
「頼りになる奴らだな、本当に、へへへ」
「ほんじゃ、久々に姉妹の出番も作ってやるか」
悟空は分身の術で、姉妹の分身を出した
(悟空の分身・次女)
「パパ、逢いたかったよ、チュッ」
次女の分身が、いきなり悟空に抱きつくと、頬にキスをした
(悟空の分身・長女)
「あら、家族総出になっちゃったわよ」
(悟空)
「退屈してただろ?」
(分身の次女)
「そりゃそうでしょ、全然呼んでくれないんだもん」
(悟空)
「そんなに怒んなくてもいいだろう」
(分身の長女)
「私はずっと寝てたから、何にも知らないし、何も感じてないわよ」
「でも、久しぶりに出てくると、気持ち良いもんね」
(悟空)
「こんなボロ屋敷で悪りぃがな」
(分身の次女)
「怒ってないし、今はパパに逢えたから良い気分だよ」
(悟空)
「おっと、家族の再会を楽しんでる時に、邪魔者の登場だぜ」
(分身の次女)
「もう、まだ一分も経ってないんだけど?」
「空気くらい読めないのかな?」
(分身の長女)
「、、、、、KYだけど、良い男だよ」
「後ろの女達は、凄んごく邪魔だけどね」
(ドラキュラ伯爵)
「君達、悪いんだけど」
「この先に行かせる訳にはいかないんだ」
(分身の次女)
「この優男は、お姉に任せといて良いんじゃない」
(悟空)
「姉ちゃん、良いかい?」
(分身の長女)
「良いわよ、ここは私に任せといて」
ー 久しぶりに良い男と、タンゴ踊れるんだもん ー
(ドラキュラ伯爵)
「ちょっと、ちょっと、君達も逃さないんだからね」
シュッ、シュルルルル……
長女の分身は自慢の尻尾を、ドラキュラ達に向け鞭のように伸ばした
(ドラキュラの使いの女達)
「きゃぁあ、いやん、、、く、苦し、、、」
(ドラキュラ伯爵)
「ウッ、、、どこ掴んでるんで、、、痛ててて」
(分身の長女)
「あら、それは私の台詞じゃないかな?」
長女の分身は、自慢の尻尾でドラキュラ伯爵の使いの女達をぐるぐる薪に縛り上げ、尻尾の先端でドラキュラの急所をギュッと掴んだ
(分身の次女)
「キャハハハ、流石はお姉」
「エロ強よ、ある意味最強だね」
(悟空)
「ほら、よそ見してないで、早く行くぞ」
(分身の次女)
「はぁい、じゃあ後でね、お姉」
長女の分身は、悟空達が部屋から出たのを確認すると、尻尾を解いて元に戻した
ドラキュラの取り巻きの女達は、嘔吐したり、泡を吹いて倒れたりと、戦闘不能になっていた
(ドラキュラ伯爵)
「僕の可愛い娘ちゃん達に、、、なんて事するんだ」
「猿二匹も逃しちゃったし、、、もう赦さないからな」
(分身の長女)
「悪気は無いのよ、貴方が素敵過ぎるから」
(ドラキュラ伯爵)
「そ、そんな事言ったって、、、ぼ、僕は君を赦しやしないぞ」
(分身の長女)
「冷たいお方、、、」
「でも、そんな正義感が強いところも素敵よ」
(ドラキュラ伯爵)
「う、うう、煩い」
「こ、この猿女め、覚悟しろ!」
(分身の長女)
「承知しましたわ」
「だけど、もし私が貴方に勝ったら、タンゴを一緒に踊って頂けるかしら?」
(ドラキュラ伯爵)
「タンゴ?変な奴だな、、、君と僕は敵同士なんだぞ」
「さっきから言ってる事、自分で分かってるのか?」
(分身の長女)
「あともう一つ」
「猿女って呼ぶのは、レディに対して失礼過ぎじゃない?」
(ドラキュラ伯爵)
「そ、それは、その、、、」
「確かに、紳士として軽蔑する行為だったよ、すまない」
(分身の長女)
「私も、彼女達には酷い事しちゃったけど、嫉妬して思わず力が入り過ぎたのよね」
「だから、これとそれとで、おあいこで良いかな?」
(ドラキュラ伯爵)
「君が許してくれるんなら、、、」
(分身の長女)
「一件落着だね」
「それじゃあ、二件目に移ろっか?」
(ドラキュラ伯爵)
「二件目って?」
(分身の長女)
「私とダンスを賭けて、戦うんじゃ無いの?」
(ドラキュラ伯爵)
「ああ、そうだったね」
「だけど、君と話してたら、何だか拍子抜けてしまったよ」
(取り巻きの女)
「伯爵様、、、もし宜しければ、こ、この猿女は私に殺らせて下さい」
取り巻きの女の一人が、苦しそうにしながら、立ち上がろうとしている
(ドラキュラ伯爵)
「今日はもう良い、次に会った時に考えようよ」
(取り巻きの女)
「そ、それでは、我々もプライドが、、、」
(ドラキュラ伯爵)
「分かってるから、でも今は治療に専念して欲しいんだ」
「必ず、次の舞台は用意するからね」
「僕を信じてくれる?」
(ドラキュラの取り巻きの女)
「はい、伯爵様、、、」
(ドラキュラ伯爵)
「今日は、彼女達を連れて帰るから、君との約束は次の機会にして貰えるかい?」
(分身の長女)
「残念だけど、また逢えるんでしょう?」
(ドラキュラ伯爵)
「勿論さ」
(分身の長女)
「その時まで、ダンスはお預けね」
ドラキュラはマントを翻し、取り巻きの女達を包み隠した
(ドラキュラ伯爵)
「君の名は?」
(分身長女)
「え、わ、私の名前?」
「えっと、、、ヨウ、ヨウギョク、、、」
(ドラキュラ伯爵)
「ヨウギョク、、、」
(ヨウギョク・分身の長女)
「ええ、伯爵様、、、踊れるの楽しみにしてるわ」
(ドラキュラ伯爵)
「後悔しないと良いけどね」
「僕はドラキュラ、宜しく頼むよ」
ドラキュラはマントをに包まると、蝙蝠に変身して闇に消えて行った
➖ そして、悟空と分身の次女 ➖
悟空と分身の次女は、分身の長女にドラキュラを任せて、屋敷の二階へ
(分身の次女)
「パパ、お姉が自分で勝手に名前付けちゃったよ」
(悟空)
「聞いてたよ、ヨウギョクか、、、良いんじゃないか?」
(分身の次女)
「ええー、そんなの良いの?」
(悟空)
「ああ、そろそろ名前付けなきゃなって、考えてたとこだしな」
(分身の次女)
「じゃあ、私も付けて良いの?」
(悟空)
「ああ、姉さんも自分で付けたんだからな」
(分身の次女)
「何にしようかな、、、」
(悟空)
「この部屋、、、」
悟空は廊下を歩いていたが、怪しい気配のする部屋の前で立ち止まる
(分身の次女)
「うーん、どうしよっ、、あ」
「パパ、、、この部屋ヤバイね」
(悟空)
「異質なオーラだな、、、」
(分身の次女)
「でも、変よ」
(悟空)
「そうだな、殺気を感じねえな」
二人が部屋の前で気配を伺っていると、中からボサボサの髪型の青年が顔を出した
(エド・フランケンシュタイン)
「、、、あのう、この屋敷の今のご主人は、どちらでしょうか?」
(分身の次女)
「可愛い」
「ねっ、あなたは誰?」
(エド)
「あ、失礼しました」
「エドワードと言います」
(分身の次女)
「エドワード、、、良い名前だね」
(エド)
「あ、いえ、ありがとうございます」
「お二人は、どちら様ですか?」
(悟空)
「オイラは悟空てんだ、その娘はオイラの娘だよ」
「エドワード、お前えはフランケンシュタインだよな?」
(エド)
「ええ、正確には、僕を作ってくれた父の名です」
(悟空)
「そういやあ、この屋敷の主人探してたよな?」
(エド)
「はい、今のご主人に、ご挨拶をしようと思いまして」
(悟空)
「今の主人?」
(エド)
「ええ、当時は僕の父が住んでいたのですが、病で亡くなってしまいまして」
(悟空)
「なら、息子のお前が主人じゃねえのか?」
(エド)
「父が亡くなってからは、父の弟の叔父が管理しておりましたが、叔父も亡くなったようでして、、、」
「僕も眠ったら、何年かに一度目覚めてを繰り返していたのですが、起きる度に屋敷のオーナーが代わっているもんですから、、、」
(悟空)
「なるほどな、話は分かった」
「なら、今回起きる前は、どのぐらい寝てたんだ?」
(エド)
「えっと、恐らくは二十年から五十年の間でしょうか?」
「正確には、分かりませんね」
(悟空)
「分かった、分かった」
「要するに、長い間寝てたんだな」
(エド)
「そうなんです」
(悟空)
「俺達も、屋敷の主人を探してたんだよな」
「丁度良いしな、お前も一緒に来いよ」
(エド)
「そんな、とんでもないですよ」
「、、、でも、ご一緒させて貰えるなら、ありがたいです」
(分身の次女)
「じゃあ、エド、一緒に行こ」
(エド)
「エド、、、」
「お嬢さんは何とお呼びしたら、宜しいですか?」
(分身の次女)
「そうね、私はキムが良い」
「キムって呼んで」
(エド)
「キム、、、」
(キム・分身の次女)
「うん、良いわよその調子、キャハハ」
悟空と悟空の分身の次女キム、そしてフランケンシュタインのエドの三人は、屋敷の主人を探しに出た
➖ 茶色頭巾の祖母と小悪魔 ➖
茶色頭巾の祖母は、キャラ渋滞の展開を一人楽しんでいた
(小悪魔)
「ああ、やばいな、スマホのバッテリーが無くなりそうです」
「このアプリ、かなり容量食うんですよね、、、」
(茶色頭巾の祖母)
「また、良く分かんない話だね」
「スマホのバッテリーが切れたら、どうなるんだい?」
(小悪魔)
「呼び起こしたモンスター達の制御が、全く効かなくなります」
(茶色頭巾の祖母)
「今だって、みんな自分勝手にやってんじゃないか?」
(小悪魔)
「そんな事ありませんから、ちゃんと設定してますし」
「だだ、ノブナガさんが来ちゃったのが、誤算でしたね」
(茶色頭巾の祖母)
「あんたが呼んだんじゃないか?」
(小悪魔)
「そこに関しては、返す言葉もございません、、、」
「容量がいっぱいになったんで、バッテリー省エネモードにしたのが仇となりました、、、」
(茶色頭巾の祖母)
「だけど、それぞれ個性があって、予想外の展開で見てる方は面白いよ」
「この屋敷で、バッテリーの充電は出来ないのかい?」
(小悪魔)
「この屋敷の地下にトンネルがあって、地獄に繋がってるんですよ」
「地獄のエントランスなら、多分充電可能ですよ」
(茶色頭巾の祖母)
「屋敷の様子は、見れるのかい?」
(小悪魔)
「途中、少しだけ電波が届かない場所がありますけど、そこ以外はバッチリ見れますよ」
(茶色頭巾の祖母)
「分かったよ」
「時間が勿体無いから、さっさと行って充電するよ」
(小悪魔)
「分かりました、早速出発しましょう」
茶色頭巾の祖母と小悪魔は、屋敷の地下トンネルに向かう
➖ その頃、茶色頭巾達は ➖
屋敷内をぐるぐると巡っていた
(茶色頭巾)
「狼男さん、しっかりして下さい」
「もう、これじゃあ、いつまで経ってもお婆ちゃん見つからないですよ」
(狼男)
「す、すまない、、、です」
(ハニービー経由のタバサ)
「本当、男って肝心な時に役に立たないのよね」
「狼男と言い、ゴーレムと言い、やんになるわ」
(狼男)
「力不足で、、、ごめん」
ー ゴーレムって奴とは気が合いそうだな ー
屋敷の外にいるタバサの横で、ゴーレムも狼男と同じ事を想っていた
(茶色頭巾)
「あれ、この時計の文字盤が変な感じ」
(ハニービー経由のタバサ)
「あ、本当だね」
「色も他の部屋のと、微妙に違うかも、、、」
(茶色頭巾)
「うーん、、、」
「手分けして、隣の三つの部屋にある時計も調べましょう」
(ハニービー)
「了解、じゃあ、私は正面の部屋ね」
(茶色頭巾)
「私は左の部屋を見てくるんで、狼男さんは右側の部屋をお願いします」
狼男は頷いて右の部屋へ入って行く
(茶色頭巾)
「あ、狼男さん、もし逃げようなんて考えてたら、止めた方が良いですよ」
「絶対に見つけて、この世であなたが想像出来る、全ての罰を受けて頂きますから」
狼男は茶色頭巾の方へ振り返り、首を横に振って苦笑いをした
(茶色頭巾)
「因みに、罰の九十九パーセントは、精神的な苦痛です」
(狼男)
「に、逃げたりなんか、、、ハ、ハハハ」
ー 地獄だ、本物の地獄よりも地獄だ ー
➖ 正面の部屋 ➖
(ハニービー経由のタバサ)
「あったあった、この時計も文字盤が違う形、えっとこの色はなんて言ったっけな、、、」
ハニービーは部屋に、可笑しな所が無いか調べている
(ハニービー経由のタバサ)
「よし、他には変わった所は無いわね」
ハニービーが部屋から出ようとすると、扉が一人でに閉まり、真っ暗になった
(ハニービー経由のタバサ)
「あら、扉、閉まっちゃったね、、、」
「だーれーの、仕業かな?」
ガタガタッガタッ……
暗闇の中、何かにぶつかる音が聞こえた
(ハニービー経由のタバサ)
「あのう、見えてるんですけど、、、」
ガタッ、ドンッドタン……
(謎の者)
「痛っ、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「あのう、人違いなら申し訳無いんですけど、、、」
「もしかして、メドゥーサじゃない?」
(メドゥーサ・謎の者)
「えっ、何で見えんのよ?」
「見えてるなら石化する筈だし、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「私の魔法で、赤外線モードにしてあるんだな」
「暗闇でも目視可能なのよ、凄いでしょ?」
(メドゥーサ)
「足下が危ないから、部屋の灯り点けるけど大丈夫?」
(ハニービー経由のタバサ)
「お好きにどうぞ、私達には気遣い無用よ」
ー 確かに危ないけど、あんたにはね ー
メドゥーサは灯り点けた
(ハニービー経由のタバサ)
「わあ、眩しい、、、」
そして、直ぐに灯りを消し暗闇に戻した
(ハニービー経由のタバサ)
「何、どうなってんの?」
「ちょっと、メドゥーサさんどこ?」
メドゥーサはそっと、ハニービーの後ろに回り込んだ
そして、両手で捕まえようとした瞬間
(ハニービー経由のタバサ)
「ギャァァアア!」
(メドゥーサ)
「キャッ、、、」
ドタッ、ガンガンッドンッ……
(ハニービー経由のタバサ)
「だから見えてるんだけど、クスクス」
「ウケる」
(メドゥーサ)
「痛ったあ、、、びっくりさせないでよ、卑怯者」
(ハニービー経由のタバサ)
「卑怯者は、お互い様でしょうが」
「未知の敵にはイニシアティブ取るのが、勝負の鉄則なのよ」
タバサは魔法で、部屋の灯りを点けた
(ハニービー経由のタバサ)
「この屋敷のモンスターって、可笑しなのばっかりね」
(メドゥーサ)
「、、、、、」
メドゥーサは悔しそうな顔で、ハニービーを睨みつけた
(メドゥーサ)
「私の顔、見えてんでしょ?」
(ハニービー経由のタバサ)
「バッチリとね、ハイヒールも背中とお腹が大胆に開いたセクシーなドレス」
「それと、蛇のイヤリングにネックレス、ブレスレット、アンクレットも蛇で統一されていて、品が良いわ」
(メドゥーサ)
「めちゃくちゃ見えてるじゃん、何で石化しないの?」
(ハニービー経由のタバサ)
「、、、それは分からないけど、知ってても教えない」
「それはそうと、メドゥーサさんて、ずっとここに隠れてたの?」
(メドゥーサ)
「そんな訳ないでしょ」
「私、そんなに暇じゃ無いし、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「でも、今まで見かけ無かったじゃない?」
「オーラの気配もしなかったけどな?」
(メドゥーサ)
「この屋敷の部屋は、全部が可動式のからくりになってんのよ」
「それに私だって、さっき呼び出されたばっかだし、呼び出した本人はどっかに消えちゃったし」
(ハニービー経由のタバサ)
「ええ、悪魔は屋敷から逃げちゃったの?」
(メドゥーサ)
「知らないわよ」
「でも帰って来て貰わないと、私達も困んのよね」
(ハニービー経由のタバサ)
「それだと、私達も困るのよ、、、」
(メドゥーサ)
「不意打ちも失敗しちゃったし、石化もしないし」
「あんたに着いて行っても良いかな?」
(ハニービー経由のタバサ)
「なんか直ぐ裏切りそうだな、、、」
「とりあえず、仲間に紹介するから、それでオッケイなら着いて来ても良いよ」
(メドゥーサ)
「仲間ってどんな人?」
(ハニービー経由のタバサ)
「茶色頭巾ちゃんと、狼男さんだよ」
「まだ他にもいるけど、今はこの二人」
(メドゥーサ)
「出たっ!茶色頭巾!地獄の娘だ」
「実在したんだね、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「大丈夫、優しいし、可愛いし」
「それにとっても強いから、頼りになる娘なの」
(メドゥーサ)
「やっぱ、着いてくの止めようかな」
「憂鬱になってきた、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「大丈夫だよ、茶色頭巾ちゃんもメドゥーサさんの事、きっと気に入るからね」
(メドゥーサ)
「さっきは裏切りそうだなって、言ってたのに?」
(ハニービー経由のタバサ)
「それは、今も思ってるけど、、、」
「なんか楽しそうだし、なんてたって女子力凄いんだもん」
(メドゥーサ)
「え、そうかな?」
「魔界じゃ、全然モテないのよね」
(ハニービー経由のタバサ)
「人間界ならモテモテだよ、きっと」
(メドゥーサ)
「人間に生まれたら良かったな」
「ちょっと、暗くて怖いイメージなのよね」
(ハニービー経由のタバサ)
「確かに、話さないとクールビューティーな感じだもん」
(メドゥーサ)
「叔父様には、ウケるんだけどなぁ」
(ハニービー経由のタバサ)
「お姉様っぽいイメージはあるかも?」
(メドゥーサ)
「私、末っ子なんですけど、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「アハハハ、そうなんだ、プチ情報ありがとう」
(メドゥーサ)
「あんたと話してたら、楽しくなって来たよ」
(ハニービー経由のタバサ)
「でしょ、美容やコスメの話でもっと盛り上がりましょうよ」
(メドゥーサ)
「楽しそうだね」
(ハニービー経由のタバサ)
「茶色頭巾ちゃんの実家がドラッグストアやってて、コスメにも力入れてるんだって」
(メドゥーサ)
「そうなの?」
(ハニービー経由のタバサ)
「茶色頭巾ちゃんは、薬やポーションの調合も出来るのよ」
「私もこれからは、美容系の魔法に力を入れてくつもりなんだ」
(メドゥーサ)
「その話、断然、興味津々丸水産だわ」
(ハニービー経由のタバサ)
「メドゥーサさんのお肌の手入れ、どうしてるのか教えて欲しいし」
(メドゥーサ)
「うーん、特に変わった事はしてないけどね」
「でも、日光浴は定期的にしてるかな」
(ハニービー経由のタバサ)
「日焼けしちゃうのに?」
(メドゥーサ)
「直射日光には当たらないけどね、モンスターだし」
「電気の良い日に、ビーチでアサイジュース飲んだりしてるよ」
(ハニービー経由のタバサ)
「おお、美意識高い」
「じゃあ、茶色頭巾ちゃんのいる部屋に行こっか」
(メドゥーサ)
「ちょっと待ってよ」
「もしかして、横の部屋に入ったの?」
(ハニービー経由のタバサ)
「うん、そうだけど」
「どうかした?」
(メドゥーサ)
「二人でだよね、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「一人でだと思うけど?」
(メドゥーサ)
「左じゃなきゃ、、、良いけどね、、、」
「手遅れになる前に行きましょう」
(ハニービー経由のタバサ)
「う、うん、、、」
ハニービーとメドゥーサは、慌てて茶色頭巾のいる部屋に向かう
続く
茶色頭巾
第四話 怪物館のモンスター
ペロは、敵の術中によって茶色頭巾達と分断され、一人で屋敷の中を歩いていた
(ペロ)
「まんまと敵の術中にハマっちまったな、、、」
ペロは、暗く長い終わりの見えない廊下を、奥へと進んで行く
(ペロ)
「ふんっ」
ー やっと、お出ましかい? ー
廊下の奥から、何やらガシャガシャと音を立て、何者かがペロに向かって来る
ガシャン、ガチャン……
(ペロ)
「へえ、懐かしい奴らの登場だぜ」
音の主達は、ペロの目前で立ち止まった
(死神の騎士団)
「全体ーい、止まれ!いち、に、さん、し、ごっ!」
(死神の騎士)
「我々は、聖なる神の元に集まりし騎士団である」
(ペロ)
「こんな田舎まで、出っ張ってきやがってよ」
「婆さん一人の為に、ご苦労なこった」
(死神の騎士)
「ほう、生意気な口を聞くのう?」
(ペロ)
「ふん、どっちが生意気なんだかねえ?」
(死神の騎士)
「ん、貴殿は我々の事を知っておるのかな?」
「さて、何れかの戦場ですれ違ったかのう」
(ペロ)
「お互い戦場には良く顔出してんだ、何度も顔は合わせてるぜ」
「斬られ過ぎて、俺の顔も忘れちまったか?」
(死神の騎士)
「そうだったか、それは失礼したな」
「だが、我々も何万回も死線を抜けて来たのでな、一人一人を憶えてられんのだ」
(ペロ)
「そうかい、なら思い出させてやろうじゃねえか」
(死神の騎士)
「、、、、その心意気、部下達に見習わせねばのう」
「ならば貴殿に敬意を払い、一つ手合わせお願い申し上げる」
(ペロ)
「相変わらず堅苦しいが、嫌いじゃねえぜ」
死神の騎士は大剣を振りかぶり、ペロに向かって真っ直ぐに飛んで来た
ドンッ
死神の騎士は、あっという間にペロの頭から体を真っ二つに叩き斬る
と誰もが思った瞬間、ペロが死神の背後に現れ、サーベルに付いたドロドロの液体を振り払った
(ペロ)
「死神の隊長さん、動きが遅くなったんじゃないか?」
すると、死神の体が縦真っ二つになって、床に崩れ落ちた
(ペロ)
「ひい、ふう、みい、よお、、、ざっくり五十体か」
「まあ、ウォーミングアップくらいにはなるかねえ」
ドンッ ドンッ ドンッ……
ドッドッドドドド……
死神の騎士団の後方から、勢いよく巨人の騎士が現れた
巨人の騎士は、巨大な中華包丁でペロに斬りかかる
ペロは中華包丁を避けて、後ろに飛ぶ
(巨人の騎士)
「あああああ、あああああ」
「隊長、、、」
(ペロ)
「今度のは、偉えデカ物だぜ」
「パワーは凄えが、ノロマなのが悪かったな」
(巨人の騎士)
「おま、お前が、た、隊長を真っ二つに、きっ、斬ったのか?」
(ペロ)
「ああ、そうだぜ、文句でもあんのか?」
「最後に一言、聞いてやるぜ」
巨人の騎士は、死神の騎士の死体をくっ付け、廊下の脇にそっと寝かせた
(ペロ)
「死人の癖に、情が深いねえ」
(巨人の騎士)
「ぶっ殺してやる!」
(ペロ)
「どうやんだよ、その体で?」
(巨人の騎士)
「あっ、何、言って、やあっあっああ、、、」
「あぽぉっ」
ドンッ、ドッ、ビチャッ……
巨人の騎士の首が、胴体から切れて床に落ちた
ペロは巨人の騎士の胴体を、死神の騎士団目掛けて蹴飛ばすと、死神の騎士団の間を走り抜けた
(ペロ)
「ちょっとは、温ったまってきたな」
ペロが死神の騎士団の最後尾に立ち振り返ると、死神の騎士団全員が廊下に崩れ落ちた
(ペロ)
「ん、誰だ、中ボスの登場かい?」
廊下に朽ち果てた死体の山が、ゆっくり灰になって消えた
そして、ペロの目の前に、ド派手な着物を羽織った男がすんっと立っていた
(ペロ)
ー オーラが禍々し過ぎだろ? ー
ペロの全身の毛が逆立っている
(ノブナガ・魔王)
「お前みゃあはだあれ?」
「ほいで、ここはどこ?」
(ペロ)
「俺も良く知らねえんだな、逆に教えて欲しいんだかな」
「で、ちょんまげの旦那は誰だ?」
(ノブナガ)
「ほお、お前みゃあ、でら強えそうだなも」
「俺りゃあの名は織田信長だで、ノブナガって呼んでちょうよ」
(ペロ)
「俺はペロ、長靴を履いた猫ペロ」
「宜しくな、ノブナガの旦那」
「今日で、お別れだけどよ」
(ノブナガ)
「つれんこと言うなて、会ったばっかだがや?」
(ペロ)
「ノブナガの旦那は、悪魔だろ?」
(ノブナガ)
「そうだがね、サタンて人ん家に世話になっとるんだわ」
「居候みてゃぁなもんだかね」
(ペロ)
「サタンの護衛かよ、、、」
ー 参ったな、こりゃただじゃ帰れねえぜ ー
➖ 茶色頭巾の祖母と小悪魔 ➖
(茶色頭巾の祖母)
「小悪魔ちゃん、やるじゃないか」
「ノブナガって、ルシファーさんの護衛だろ?」
(小悪魔)
「あ、やっぱり、、、」
小悪魔はスマホを見ながら呟いた
(茶色頭巾の祖母)
「どうしたんだい?」
(小悪魔)
「、、間違えて、ポイント全部使っちゃった」
(茶色頭巾の祖母)
「ポイント?」
「そのアプリってのに、関係あるのかい?」
(小悪魔)
「結構貯まってたのに、、、間違えてノブナガさん呼んじゃったから」
「全部、無くなっちゃったよ」
(茶色頭巾の祖母)
「へえ、ノブナガってのは、そんなに強いのかい?」
(小悪魔)
「僕も良く知らないけど、サタン様が護衛にするくらいだからね」
(茶色頭巾の祖母)
「噂で聞いたけどさ、何でもジパングから、来たらしいじゃないか?」
(小悪魔)
「婆さん、人間なのに、色々詳しいね?」
(茶色頭巾の祖母)
「長い事生きてたら、色んな知り合いが出来るんだよ」
「聞きもしないのに、たまに会いに来ちゃ魔界がどうだとか、あの国が戦を始めそうだとかね」
(小悪魔)
「ふーん、どこも同じなんだな」
(茶色頭巾の祖母)
「私はね、昔から行ってみたい国があってね、それがジパングなんだよ、いくら歳を取ったって、憧れは変わらないもんだね」
「あ、それからアンタ、婆さんじゃ無いからね、お婆ちゃんか、お婆さんて言いなよ」
(小悪魔)
「お婆ちゃん、、、」
(茶色頭巾の祖母)
「良い子だね、新しい孫が出来た気分だよ」
「話を戻すけど、ペロとノブナガどっちが勝つかね?」
(小悪魔)
「ノブナガさんじゃないかな?」
(茶色頭巾の祖母)
「どうして、そう思うんだい?」
(小悪魔)
「化け猫のペロの伝説は、魔界でも有名だけど」
「魔王に勝ったって話は、一度も聞いた事ないからね」
(茶色頭巾の祖母)
「それじゃあ、ノブナガは魔王なのかい?」
(小悪魔)
「まだ、新米だから正式には魔王じゃないけど、サタン様の護衛を任せられる程だからね」
(茶色頭巾の祖母)
「サタン様って、ルシファーさんの事だろ?」
(小悪魔)
「魔界では、みんなサタン様だよ」
(茶色頭巾の祖母)
「そうかい、サタン様の護衛になるのは、そんなに難しいのかい?」
(小悪魔)
「難しいって言うよりは、サタン様のお気に入りしか入れないんだよ」
「十三人の精鋭揃いだからね」
(茶色頭巾の祖母)
「ほお、そんなにいるのかい、、、」
(小悪魔)
「そう、だからペロが最強の英雄でも、勝てる見込みは無いと思うな」
(茶色頭巾の祖母)
「面白いねえ」
「名勝負になるんじゃないかねえ、ホホホホホ」
(小悪魔)
「しまった、またベラベラ喋っちゃったよ、、、」
ー お婆ちゃんと話すと、調子狂っちゃうな ー
(茶色頭巾の祖母)
「何、気にする事は無いよ、人間と魔界が戦争する訳でも無いんだからさ」
「そんな事になったら、一瞬で人間が消えちまうさね」
➖ 一方、その頃悟空は ➖
悟空は自慢の妖術で、瞬間的に長い廊下を抜けると、ひと足先に奥の部屋に入っていた
のだが、、、
(悟空)
「おいおい、何だこりゃ、キリがねえぞ」
悟空が部屋に入った途端、大勢のモンスター達に囲まれて大立ち回りしていた
(悟空)
「雑魚モンスターの中に、ちょい強の奴が紛れてやがる」
ー 分身も使えそうにねえしよ、、、 ー
「これじゃ終わりそうにねえしな、もっ回だけ駄目元でやってみるか、、、」
悟空は分身の術をもう一度試してみた
(悟空の分身・長兄)
「わぁ、いきなり凄ぇ場所に呼び出してくれたな」
(悟空の分身・次男)
「おい親父、変なことに出してんじゃねえぞ」
(悟空)
「すまねえ、悪ぃけど手伝ってくれよ」
(分身次男)
「久しぶりに出て来りゃ、、、あてっ」
「この野郎!ぶっ飛ばすぞバケモンが」
悟空の分身の次男が、モンスター達を次々にボコボコにしていく
(分身の長兄)
「俺もひと暴れすっかな」
(悟空)
「絶妙にバランスの良い二人が出て来たな」
「これは、助かるぜ」
悟空と分身の二人は、部屋中にいるモンスター達を片っ端からぶっ飛ばしていく
(分身の次男)
「兄貴、結構、削れたんじゃねえの?」
(分身の長兄)
「まだ、手強いのが残ってっから、気合い入れてけよ」
(悟空)
「おい、兄弟」
「雑魚は任したぜ」
(分身の次男)
「はあ?親父、何言ってんだ?」
(分身の長兄)
「アイアイサー、任しときな」
「片付け終わったら、追いかけるぜ」
(悟空)
「ああ、待ってるぜ」
「度々悪りぃけど、今回も良いとこ持ってかせてもらうからよ」
(分身の次男)
「親父が負けたら、オイラが仇うってやるから安心しな」
(悟空)
「馬鹿野郎、オイラが負けたら、お前も消えちまうだろ」
(分身の次男)
「あ、そっか、、、へへ」
(分身の長兄)
「久しぶりの家族の団欒てヤツだな、へへへへ」
(悟空)
「じゃあ、行って来るからよ」
「さっさと片付けて、助っ人頼むぜ」
妙な話だが、悟空は自分の分身を家族扱いしている
但し、分身が皆家族という訳ではなく、長兄、次男の二人と長兄と次男の間に長女、次男の下に次女の四人だ
因みに、悟空の最大分身数は一万一人で、日々更新中である
(悟空)
「頼りになる奴らだな、本当に、へへへ」
「ほんじゃ、久々に姉妹の出番も作ってやるか」
悟空は分身の術で、姉妹の分身を出した
(悟空の分身・次女)
「パパ、逢いたかったよ、チュッ」
次女の分身が、いきなり悟空に抱きつくと、頬にキスをした
(悟空の分身・長女)
「あら、家族総出になっちゃったわよ」
(悟空)
「退屈してただろ?」
(分身の次女)
「そりゃそうでしょ、全然呼んでくれないんだもん」
(悟空)
「そんなに怒んなくてもいいだろう」
(分身の長女)
「私はずっと寝てたから、何にも知らないし、何も感じてないわよ」
「でも、久しぶりに出てくると、気持ち良いもんね」
(悟空)
「こんなボロ屋敷で悪りぃがな」
(分身の次女)
「怒ってないし、今はパパに逢えたから良い気分だよ」
(悟空)
「おっと、家族の再会を楽しんでる時に、邪魔者の登場だぜ」
(分身の次女)
「もう、まだ一分も経ってないんだけど?」
「空気くらい読めないのかな?」
(分身の長女)
「、、、、、KYだけど、良い男だよ」
「後ろの女達は、凄んごく邪魔だけどね」
(ドラキュラ伯爵)
「君達、悪いんだけど」
「この先に行かせる訳にはいかないんだ」
(分身の次女)
「この優男は、お姉に任せといて良いんじゃない」
(悟空)
「姉ちゃん、良いかい?」
(分身の長女)
「良いわよ、ここは私に任せといて」
ー 久しぶりに良い男と、タンゴ踊れるんだもん ー
(ドラキュラ伯爵)
「ちょっと、ちょっと、君達も逃さないんだからね」
シュッ、シュルルルル……
長女の分身は自慢の尻尾を、ドラキュラ達に向け鞭のように伸ばした
(ドラキュラの使いの女達)
「きゃぁあ、いやん、、、く、苦し、、、」
(ドラキュラ伯爵)
「ウッ、、、どこ掴んでるんで、、、痛ててて」
(分身の長女)
「あら、それは私の台詞じゃないかな?」
長女の分身は、自慢の尻尾でドラキュラ伯爵の使いの女達をぐるぐる薪に縛り上げ、尻尾の先端でドラキュラの急所をギュッと掴んだ
(分身の次女)
「キャハハハ、流石はお姉」
「エロ強よ、ある意味最強だね」
(悟空)
「ほら、よそ見してないで、早く行くぞ」
(分身の次女)
「はぁい、じゃあ後でね、お姉」
長女の分身は、悟空達が部屋から出たのを確認すると、尻尾を解いて元に戻した
ドラキュラの取り巻きの女達は、嘔吐したり、泡を吹いて倒れたりと、戦闘不能になっていた
(ドラキュラ伯爵)
「僕の可愛い娘ちゃん達に、、、なんて事するんだ」
「猿二匹も逃しちゃったし、、、もう赦さないからな」
(分身の長女)
「悪気は無いのよ、貴方が素敵過ぎるから」
(ドラキュラ伯爵)
「そ、そんな事言ったって、、、ぼ、僕は君を赦しやしないぞ」
(分身の長女)
「冷たいお方、、、」
「でも、そんな正義感が強いところも素敵よ」
(ドラキュラ伯爵)
「う、うう、煩い」
「こ、この猿女め、覚悟しろ!」
(分身の長女)
「承知しましたわ」
「だけど、もし私が貴方に勝ったら、タンゴを一緒に踊って頂けるかしら?」
(ドラキュラ伯爵)
「タンゴ?変な奴だな、、、君と僕は敵同士なんだぞ」
「さっきから言ってる事、自分で分かってるのか?」
(分身の長女)
「あともう一つ」
「猿女って呼ぶのは、レディに対して失礼過ぎじゃない?」
(ドラキュラ伯爵)
「そ、それは、その、、、」
「確かに、紳士として軽蔑する行為だったよ、すまない」
(分身の長女)
「私も、彼女達には酷い事しちゃったけど、嫉妬して思わず力が入り過ぎたのよね」
「だから、これとそれとで、おあいこで良いかな?」
(ドラキュラ伯爵)
「君が許してくれるんなら、、、」
(分身の長女)
「一件落着だね」
「それじゃあ、二件目に移ろっか?」
(ドラキュラ伯爵)
「二件目って?」
(分身の長女)
「私とダンスを賭けて、戦うんじゃ無いの?」
(ドラキュラ伯爵)
「ああ、そうだったね」
「だけど、君と話してたら、何だか拍子抜けてしまったよ」
(取り巻きの女)
「伯爵様、、、もし宜しければ、こ、この猿女は私に殺らせて下さい」
取り巻きの女の一人が、苦しそうにしながら、立ち上がろうとしている
(ドラキュラ伯爵)
「今日はもう良い、次に会った時に考えようよ」
(取り巻きの女)
「そ、それでは、我々もプライドが、、、」
(ドラキュラ伯爵)
「分かってるから、でも今は治療に専念して欲しいんだ」
「必ず、次の舞台は用意するからね」
「僕を信じてくれる?」
(ドラキュラの取り巻きの女)
「はい、伯爵様、、、」
(ドラキュラ伯爵)
「今日は、彼女達を連れて帰るから、君との約束は次の機会にして貰えるかい?」
(分身の長女)
「残念だけど、また逢えるんでしょう?」
(ドラキュラ伯爵)
「勿論さ」
(分身の長女)
「その時まで、ダンスはお預けね」
ドラキュラはマントを翻し、取り巻きの女達を包み隠した
(ドラキュラ伯爵)
「君の名は?」
(分身長女)
「え、わ、私の名前?」
「えっと、、、ヨウ、ヨウギョク、、、」
(ドラキュラ伯爵)
「ヨウギョク、、、」
(ヨウギョク・分身の長女)
「ええ、伯爵様、、、踊れるの楽しみにしてるわ」
(ドラキュラ伯爵)
「後悔しないと良いけどね」
「僕はドラキュラ、宜しく頼むよ」
ドラキュラはマントをに包まると、蝙蝠に変身して闇に消えて行った
➖ そして、悟空と分身の次女 ➖
悟空と分身の次女は、分身の長女にドラキュラを任せて、屋敷の二階へ
(分身の次女)
「パパ、お姉が自分で勝手に名前付けちゃったよ」
(悟空)
「聞いてたよ、ヨウギョクか、、、良いんじゃないか?」
(分身の次女)
「ええー、そんなの良いの?」
(悟空)
「ああ、そろそろ名前付けなきゃなって、考えてたとこだしな」
(分身の次女)
「じゃあ、私も付けて良いの?」
(悟空)
「ああ、姉さんも自分で付けたんだからな」
(分身の次女)
「何にしようかな、、、」
(悟空)
「この部屋、、、」
悟空は廊下を歩いていたが、怪しい気配のする部屋の前で立ち止まる
(分身の次女)
「うーん、どうしよっ、、あ」
「パパ、、、この部屋ヤバイね」
(悟空)
「異質なオーラだな、、、」
(分身の次女)
「でも、変よ」
(悟空)
「そうだな、殺気を感じねえな」
二人が部屋の前で気配を伺っていると、中からボサボサの髪型の青年が顔を出した
(エド・フランケンシュタイン)
「、、、あのう、この屋敷の今のご主人は、どちらでしょうか?」
(分身の次女)
「可愛い」
「ねっ、あなたは誰?」
(エド)
「あ、失礼しました」
「エドワードと言います」
(分身の次女)
「エドワード、、、良い名前だね」
(エド)
「あ、いえ、ありがとうございます」
「お二人は、どちら様ですか?」
(悟空)
「オイラは悟空てんだ、その娘はオイラの娘だよ」
「エドワード、お前えはフランケンシュタインだよな?」
(エド)
「ええ、正確には、僕を作ってくれた父の名です」
(悟空)
「そういやあ、この屋敷の主人探してたよな?」
(エド)
「はい、今のご主人に、ご挨拶をしようと思いまして」
(悟空)
「今の主人?」
(エド)
「ええ、当時は僕の父が住んでいたのですが、病で亡くなってしまいまして」
(悟空)
「なら、息子のお前が主人じゃねえのか?」
(エド)
「父が亡くなってからは、父の弟の叔父が管理しておりましたが、叔父も亡くなったようでして、、、」
「僕も眠ったら、何年かに一度目覚めてを繰り返していたのですが、起きる度に屋敷のオーナーが代わっているもんですから、、、」
(悟空)
「なるほどな、話は分かった」
「なら、今回起きる前は、どのぐらい寝てたんだ?」
(エド)
「えっと、恐らくは二十年から五十年の間でしょうか?」
「正確には、分かりませんね」
(悟空)
「分かった、分かった」
「要するに、長い間寝てたんだな」
(エド)
「そうなんです」
(悟空)
「俺達も、屋敷の主人を探してたんだよな」
「丁度良いしな、お前も一緒に来いよ」
(エド)
「そんな、とんでもないですよ」
「、、、でも、ご一緒させて貰えるなら、ありがたいです」
(分身の次女)
「じゃあ、エド、一緒に行こ」
(エド)
「エド、、、」
「お嬢さんは何とお呼びしたら、宜しいですか?」
(分身の次女)
「そうね、私はキムが良い」
「キムって呼んで」
(エド)
「キム、、、」
(キム・分身の次女)
「うん、良いわよその調子、キャハハ」
悟空と悟空の分身の次女キム、そしてフランケンシュタインのエドの三人は、屋敷の主人を探しに出た
➖ 茶色頭巾の祖母と小悪魔 ➖
茶色頭巾の祖母は、キャラ渋滞の展開を一人楽しんでいた
(小悪魔)
「ああ、やばいな、スマホのバッテリーが無くなりそうです」
「このアプリ、かなり容量食うんですよね、、、」
(茶色頭巾の祖母)
「また、良く分かんない話だね」
「スマホのバッテリーが切れたら、どうなるんだい?」
(小悪魔)
「呼び起こしたモンスター達の制御が、全く効かなくなります」
(茶色頭巾の祖母)
「今だって、みんな自分勝手にやってんじゃないか?」
(小悪魔)
「そんな事ありませんから、ちゃんと設定してますし」
「だだ、ノブナガさんが来ちゃったのが、誤算でしたね」
(茶色頭巾の祖母)
「あんたが呼んだんじゃないか?」
(小悪魔)
「そこに関しては、返す言葉もございません、、、」
「容量がいっぱいになったんで、バッテリー省エネモードにしたのが仇となりました、、、」
(茶色頭巾の祖母)
「だけど、それぞれ個性があって、予想外の展開で見てる方は面白いよ」
「この屋敷で、バッテリーの充電は出来ないのかい?」
(小悪魔)
「この屋敷の地下にトンネルがあって、地獄に繋がってるんですよ」
「地獄のエントランスなら、多分充電可能ですよ」
(茶色頭巾の祖母)
「屋敷の様子は、見れるのかい?」
(小悪魔)
「途中、少しだけ電波が届かない場所がありますけど、そこ以外はバッチリ見れますよ」
(茶色頭巾の祖母)
「分かったよ」
「時間が勿体無いから、さっさと行って充電するよ」
(小悪魔)
「分かりました、早速出発しましょう」
茶色頭巾の祖母と小悪魔は、屋敷の地下トンネルに向かう
➖ その頃、茶色頭巾達は ➖
屋敷内をぐるぐると巡っていた
(茶色頭巾)
「狼男さん、しっかりして下さい」
「もう、これじゃあ、いつまで経ってもお婆ちゃん見つからないですよ」
(狼男)
「す、すまない、、、です」
(ハニービー経由のタバサ)
「本当、男って肝心な時に役に立たないのよね」
「狼男と言い、ゴーレムと言い、やんになるわ」
(狼男)
「力不足で、、、ごめん」
ー ゴーレムって奴とは気が合いそうだな ー
屋敷の外にいるタバサの横で、ゴーレムも狼男と同じ事を想っていた
(茶色頭巾)
「あれ、この時計の文字盤が変な感じ」
(ハニービー経由のタバサ)
「あ、本当だね」
「色も他の部屋のと、微妙に違うかも、、、」
(茶色頭巾)
「うーん、、、」
「手分けして、隣の三つの部屋にある時計も調べましょう」
(ハニービー)
「了解、じゃあ、私は正面の部屋ね」
(茶色頭巾)
「私は左の部屋を見てくるんで、狼男さんは右側の部屋をお願いします」
狼男は頷いて右の部屋へ入って行く
(茶色頭巾)
「あ、狼男さん、もし逃げようなんて考えてたら、止めた方が良いですよ」
「絶対に見つけて、この世であなたが想像出来る、全ての罰を受けて頂きますから」
狼男は茶色頭巾の方へ振り返り、首を横に振って苦笑いをした
(茶色頭巾)
「因みに、罰の九十九パーセントは、精神的な苦痛です」
(狼男)
「に、逃げたりなんか、、、ハ、ハハハ」
ー 地獄だ、本物の地獄よりも地獄だ ー
➖ 正面の部屋 ➖
(ハニービー経由のタバサ)
「あったあった、この時計も文字盤が違う形、えっとこの色はなんて言ったっけな、、、」
ハニービーは部屋に、可笑しな所が無いか調べている
(ハニービー経由のタバサ)
「よし、他には変わった所は無いわね」
ハニービーが部屋から出ようとすると、扉が一人でに閉まり、真っ暗になった
(ハニービー経由のタバサ)
「あら、扉、閉まっちゃったね、、、」
「だーれーの、仕業かな?」
ガタガタッガタッ……
暗闇の中、何かにぶつかる音が聞こえた
(ハニービー経由のタバサ)
「あのう、見えてるんですけど、、、」
ガタッ、ドンッドタン……
(謎の者)
「痛っ、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「あのう、人違いなら申し訳無いんですけど、、、」
「もしかして、メドゥーサじゃない?」
(メドゥーサ・謎の者)
「えっ、何で見えんのよ?」
「見えてるなら石化する筈だし、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「私の魔法で、赤外線モードにしてあるんだな」
「暗闇でも目視可能なのよ、凄いでしょ?」
(メドゥーサ)
「足下が危ないから、部屋の灯り点けるけど大丈夫?」
(ハニービー経由のタバサ)
「お好きにどうぞ、私達には気遣い無用よ」
ー 確かに危ないけど、あんたにはね ー
メドゥーサは灯り点けた
(ハニービー経由のタバサ)
「わあ、眩しい、、、」
そして、直ぐに灯りを消し暗闇に戻した
(ハニービー経由のタバサ)
「何、どうなってんの?」
「ちょっと、メドゥーサさんどこ?」
メドゥーサはそっと、ハニービーの後ろに回り込んだ
そして、両手で捕まえようとした瞬間
(ハニービー経由のタバサ)
「ギャァァアア!」
(メドゥーサ)
「キャッ、、、」
ドタッ、ガンガンッドンッ……
(ハニービー経由のタバサ)
「だから見えてるんだけど、クスクス」
「ウケる」
(メドゥーサ)
「痛ったあ、、、びっくりさせないでよ、卑怯者」
(ハニービー経由のタバサ)
「卑怯者は、お互い様でしょうが」
「未知の敵にはイニシアティブ取るのが、勝負の鉄則なのよ」
タバサは魔法で、部屋の灯りを点けた
(ハニービー経由のタバサ)
「この屋敷のモンスターって、可笑しなのばっかりね」
(メドゥーサ)
「、、、、、」
メドゥーサは悔しそうな顔で、ハニービーを睨みつけた
(メドゥーサ)
「私の顔、見えてんでしょ?」
(ハニービー経由のタバサ)
「バッチリとね、ハイヒールも背中とお腹が大胆に開いたセクシーなドレス」
「それと、蛇のイヤリングにネックレス、ブレスレット、アンクレットも蛇で統一されていて、品が良いわ」
(メドゥーサ)
「めちゃくちゃ見えてるじゃん、何で石化しないの?」
(ハニービー経由のタバサ)
「、、、それは分からないけど、知ってても教えない」
「それはそうと、メドゥーサさんて、ずっとここに隠れてたの?」
(メドゥーサ)
「そんな訳ないでしょ」
「私、そんなに暇じゃ無いし、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「でも、今まで見かけ無かったじゃない?」
「オーラの気配もしなかったけどな?」
(メドゥーサ)
「この屋敷の部屋は、全部が可動式のからくりになってんのよ」
「それに私だって、さっき呼び出されたばっかだし、呼び出した本人はどっかに消えちゃったし」
(ハニービー経由のタバサ)
「ええ、悪魔は屋敷から逃げちゃったの?」
(メドゥーサ)
「知らないわよ」
「でも帰って来て貰わないと、私達も困んのよね」
(ハニービー経由のタバサ)
「それだと、私達も困るのよ、、、」
(メドゥーサ)
「不意打ちも失敗しちゃったし、石化もしないし」
「あんたに着いて行っても良いかな?」
(ハニービー経由のタバサ)
「なんか直ぐ裏切りそうだな、、、」
「とりあえず、仲間に紹介するから、それでオッケイなら着いて来ても良いよ」
(メドゥーサ)
「仲間ってどんな人?」
(ハニービー経由のタバサ)
「茶色頭巾ちゃんと、狼男さんだよ」
「まだ他にもいるけど、今はこの二人」
(メドゥーサ)
「出たっ!茶色頭巾!地獄の娘だ」
「実在したんだね、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「大丈夫、優しいし、可愛いし」
「それにとっても強いから、頼りになる娘なの」
(メドゥーサ)
「やっぱ、着いてくの止めようかな」
「憂鬱になってきた、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「大丈夫だよ、茶色頭巾ちゃんもメドゥーサさんの事、きっと気に入るからね」
(メドゥーサ)
「さっきは裏切りそうだなって、言ってたのに?」
(ハニービー経由のタバサ)
「それは、今も思ってるけど、、、」
「なんか楽しそうだし、なんてたって女子力凄いんだもん」
(メドゥーサ)
「え、そうかな?」
「魔界じゃ、全然モテないのよね」
(ハニービー経由のタバサ)
「人間界ならモテモテだよ、きっと」
(メドゥーサ)
「人間に生まれたら良かったな」
「ちょっと、暗くて怖いイメージなのよね」
(ハニービー経由のタバサ)
「確かに、話さないとクールビューティーな感じだもん」
(メドゥーサ)
「叔父様には、ウケるんだけどなぁ」
(ハニービー経由のタバサ)
「お姉様っぽいイメージはあるかも?」
(メドゥーサ)
「私、末っ子なんですけど、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「アハハハ、そうなんだ、プチ情報ありがとう」
(メドゥーサ)
「あんたと話してたら、楽しくなって来たよ」
(ハニービー経由のタバサ)
「でしょ、美容やコスメの話でもっと盛り上がりましょうよ」
(メドゥーサ)
「楽しそうだね」
(ハニービー経由のタバサ)
「茶色頭巾ちゃんの実家がドラッグストアやってて、コスメにも力入れてるんだって」
(メドゥーサ)
「そうなの?」
(ハニービー経由のタバサ)
「茶色頭巾ちゃんは、薬やポーションの調合も出来るのよ」
「私もこれからは、美容系の魔法に力を入れてくつもりなんだ」
(メドゥーサ)
「その話、断然、興味津々丸水産だわ」
(ハニービー経由のタバサ)
「メドゥーサさんのお肌の手入れ、どうしてるのか教えて欲しいし」
(メドゥーサ)
「うーん、特に変わった事はしてないけどね」
「でも、日光浴は定期的にしてるかな」
(ハニービー経由のタバサ)
「日焼けしちゃうのに?」
(メドゥーサ)
「直射日光には当たらないけどね、モンスターだし」
「電気の良い日に、ビーチでアサイジュース飲んだりしてるよ」
(ハニービー経由のタバサ)
「おお、美意識高い」
「じゃあ、茶色頭巾ちゃんのいる部屋に行こっか」
(メドゥーサ)
「ちょっと待ってよ」
「もしかして、横の部屋に入ったの?」
(ハニービー経由のタバサ)
「うん、そうだけど」
「どうかした?」
(メドゥーサ)
「二人でだよね、、、」
(ハニービー経由のタバサ)
「一人でだと思うけど?」
(メドゥーサ)
「左じゃなきゃ、、、良いけどね、、、」
「手遅れになる前に行きましょう」
(ハニービー経由のタバサ)
「う、うん、、、」
ハニービーとメドゥーサは、慌てて茶色頭巾のいる部屋に向かう
続く
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